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撮り鉄の「食」の思い出(65)“門司港レトロ”でレトロな旅を/2012年~2019年

撮り鉄の「食」の思い出(65)“門司港レトロ”でレトロな旅を/2012年~2019年

鹿児島本線の門司港駅、現在も建っている駅舎が完成したのは大正初期のこと。 2019年の春、門司港駅がリニューアルしてグラウンドオープンとなりました。 特に駅舎2階にある旧貴賓室は、赤いじゅうたんや調度品がうっとりするほど。 駅舎の内部も、以前よりレトロ感、高級感が増して、これまた美しくなっています……。

“門司港レトロ”でレトロな旅を/2012年~2019年


鹿児島本線の門司港駅。

現在も建っている駅舎が完成したのは大正初期のこと。当時の駅名は門司駅でした。

このころの駅は本州側の下関から門司に向けた連絡船との接続駅で、九州の玄関口です。

その後、本州と九州を結ぶ鉄道の海底トンネルの関門トンネルが完成して、トンネル出口に新しい門司駅が設定されると、駅名を門司港駅に改名しています。

駅舎完成から約100年が経過して、2012年から駅舎のリニューアルが始まりました。

そして、2019年の春。

門司港駅がリニューアルしてグラウンドオープンとなりました。

駅舎の姿はそのままに、各エリアが美しくリニューアルされています。

多少色合いは変わりましたが、その風格もそのままで、姿を見た時には安心しました。

特に駅舎2階にある旧貴賓室は、赤いじゅうたんや調度品がうっとりするほどです。

リニューアル前の門司港駅(2012年撮影)

リニューアルされた門司港駅(2019年撮影)


駅舎の内部も、以前よりレトロ感、高級感が増して、これまた美しくなっています。

リニューアル前の駅舎内部(2012年撮影)

リニューアル後は
よりレトロ感が増した(2019年撮影)


駅舎2階の旧貴賓室も
公開されている(2019年撮影)


門司港駅付近は「門司港レトロ」銘打って、観光客に人気のエリアです。

この「門司港レトロ」は、鉄道ファンにとってもたまらない施設がたくさんあります。

まず、九州鉄道記念館。

門司港駅からすぐの場所で、列車が並んで止まるヤードの近くにあります。

ゲートをくぐると迎えてくれるのが、2両のSLをはじめとした歴史的な車両群。

この車両をよく見ると、車輪などの金属部分がぴかぴかと光っています。

全国各地で屋外に置いてある車両は、たいてい錆びているかペンキで塗り固められていてちょっと残念な姿なのですが、ここの車両は今にも走り始めるような姿で保存されています。

こんなところからも、記念館の鉄道愛が伝わってきます。

九州鉄道記念館のゲート(2019年撮影)

磨き上げられたSLが美しい(2019年撮影)

関門トンネルでも活躍していた
電気機関車(2019年撮影)

ボンネット型の電車も保存(2019年撮影)


九州鉄道記念館でもうひとつすごいのが本館の建物です。

レンガ造りの建物は、JRどころか国鉄になる前、九州鉄道という私鉄の本社として作られたもの。

建築は明治24年、有形文化財にもなっている歴史的な建物です。

建物内は記念館として整備されています。

鉄道ジオラマのほか鉄道ファンにはたまらない展示が数多くあります。

規模としては大宮の鉄道博物館や京都鉄道博物館ほどではないですが、直接歴史が感じられる施設です。

元九州鉄道本社が
記念館の本館(2019年撮影)

屋内展示も楽しい(2019年撮影)


門司港レトロの鉄道の魅力はまだまだあります。

次は、門司港レトロ観光トロッコの「トロッコ潮風号」です。

小さな機関車に牽かれるトロッコ潮風号(2009年撮影)


オンシーズンの週末を中心に走っている列車(2019年は11月末で終了、例年3月から運転)です。

一見すると遊園地の乗り物のようにも見えるのですが、いえいえ、れっきとした鉄道で、時刻表にも載っています。

元々は貨物用の路線を利用していて、現在では始終点をあわせて4駅があります。

運転を担当しているのは、同じ福岡県の平成筑豊鉄道(第52回で焼きスパを食べた鉄道)です。

乗車すると走りは実にゆっくり、2.1Kmを約10分で走ります。

大きな窓から港や湾岸地域の風景を楽しむことができる列車です。

短い鉄道ですが、終点間際にはトンネルもあります。

このトンネルを通るときには天井に浮かび上がる海峡をイメージしたディスプレイが光ったりして、けっこう凝っています。

運転日に門司港レトロを訪れたら、まず乗ってみたい列車です。

門司港のベイエリアをのんびり走る(2009年撮影)

