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サバジェンヌが行く!

サバジェンヌが行く! by 池田陽子/2014年12月4日

サバジェンヌが行く! 第15回
丸の内の鯖バルで堪能
長崎五島沖“奇跡”の鯖寿司

 丸の内で長崎のスペシャルなサバを使った鯖寿司が食べられる!? そんな噂を聞きつけ、向かったのはサバ専門のバル。全さば連・サバジェンヌ池田が、実食したサバ料理の数々をレポートします!

高級レストランの人気メニューは「サバ」だった

『鯖・鮮魚バル 鯖みやま』

長崎県北部に位置し、全国でもトップクラスのサバ漁獲量を誇る長崎県・松浦漁港。ブランドサバ「旬さば」でも知られ、五島列島、対馬海峡という栄養豊富で豊かな漁場で育った絶品のサバが水揚げされている。

しかし、流通事情によって、これまで長崎のサバを東京で楽しめるお店は少なかった。そんななか、先月オープンした『鯖・鮮魚バル 鯖みやま』は、なんと長崎のサバだけを楽しめるというサバ専門店。東京のサバファンにはたまらない朗報である。

『鯖みやま』は、長崎県五島、壱岐、対馬の食の幸を使った料理を提供するレストラン『銀座みやま』の姉妹店。長崎の豊かな食材に惚れ込んだオーナーの三宅雅和さんが8年前にオープンし、こだわりぬいた厳選の素材を使用。客単価は2万円を下らない高級店だ。当然、舌の肥えたセレブなグルメが訪れるこのお店で大人気なのは、なんと「サバ」だった。

「イセエビやクエなどの高級魚があるにもかかわらず、サバ(笑)。明らかにお客さまのリアクションが大きすぎるくらい大きかったんです」と三宅さん。とくに名物の「炙り鯖寿司」は毎週食べにくる客もいるほど、大人気。

もともと、長崎のサバのレベルには絶対的な自信を持っていた三宅さん。これほど評価が高いにも関わらず、まだまだ普及していない長崎のサバを、知ってもらいたい。そして、やるならサバ一本で! と、丸の内にオープンしたのが『鯖みやま』。

気軽に楽しんでもらうため、銀座と違って、いたってカジュアルなバルスタイルの店舗にした。

三宅さんは、もともとは愛知県出身。長崎大学水産学部に進学したことがきっかけで、長崎の海の幸の素晴らしさに魅せられた。

「長崎の海はまさに“奇跡の海”! 大小多くの島々と、リアス式海岸からなる長崎は、岩瀬、浅瀬、砂地など複雑な地形と、そこに流れ込む対馬海流によって良質のプランクトンが多く生息しています。魚にとっても世界で稀にみる、素晴らしい条件が揃っているんです」と三宅さん。長崎のサバはそんな“奇跡の海”で育つ。

まさに奇跡のサバ!

では、いざ! ミラクルサバビアン!

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これでもか!というほどサバ料理が続々と登場

さわやかな脂ノリの「鯖刺身」(980円)

『鯖みやま』のメニューは、定番と日替わりから構成。松浦漁港から直送されるサバを使っている。

まずは「鯖刺身」(980円)でほどよい脂ノリにとろけ、定番の「ゴマ鯖」(980円)のこっくり白ゴマとサバのマリアージュを楽しみ、サバの身とほくほくのジャガイモ、カラッと揚がった衣が楽しい「サバコロッケ」(780円)でビールをゴクゴク。

「サバツナサラダ」(680円)、「鯖薫製」(580円)、「〆鯖」(980円)とサバ料理はまだまだ続く。飲み物は、各種揃っているがサバを食べると日本酒がほしくなるというあなた、サバ料理の味をもっとも引き立てるとして“人肌燗”35℃前後のぬる燗も用意されていますよ♪

上:サバの刺身をタレ、白ごまで味わう博多の郷土料理「ゴマ鯖」(980円)
下:しょうゆベースのソースでいただく「サバコロッケ」(780円)

そして、メニューにも「絶対食べてね」と書いてある『鯖みやま』真打ちの「鯖寿司」(3200円)!

