池袋から埼玉の秩父まで長距離に伸びる西武池袋線。通学や通勤、レジャーの足として重宝されている。池袋界隈では、アニメカルチャーが花開き劇場なども近年に続々オープン、またガチ中華の新名所としても注目を浴びている。 多くの漫画…
画像ギャラリー池袋から埼玉の秩父まで長距離に伸びる西武池袋線。通学や通勤、レジャーの足として重宝されている。池袋界隈では、アニメカルチャーが花開き劇場なども近年に続々オープン、またガチ中華の新名所としても注目を浴びている。
多くの漫画家が住んでいる沿線の街並みは、商店街ありのどこか昭和の下町風情ものこした雰囲気だ。そんな西武池袋線沿線にてラーメン店を覆面調査した。
下落合『epilogue 08』
高級きのこのポルチーニ、ホワイトマッシュルーム、干し椎茸の3種類のきのこを軸に、その時々で手に入る旬のきのこを使用。スープに使うきのこは全部で6種類だが、生の物、焼いた物、凍らせた物と状態の異なる物を使い、ひとつの素材から様々な味を引き出している。
見た目はキリッとした印象だが、実際は甘め。これは“焼いたきのこから出る甘み”なのだという。啜るたびにきのこからあふれ出る旨みとコク、甘み、深みに惹き込まれていくだろう。ラーメンの新たな可能性を感じさせる、オリジナリティあふれる一杯だ。
江古田『長男、ほそのたかし』
スープは大量の鶏ガラや豚頭、ゲンコツ、豚足、モミジなどの動物素材と、サバ節や数種類の煮干しなどの魚介素材を2日間かけてじっくり炊き上げたもの。さらにひと晩寝かせることで、一層深みのある味わいに仕立てている。麺は国産小麦100%で作るもちもちの極太麺で、超濃厚なつけ汁に浸し、口にした瞬間、小麦の香りがスパークする。
途中、ネギや梅かつお、日替わりの薬味(写真は柚子胡椒)を麺にのせて口直しを。チャーシューは焼き立ての豚バラと低温調理の肩ロースの2種類で、特製は各2枚ずつのる豪華な仕様になっている。つけ汁が途中でなくなってしまわないよう、特盛以上はつけ汁のお代わりも可能。つけ汁の温め直しにも対応してくれるなど、最後まで美味しく食べられる心配りが光る。
池袋『油そば鈴の木』
「油そばは味が単調で苦手だった」という店主が、苦手な人でも美味しく食べられる進化系油そばを考案。看板メニューの「辛まぜそば」は、何種類ものスパイスで作る真っ赤な辛ダレにたっぷりの背脂、青ネギや角切り玉ネギ、フライドガーリック、チーズ、マヨネーズといった個性豊かなトッピング類を合わせた旨辛な一杯で、複雑でふくらみのある味わいが体現されている。
背脂たっぷりでもくどさを感じないのは、鶏ガラベースのスープを合わせているから。ガツンと旨みを感じた後に、じわじわと辛さが押し寄せるつくりになっている。ガッツリ系の「背脂醤油」や貝ダシベースの「塩」、「辛味噌」「バジル」など、味のバリエーションも豊富。シンプルながらも奥深き進化系油そばの世界を堪能できる。
(※本内容は取材当時のものです)
…つづく「東京の本当うまい「町中華のラーメン」ベスト6店…なんと一杯《600円》、スープ絶品《浅草・大森・人形町・大井町・千歳烏山・清澄白河》で覆面調査隊が発見」では、あまたひしめく町中華のなかから、うまいラーメンのお店を紹介しています。
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