「9月15日」。今日は何の日でしょう?答えは「シルバーシート記念日」!
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わずか数秒のやり取りから思いやりの連鎖を始めよう!
日本国有鉄道(現:JR東日本)の中央線に、1973年(昭和48年)9月15日、初めて高齢者・障害者のための優先席「シルバーシート」が設置されました。
「シルバーシート(Silver Seat)」は和製英語の名称ですが、その由来は座席の色でした。当時の国鉄本社の旅客局営業課長・須田寛氏(現:JR東海相談役)は、優先席を設けるにあたり座席の色を変えることを提案。しかし、大量のシートを変更するには資金がかかるため、在庫していた新幹線0系電車の座席用の予備布地を採用することにしました。その布地がシルバーグレーだったことから「シルバーシート」という名称に。「高齢者」「老年世代」を表す言葉が「シルバー」になったのも、実はこの「シルバーシート」がきっかけです。
その後、1997年(平成9年)に高齢者、障害者、ケガや体調不良の人、妊婦や乳幼児連れ(ベビーカー含む)の人などが優先的に着席できる座席として「優先席(Priority Seat)」へと改称。鉄道によっては「おもいやりゾーン」といった名称が付いています。
電車やバスに乗った時、誰でも一度くらいは「席を譲る」という場面に出くわしたことがあるでしょう。立ち上がり「どうぞ!」と言って席を譲るだけのことですが、案外勇気がいるものです。にっこり笑って「ありがとう」と言われた時は、うれしいような恥ずかしいような何とも言えない感情が湧いてきます。その逆に「いえいえ、大丈夫です」と断れてしまった時のバツの悪さといったらありません。さらに、席を交代した後の自分の身の置き場に困ったり、タイミングを逸してしまい仕方なく寝たふりを通したり。みなさんにもそんな経験や思い出があるはずです。
殺伐とした世の中ですが、こんなわずか数秒のやり取りから、思いやりの連鎖が始まるかもしれません。小さな親切のペイフォワード(自分が受けた善意や親切を、他の誰かに渡して次に繋いでいくこと) を「シルバーシート記念日」に考えてみてはどうでしょう?