この鯖寿司。とにかく気合いの入り方が凄い。なにが凄いといっても、とにかくサバが凄いのである。

「豊富なプランクトンを求めて、世界中の回遊魚が産卵にやってくる東シナ海は、まさに“世界の海のゆりかご”ともいわれる海域です。そこからサバが海流にのって上がってくるのが長崎五島列島『西沖』。ここが最高のサバが水揚げされるポイント。うちではこの場所にこだわっています」と三宅さん。

ちなみに、旬さばの定義は「五島海域から対馬海峡で獲れるサバ」。これよりも地域をセグメントしているのだ。さらには、なんと「1kg以上」のサバのみを厳選使用!

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地域・重さを限定したサバを使った奇跡の逸品

名物の「鯖寿司」(3200円)。2、3名でどうぞとお店のメニューにはありましたが、サバジェンヌはひとりで全部食べました。おかわり余裕です

「五島西沖のサバは、とにかくレベルが違う。日本の中でもダントツだと思います」と三宅さんは言い切る。「サバの生息する場所によっていろいろな味わいがあると思いますが、うちでお客さまに最もおすすめしたいのが、外洋を泳いでバリバリ餌を食べた、筋肉質なサバ。それも大型のサバこそ、脂と身にパワーがあるんです。いわばサバらしい『野趣あふれる』味わいを楽しんでいただきたい。だから、この条件だけは徹底的にこだわっています」。

こだわりぬいたサバを入手できるのは漁港直送だからこそで、なおかつ『鯖みやま』だからこそ。よって、とりあえず目の前にいることが奇跡。存在自体も奇跡。

“奇跡の鯖寿司”!
ということでいただきます。

絶句。

ジェンヌ動揺。

「口の中に高揚する躍動感」。

たぶん地球上に「サバの踊り食い」というものがあったら、こういう感じなんじゃないかと思う。

軽く締めて、ほどよく炙ったサバは口に入れるときめ細かくて、ピュアな脂ノリ。「食べても太らない脂」「高級美容オイル」のようなわが身に馴染んでいく脂。そのあとにくる、軽やかな歯ごたえ。「噛みしめがいのある鯖寿司」。

再度。“奇跡の鯖寿司”降臨!

『銀座みやま』のツウを唸らせたのもわかる味わい。サバの締め加減、炙り加減、シャリのバランスも絶妙だ。「死ぬ前に食べたい」と絶賛した常連さんもいるという、この逸品は銀座ではコースでしか提供されていないが、『鯖みやま』では単品提供ばかりか、テイクアウトも可能!

またランチには、鯖塩焼き弁当や、今後は鯖カレーも予定されているので、丸の内の“サバリーマン”は要チェック!

すでにお店には、「サバメニューを全制覇」するサバファンも訪れている。ぜひ、奇跡のサバに胸打たれるひとときを!!

■鯖・鮮魚バル 鯖みやま
住所:東京都千代田区丸の内1-1-3 日本生命丸の内ガーデンタワー 2F/電話番号:03-6206-3950/営業時間:11時半~14時、17時~22時L.O./休み:日・祝


●池田陽子(いけだ ようこ)/
サバを楽しみ、サバカルチャーを発信し、サバで日本各地との交流をはかることを趣旨に活動し、イベント「鯖ナイト」を実施する「全さば連」(全日本さば連合会)広報担当「サバジェンヌ」。本業は薬膳アテンダント/食文化ジャーナリスト。本誌では「元気になる若返り薬膳」を連載。著書に『ゆる薬膳。』(日本文芸社)、『缶詰deゆる薬膳。』(宝島社)、『春夏秋冬ゆる薬膳。』(扶桑社)。


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・「「サバジェンヌが行く!」一覧

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