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サバジェンヌが行く!

サバジェンヌが行く! 第25回
日本橋横山町で珍しい
「焼鯖釜めし」に感動!

問屋街が並ぶ日本橋横山町に、サバが充実したお店があるという情報を入手! 注目のブランドサバ「恵比寿鯖」や、珍しいサバの釜めしを目がけて、全さば連(全日本さば連合会)のサバジェンヌ池田が行ってきました!

東京で唯一、毎日「恵比寿鯖」が食べられる店

『魚釜 日本橋横山町店』のカウンター席では、料理人が恵比寿鯖をさばくところから見る楽しみも。日本旅館をイメージした落ち着きのある空間には、掘りごたつ席、テーブル席もある

2014年7月、日本橋横山町にオープンした『魚釜 日本橋横山町店』は、全国の産地から直送される新鮮な魚を使った料理が楽しめるお店。

四季折々のさまざまな魚が揃う『魚釜』で、オープン当初から力を入れているのが「サバ」だ。

「なんといっても、サバは、どんな人にも馴染みがある魚ですからね」と店長の岡本邦裕さん。そうそうそうそうそう! よ〜くおわかりで! メニューには多彩なサバ料理が並び、パンフレットの表紙写真もサバの刺身と、ぶっちぎりでサバ推しだ。

一番人気は、いま注目のブランド鯖「恵比寿鯖」の刺身。恵比寿鯖は、宮崎県延岡市に本社がある水産会社・タカスイが運営する「金比羅丸船」が、鹿児島近海で釣り上げたゴマサバ。流れが速く波が荒い海域で育ち、身が締まって脂のりがよく、その美味しさが評判となっている。

獲ったサバは、傷がつかないよう海水と一緒に運搬船に積み込まれ、そのまま港の生簀で数日間、餌を与えずに泳がせる。漁獲時の魚のストレスを解消し、体内の不純物を出すことによって、さらに身が引き締まり、余分な脂が落ちて、旨みが凝縮するのだ。

「初めてこのサバを食べたとき、驚きました。身の食感と脂の甘みが素晴らしい! すぐにホレ込みました」と岡本さん。これまで東京で味わえなかった恵比寿鯖を『魚釜』のイチオシメニューとして入荷をスタート。朝締めたサバを空輸し、その日に提供している。現在、東京で毎日、恵比寿鯖が食べられるのは、ここだけだ。

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最高の状態でいただく恵比寿鯖の刺身

「最高のコンディションで食べていただきたいので、日によっては時間の経過で『身の状態がベストから落ちてきたな』というときには、ストックがあっても提供をストップします」というほど、鮮度にこだわっている。

さっそくベストコンディションの「恵比寿鯖の刺身」(1280円。記事冒頭の画像)をいただきます♪  おーっ。さわやかな脂ノリ、コリッとした歯ごたえ、とろっとした口どけ。極めてさわやかである。ということは、ヤバい! 「わんこサバ」系だ! 

というわけで、ジェンヌさん、一気食い……。

『魚釜』では、だししょうゆ、能登の海水塩、ぽん酢を提供している。塩でもイケます!

「わんこサバ」をしたい気持ちを堪えて、続いて「恵比寿鯖のごまさば」(1280円)をいただく。しょうゆ、ねりごまベースのタレをまとった恵比寿鯖は、麗しい濃厚な味わいに! キレのある日本酒にぴったりだ。

恵比寿鯖のごまさば(1280円)。濃厚なタレと恵比寿鯖のマリアージュを楽しめる

そして、あちこちで、博多郷土料理のごまさばを食べてきたが、こちらのごまさばは、タレも秀逸! 「秘伝のタレが入っているんです(笑)」と岡本さん。『魚釜』を運営する、外食チェーン「バイタリティ」グループの肉料理の店舗でも使われている「焼肉系のタレ」らしい。サバに見事に絡んで、うっとりする奥深い味わいに引き立てくれる。ごまさばファンは、ぜひ食してみて!

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竜田揚げに使われた驚きの隠し味

「鯖の竜田揚げ 和のタルタル」(630円)。玉ねぎ、たくあん入りの特製タルタルはそれだけつまみにするお客さんもいるらしい……

加熱系サバメニューは、主に厳選した館山・銚子のサバを使用。こちらも絶品だ。

「鯖の竜田揚げ 和のタルタル」は、脂ののったサバがカラッと揚がり、いくつでも食べられそうなほどサックリとした軽い味わい。箸がパクパク進む絶妙な味付けは、これまた「秘伝のタレ」を使っているらしい。もちろんこのままでも十分に美味しいのだが、タルタルが、このメニューの決め手。

黄身が赤く、濃厚な味わいの東京たまごを使用した、コクのあるタルタルに竜田揚げをつけて食べると、うわ。もっと美味しくなる! タルタルの中に入ったある物体が、竜田揚げをガゼン美味しくしているのだ。なんだなんだ。

カリッ、ポリッ。

た、たくあん!

