ひと昔前と違って、鰻は気軽に食べられなくなってしまった。が、「うなぎまぶしのオムライス」は、市内の鰻屋で食べる「ひつまぶし」の約半額。専門店ならずとも、鰻を焼く技術があれば、このようなアイデアを凝らしたメニューがこれからも出てくるかもしれない……。
「ひつまぶし」と「う巻き」が同時に味わえる「うなぎまぶしのオムライス」/名古屋エリア限定グルメ情報(2)
今の時季、巷の鰻屋はどこも大盛況。週末ともなれば、名古屋の某有名店は4時間待ちだという。 そんななか、JR関西本線ほか八田駅前にある『てんぷら和創菜 えん』は、その名の通り、天ぷらをメインとした和食店だが、鰻、それも名古屋らしい、ヒネリ(?)をきかせたメニュー好評とか。
それが「うなぎまぶしのオムライス」(1800円)。細かく刻んだ鰻の蒲焼きをのせたご飯の上にフワフワのオムレツ、さらに餡がとろ~り。 「名古屋の人は、鰻は言うまでもなく、玉子もあんかけも好きですから、全部まとめてみました(笑)」と、店主の小栗広士さん。
色モノに思えるが、食べてみると、ど真ん中の、正統派の和食だということがわかる。餡は和風ダシがベースなので、ひつまぶしの〆でいただく、お茶漬けの味そのものなのだ。薬味の海苔やワサビ、そして刻んだ大葉も心地良いアクセントになっている。また、フワフワのオムレツと鰻を一緒に食べれば、「う巻き」の味そのもの。なんとお得なメニューなんだ。 ひと昔前と違って、鰻は気軽に食べられなくなってしまった。が、「うなぎまぶしのオムライス」は、市内の鰻屋で食べる「ひつまぶし」の約半額。もちろん、鰻の量がまったく違うものの、ある程度は満足できる。専門店ならずとも、鰻を焼く技術があれば、このようなアイデアを凝らしたメニューがこれからも出てくるかもしれない。
永谷正樹(ながや・まさき) “69年生まれのアラフィフライター兼カメラマン。名古屋めしをこよなく愛し、『おとなの週末』をはじめとする全国誌に発信。名古屋めしの専門家としてテレビ出演や講演会もこなす。
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