ニッポン“チャーラー”の旅

奈良のご当地ラーメン『彩華ラーメン』でランチ限定のチャーハンセットを食らう!

奈良のご当地ラーメン『彩華ラーメン』でランチ限定のチャーハンセットを食らう!

奈良のご当地ラーメン『彩華ラーメン』でランチ限定のチャーハンセットを食らう!

チャーハンとラーメンのセット、略して“チャーラー”。愛知で親しまれるこのセットメニューを愛してやまない現地在住のライター・永谷正樹が、地元はもちろん、全国各地で出合ったチャーラーをご紹介する「ニッポン“チャーラー”の旅」。第47回の今回は、奈良へ。天理のご当地ラーメン『彩華ラーメン』でチャーハンセットを食べました。

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チャーハンとラーメンのセット、略して“チャーラー”。愛知で親しまれるこのセットメニューを愛してやまない現地在住のライター・永谷正樹が、地元はもちろん、全国各地で出合ったチャーラーをご紹介する「ニッポン“チャーラー”の旅」。第47回の今回は、奈良へ。天理のご当地ラーメン『彩華ラーメン』でチャーハンセットを食べました。

天理の2大スタミナラーメン

その日は奈良県天理市へ出張だった。天理といえば、白菜がたっぷりと入ったピリ辛のスタミナラーメンである。奈良県内のラーメン店では定番となっているそうだが、スタミナラーメンの二大チェーンといえば、『天理スタミナラーメン』と、今回紹介する『彩華ラーメン』である。

それぞれに熱烈なファンがいるのは容易に想像がつく。筆者の地元、名古屋で例えると、あんかけスパの『ヨコイ』と『そーれ』、味噌煮込みうどんの『山本屋総本家』と『山本屋本店』みたいな。おっと、わかりにくい例を挙げて申し訳ない。とにかく人気を二分するとはそういうものなのだ。

220円引きのお得な「お昼のセットメニュー」

今回、『彩華ラーメン』を選んだのは、ある会報誌の編集担当のH君とJR天理駅で合流して、現場へ向かう途中にたまたま『彩華ラーメン』の本店があったから。ただそれだけ。実は、『彩華ラーメン』は名古屋市中川区に1軒だけあり、そこでチャーラーを食べたことがあった。が、3、4年も前のことなので味をすっかり忘れてしまった。

『彩華ラーメン 本店』外観。スタイリッシュでラーメン店には見えない

店に到着したのは正午近く。店内はほぼ満員で、作業服姿の客が多いように見えた。やはり、スタミナラーメンはブルーカラーがよく似合う。が、『彩華ラーメン』の本店はカフェのようなオシャレな佇まい。これなら女性客も入りやすいだろう。調べてみると、2024年6月にリニューアルオープンしたばかりのようだ。

平日15時までのランチメニュー。どれもお得だ

メニューを見ると、平日15時まで「お昼のセットメニュー」がある。通常、550円のチャーハンがラーメンとのセットで220円引きの330円で付く。これはかなりお得! 筆者は定番の「サイカラーメン(小)」(880円)の「チャーハンセット」(330円)を注文することにした。H君も迷った挙げ句、同じものをオーダー。H君とはこれまでに何度も一緒に食事へ行っていて、そんなに食べない印象。大丈夫か!?

スープに溶け出した白菜の甘みがたまらない

5分ほどで待ったところで、「サイカラーメン(小)」が運ばれた。丼一面を覆う白菜とニラ、ニンジンが何とも旨そうだ。まずはスープをひと口飲んでみる。スープに溶け出している白菜の甘みとニラのコクがふんわりと広がり、後からピリッと辛みがくる。激辛とまではいかず、心地よい辛さ。逆に辛みがなければもの足りなさが残るだろう。

白菜やニラ、ニンジンなど野菜がたっぷり入った「サイカラーメン(小)」

麺はやや縮れのある中太麺。どうしてもたっぷりの野菜から食べてしまうため、麺が伸びてしまうのではと思ったが、時間が経っても麺のコシは残っていた。おそらく、いや、間違いなくこれは研究を重ねて麺を開発したのだろう。

しっかりとしたコシのある麺。スープとの相性も抜群だ

博多ラーメンのような加水率の低いストレートの細麺や、加水率が高めであっても太麺や平打ち麺もこのスープには合わない。一見、何の変哲もないこの中太麺がベストなのである。

「サイカラーメン」を堪能していると、チャーハンが運ばれた。それを見てH君は「しまったー!小にしておけばよかった!」と頭を抱えていた。チャーハンの量がハンパないのだ。注文前にH君の食の細さを心配したのが的中してしまった。

おっさん2人が唸りながらチャーハンを食らう地獄絵図

これがセットのチャーハン。写真だと量的に普通に見えるが、ご飯が圧縮されていて、茶碗2杯分はあると思う。レンゲを入れると、パラッと崩れる。米粒が油でしっかりとコーティングされている証拠だ。

「チャーハン」はご飯が圧縮されていて、かなりのボリューム

具材はチャーシューとハム、ネギ、卵。ラーメンの味がやや濃い目ということもあって、味付けはあっさり。このあたりもしっかりと計算されている。

さて、H君はというと、ウンウンと唸りながらチャーハンに食らいついている。もはや罰ゲームっぽい雰囲気。でもまぁ仕方がない。自己責任だからね。とは言ったものの、私もギリギリの状態(笑)。

おっさん2人が唸りながらチャーハンを食らい、何とか完食することができた。H君はマラソンを完走したような表情を浮かべていた。って、フードバトルじゃないんだから(笑)。

この味とボリュームが奈良県民のスタミナ源であることを実感した。

取材・撮影/永谷正樹

1969年愛知県生まれ。株式会社つむぐ代表。カメラマン兼ライターとして東海地方の食の情報を雑誌やwebメディアなどで発信。「チャーラー祭り」など食による地域活性化プロジェクトも手掛けている。

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