「竜田揚げですから、タルタルにも和の風味を取り入れようと。ふと思いついて試してみたらイケました」(岡本さん)。たしかに旨い! 食感とちょっとひなびた味わいのたくあんが、めっちゃいい仕事してますから!  竜田揚げはシンプル・イズ・ベストに限るというあなたも、ここでは芸風を封印するよーに。絶対つけて食すべし!

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名物メニュー「釜めし」に起きた奇跡

「焼鯖釜めし」(1100円)。シメにするつもりが、これをつまみにまた酒が飲める!

『魚釜』は、店名のとおり「釜めし」も名物メニュー。オーダーを受けてから、ひと釜ひと釜炊き上げるこだわりの釜めしにはさまざまなバリエーションがあるが、ここにももちろん「鯖」が登場。「焼鯖釜めし」は、ランチでも大人気のメニュー。「釜めしは7種類ありますが、スタッフにも一番人気なのはサバです(笑)。サバの脂がいい感じで、米になじむんですよね」と岡本さん。

山形県産はえぬきの上に、脂がたっぷりのったサバをこんがり焼いてのせ、だし、昆布、しょうがを加えて炊き上げること30分。

ふたをあけると、てりっと美しいサバとほっこり炊きあがったごはん。サバファンなら、ときめきのビジュアルに胸をときめかせつつ、まずは身をひと口。香ばしく、ふわっとジューシー♪ さらに、しゃもじで身とごはんを混ぜていただきます♪

ん?

リ、リゾット!? 

釜の中でサバと米に奇跡が起きていたーーーーーーーーーっ!!

サバの脂と旨みがごはんに見事にしみわたり、光輝く米粒はとんでもなく濃厚でジューシーでとろける味わい。釜めしというか、リゾット風。ほんのり利いたしょうがと昆布の風味と相まって、これはもうやみつきになりますから! ミラクルサバビアン!

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「釜めし」がさらに美味しく変身!

「焼鯖釜めし」にだしをかければ、魅惑の「鯖のお茶漬け」に!

さーらーに。お楽しみは終わらない! だしをかけて「お茶漬け風」にしてもバツグンに美味しいのだ。サバの旨みがしみわたった汁が、ラーメンスープのように複雑で深みのある旨み。

サバ釜、すごーい! スーパーサバビアン!
※お店の名前は、『魚釜』ですよ、念のため。

「鯖の炙り押し寿司」(1280円)。テイクアウトも可能(別途プラス容器代108円)

お土産にも販売されている「鯖の炙り押し寿司」も人気。浅めに締めたフレッシュなしめサバを、大葉、ガリ、白ごまを加えた山形県産はえぬきのシャリにのせて押し、サッと炙って、ネギと山わさびをトッピング。サバとシャリのしっとり感、大葉や山わさびなどのアクセントが爽やかで心地よくいただける。

そのほか、ほんのり甘い味噌の風味がじっくりしみこんだ「鯖の九州産麦味噌煮」はランチでも定食で提供される人気メニュー。「関サバ干し」など、ブランドサバの干物も揃う。

サバをめがけて週4回やってくるお客さんもいるというほど、サバファンのハートをつかんでいる『魚釜』。ぜひ刺身から、釜の中でも美味しいサバ体験を!


■魚釜 日本橋横山町店
住所:東京都中央区日本橋横山町1-4/電話番号:03-6264-8241/営業時間:11時半~14時L.O.、17時~23時L.O./休み:なし


2015年5月7日公開


●池田陽子(いけだ ようこ)/
サバを楽しみ、サバカルチャーを発信し、サバで日本各地との交流をはかることを趣旨に活動し、イベント「鯖ナイト」を実施する「全さば連」(全日本さば連合会)広報担当「サバジェンヌ」。本業は薬膳アテンダント/食文化ジャーナリスト。本誌では「元気になる若返り薬膳」を連載。著書に『ゆる薬膳。』(日本文芸社)、『缶詰deゆる薬膳。』(宝島社)、『春夏秋冬ゆる薬膳。』(扶桑社)、「ゆる薬膳。」はじめたらするっと5kgヤセました!(青春出版社)。


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・「「サバジェンヌが行く!」一覧

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