お母さんの気持ちも考え、自分が後悔しない行動を もっと言えば、介護をしてもらっている母親側の気持ちも考えてみましょう。 自分が親の立場だったらどうでしょうか。 きっと、弟さんだけではなく、我が子たちみんなに会いたいはずだ…
画像ギャラリー「目指せ、理想の大人」をメインテーマに掲げて始まった、「ティモンディ前田裕太の“おとな”入門」。自身の経験や見聞きしたエピソードから思考を広げてきた「コラム形式」から、次のステップへと進みます!
その内容は、「お悩み相談」です。これまで約1年半のコラム連載を通して、食・あそび・勉強・旅…と、様々なテーマで「(理想の)大人とは?」について考え、目指してきた (そしてこれからも目指していく)前田さん。その経験を生かした視点で、皆さんから寄せられたお悩み相談に答えていきますよ◎第14回の今回は、家族に関するお悩みです。
[今回のお悩み]
「母親の世話を一人で背負う弟。うまく介入するにはどうすれば?」
ティモンディの前田さんのコーナーいつもありがとうございます。楽しみに拝見させていただいています。
入退院を繰り返す母の世話は弟が同居でいろんな事をしてくれています。母の事全て責任持ってやらなければの気持ちが強く、姉も私もうまく介入できません。
どうすれば良いですか?ご意見よろしくお願いいたします。
弟さんを「手伝う」方法は様々
責任を持ってやってくれているから弟さんのことを慮って、中途半端に介入するのも迷惑かなと色々考えてしまっているのでしょう。
介護の苦労などは相談者さんの母親の必要な介護の度合いにもよるので、よく事情を知らない私が何を言っても無責任になってしまうように思いますが、参考までに私の意見を。
どんな支援をしたら助かるのか弟さんに直接聞けばいいのが結論なのですが、それって難しいですよね。その一言が言えるのであれば、そんな悩みを抱いていない訳で。
では、相談者さん側にはどんなことが出来るでしょうか。
手伝う、というのは何も物理的な協力ではなくてもすることが出来るんですよ。
これは介護に関係なく言えることですが、物理的な援助以外にも、金銭的な援助だって出来る訳です。実際、介護なんて金銭に置き換えたら大変な額になる労力ですから。
金銭的な支援をすることで、弟さんにはヘルパーさんを雇うという選択肢も生まれる。このお金でヘルパーさんでも雇ったら?という意見は、弟さんからしてみたら余計な口を出されたように感じるかもしれませんから、あまり協力できていない分、こちら側も支援をする気持ちがある、という姿勢を見せることが何より重要だと思います。
こちら側にも支援をする方法、手段がいくらかあることを提案してみるのがいいかもしれません。
何か手伝えることはないか、無いのであれば金銭的な援助でもさせて欲しい、という言葉が、弟さんを楽にさせる可能性だってあります。
お母さんの気持ちも考え、自分が後悔しない行動を
もっと言えば、介護をしてもらっている母親側の気持ちも考えてみましょう。
自分が親の立場だったらどうでしょうか。
きっと、弟さんだけではなく、我が子たちみんなに会いたいはずだと思います。
物理的な支援、金銭的な支援は弟さんに対しての話ですが、母親からしたら何よりも欲しいのは“我が子たちとの時間”ではないでしょうか。
そう考えれば、おのずと答えは出てくると思います。
一生懸命やってくれている弟さんには多少気がひけるかもしれませんが、母親のために顔を出してあげる機会を増やすのが何よりも親孝行になるはずです。
そして、そのついでに、弟さんに任せている部分の物理的な負担を一部でも分け持てればいいですね。
加えていうのであれば、相談者の方の後悔が残らない選択をして欲しいですね。
私の場合、祖父が亡くなってしまった時に“自分にはもっと何かしてあげることが出来たのではないか”と思って後悔をしました。
比較的、急に亡くなってしまったので介護というほどのことをする期間もなかったのですが、誰かと一緒にいる時間というものは有限であって、お世話になった人であればあるほど別れが来た時に、やり残したことがあれば後悔が残ります。
自分自身が自分のことを責めるようなことがないような選択ができるといいですね。
重ねて言いますが、あまり事情を知らない立場からの意見なので、話半分の参考までに。
担当編集者からのひとこと
私も、昨年から家族の環境に色々と変化があり、今後について考える日々です。
前田さんは「お祖父さんへの後悔」の話をされていましたが、私は90歳を超えた祖母が近くに住んでいます。予定のない休日は会いに行くようにしていますが、どうしても、友人との約束や、自分の趣味の時間を優先してしまいます。その度に、「もっと祖母に会いに行けばよかった、と後悔する時が来るのかもしれない」と思います。
でも、とても不謹慎な話ですが、先週末私が会った友人だって、今後も何事もなく過ごしていく保証なんてないし、そもそも私自身も、明日どうなっているかわかりません。
そして、たとえ毎日祖母に会いに行ったとしても、亡くなったあと、何かしらの後悔は残るのだろうと思います。
なので、「自分が後悔しないために」という観点で考えるのであれば、自分ができるのは、その時自分が会いたい人や、やりたいことを選択し続けることだけかな、と思っています。
相談者さまご自身のためにも、弟さんとの関係、そしてお母さまのお世話に関して「後悔が残らないような形」が実現できることを祈っています。そして、今後もこの連載を楽しみにしていただけると嬉しいです!
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前田裕太(まえだ ゆうた)
1992年8月25日生まれ、神奈川県出身。愛媛県の名門、済美高校野球部の同期である高岸宏行とのお笑いコンビ「ティモンディ」のツッコミ担当。趣味はサッカー観戦、読書。テレビ番組で画力を披露したり、複数メディアでコラムを執筆するなど、マルチな活動で注目を浴びている。
ティモンディ
高岸宏行・前田裕太によるお笑いコンビ。コンビ結成は2015年、グレープカンパニー所属。高岸のポジティブなキャラクターや、二人の野球経験と身体能力などがバラエティ番組で引っ張りだこに。コンビの野球経験をいかしたYouTubeチャンネル『ティモンディチャンネル』の登録者数は約28万人。