旬の食材は食べて美味しいだけではなく、栄養もたっぷり。本コーナーでは魚や野菜、果物など旬食材の魅力をご紹介します。 さて、今回のテーマとなる食材は? 文/おと週Web編集部、画像/写真AC 【今月の旬食材は?】いま1年で…
旬の食材は食べて美味しいだけではなく、栄養もたっぷり。本コーナーでは魚や野菜、果物など旬食材の魅力をご紹介します。
さて、今回のテーマとなる食材は?
文/おと週Web編集部、画像/写真AC
■クイズの答えは……
正解:くうしんさい
難易度:★★★☆☆
中国の家庭料理には欠かせない野菜です
くうしんさい(空心菜)はその名の通り、茎が空洞になっている、中国料理には欠かせない葉物野菜です。露地ものの旬は6月~11月頃です。高温多湿の環境を好み、東南アジア、日本では沖縄などでは自生したものを目にすることもあります。
ひと昔前までは国内の流通量は極めて少なく、中国食材専門スーパーでしか手に入れることができませんでした。その状況が一変したのは1980年代に訪れた中国野菜ブームです。それをきっかけに、国内での栽培が盛んとなり、今ではとても身近な野菜となっています。
ところで、見た目はそっくりなのに「えんさい」という異なる名で売られている葉物野菜を見たことはないでしょうか?
実は、えんさいとくうしんさいは同じ野菜なのです。くうしんさいはさまざまな名前を持ち、ほかにも、つうさい(通菜)、アサガオナ(朝顔菜)といった名前で呼ばれることもあります。
驚きなのは、ヒルガオ科サツマイモ属に属する野菜であるということ。つまり、サツマイモの仲間ということです。
スーパーで売られているくうしんさいしか見たことがないと想像できないかもしれませんが、つる性植物のため、収穫せずに放置するとつるがどんどん伸びていくのです。そして、花を咲かせますが、その花はヒルガオやサツマイモの花に似ています。
茎の部分はシャキシャキ、葉の部分は少しぬめりを感じる食感が特徴です。
味にクセがないため、どんな料理と合わせてもOK。ニンニクと塩でサッと炒めるのが特におすすめです。くうしんさいの炒め物は中国の家庭料理の定番です。火を通しすぎるとシャキシャキ感が失われてしまうので、強火でサッと炒めるようにしましょう。
また、最近ではくうしんさいの芽(スプラウト)も健康野菜として人気となっています。
美味しいくうしんさいの見分け方
緑が鮮やかで濃いめのもの、葉先までハリがあるものを選びましょう。葉がしおれているようなもの、切り口が乾燥していたり変色しているものは避けましょう。
傷みやすい野菜のため、購入したらできるだけ早く食べきることが理想です。どうしても保存しなくてはならないときは、乾燥させないように湿らせたキッチンペーパーなどを切り口に巻いて、新聞紙などで包んでからビニール袋に入れて野菜室に立てて保存しましょう。
くうしんさいの注目栄養素
脂質や糖質、タンパク質の代謝を促す働きを持つビタミンB群がバランスよく含まれていることが注目ポイントです。
また、ビタミンA、C、E、βカロテン、ポリフェノールなどの抗酸化成分も豊富に含まれています。ほかに貧血や骨粗しょう症の予防をサポートするカルシウム、鉄分などもたっぷり。
とにかく、くうしんさいは体づくり、健康維持に欠かせない栄養素の宝庫。旬の時期には毎日でも食べてほしいヘルシーな野菜です。