トンネルの中でも楽しめる(2009年撮影)


終点は海峡に面した関門海峡めかり駅です。

駅前を歩いてみると、これまた鉄道ファンにはたまらない車両があります。

EF30という電気機関車が保存されているのですが、これが銀色の車両です。

この車両は、実は海底に掘られた関門トンネルのためのもので、腐食防止のためにボディーがステンレスで作られています。

関門海峡めかり駅近くに保存されたEF30(2009年撮影)


学生のころの旅行でお世話になってタイプの車両で、懐かしい機関車です。

朝の門司駅で出発を待つEF30牽引の普通列車(1980年撮影)


せっかくの門司港レトロ、鉄道も楽しみながら観光もできる楽しい場所です。

レトロでありながらも
洗練された港の風景(2018年撮影)


街歩きをしていると目につくのが、シュールな人形……。

その名も「バナナマン」。

……といっても、お笑いタレントじゃなくて、バナナのたたき売り発祥の地のローカルヒーローなんだそうで……。

ちなみに、色の濃いほうはバナナマンブラック!です。

まあ、旅行中にバナナの房を買うわけにもいかないので、バナナソフトクリームと1枚。

このソフト、バナナの香りが立っていて、おいしかったです。

バナナマンと
バナナソフトクリーム(2018年撮影)



続いては、やっぱり門司港レトロ名物の焼きカレー。

門司港駅すぐ近くのお店、プリンセスピピでいただきました。

あつあつの焼きカレーは、一見チーズグラタン、でも香ばしいカレーの香りが漂います。

野菜たっぷり、チーズたっぷりで、ちょっと辛めのカレールーもマイルドになり、おいしさがたっぷり残ります。

門司港レトロ歩きで疲れた体にぴったりのカレーでした。

門司港駅に近いプリンセスピピ(2018年撮影)

野菜とチーズたっぷりの焼きカレー(2018年撮影)


最後にみやげ物屋で見つけた地元のお菓子です。

名前はくろがね堅パン。

妙に気になり購入です。

パッケージの説明書を読むと
「大正末期に官営八幡製鐵所が従業員のための食品として独特の原料と製法により開発したものです……」とあります。

くろがね堅パンのパッケージ(2018年撮影)



で、かじってみました……。

シャレになりません。

見た目と違う、とんでもない硬さです。

くろがね=鉄。

さすがに鉄屋、というわけでもないでしょうがすごいです。

見た目と違って、とんでもなく硬い(2018年撮影)


紅茶につけてもなかなかほぐれないほどです。

結局、帰りの車運転中に、ちまちま噛んでいました。

これがけっこう眠気予防でいい感じでした。


門司港レトロのトロッコ列車の運転開始は、例年3月から。

少し暖かくなったころにでも、一日ゆっくりとお出かけください。







佐々倉実(ささくら みのる)
 鉄道をメインにスチール、ムービーを撮影する“鉄道カメラマン”、初めて鉄道写真を撮ったのが小学生のころ、なんやかんやで約50年経ってしまいました。鉄道カメラマンなのに撮影の8割はクルマで移動、列車に乗ってしまうと、走るシーンを撮影しにくいので、いたしかたありません。そんなワケで年間のかなりの期間をクルマで生活しています。趣味は料理と酒! ヨメには申し訳ないのですが、日々食べたいものを作っています。
 鉄道旅と食の話、最新の話題から昔の話まで、いろいろとお付き合いください。
 ちなみに、鉄道の他に“ひつじ”の写真もライフワークで撮影中、ときどきおいしいひつじの話も出てきます。なにとぞご容赦ください。

このグルメ記事のライター
佐々倉実@まとメシ

鉄道をメインにスチール、ムービーを撮影する“鉄道カメラマン”、鉄道旅と食の話、最新の話題から昔の話まで、お付き合いください。

※写真や情報は当時の内容ですので、最新の情報とは異なる可能性があります。必ず事前にご確認の上ご利用ください。
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