美味しいゆずの見分け方 皮にハリとツヤがあり、色鮮やかなもの、香りのよいものを選びましょう。ヘタは切り口が茶色になっていないもの、緑が少し残っているようならよりフレッシュな証拠です。 また、手に取ったとき、ずしりとした重…
画像ギャラリー旬の食材は食べて美味しいだけではなく、栄養もたっぷり。本コーナーでは魚や野菜、果物など旬食材の魅力をご紹介します。
さて、今回のテーマとなる食材は?
文/おと週Web編集部、画像/写真AC
■クイズの答えは……
正解:ゆず
難易度:★★☆☆☆
お風呂でも大活躍!
ゆずはミカン科ミカン属に属する果物。原産地は中国で、奈良時代に中国から伝来したといわれています。当時は食用ではなく、薬用として栽培されていたようです。
ゆずといわれるとゆず湯を連想する人も多いと思います。冬至の日にゆず湯に入ると風邪をひくことなく健康のまま越冬できるとされています。実際、ゆずの皮には血行促進効果や、美肌、保湿効果が、香りにはリラックス効果があることがわかっています。
ゆず湯の歴史には諸説ありますが、奈良時代の聖武天皇が邪気を払うための冬の入浴法として定着させたのがはじまりで、貴族たちの間には古くから知られていましたが、庶民に普及したのは江戸時代といわれています。
生産量が最も多いのは、高知県ですが、最古の栽培地は現在の埼玉県毛呂山町といわれていて、桂木ゆずという品種が日本最古のものとされています。
ちなみに、ゆずは英語で学名はCitrus junosですが、「Yuzu」という名称が一般的で、海外でもYuzuといえば通じるのです。
ゆずの旬は12月から1月頃ですが、この時期に旬を迎えるのは黄ゆずで、青ゆず(青玉)と呼ばれる濃い緑色のゆずの旬は8月頃となります。
ただし、青ゆずは品種が異なるのではなく黄ゆずが熟する前に収穫されたものです。完熟した黄ゆずに比べ、さわやかな酸味と香りをもつことが特徴です。
ゆずは酸味が強く、みかんのように外皮をむいて果肉を食べることは難しい果物。さらに、料理の香りづけに使われることが多く、無駄なく使いきることがことが難しいため、スーパーで見かけても購入をためらう人も多いのではないでしょうか。
しかし、だし汁としょう油にゆずの果汁をたっぷり入れるとゆずポン酢を作ったり、ゆずみそにしたり、はちみつ漬けにしたり、ジャムにしたり、果肉をくりぬいて皮を器に見立てて中に酢のものを入れたりと、使い方はさまざま。
栄養たっぷりのゆずを毎日の食卓に取り入れてはいかがでしょうか。
美味しいゆずの見分け方
皮にハリとツヤがあり、色鮮やかなもの、香りのよいものを選びましょう。ヘタは切り口が茶色になっていないもの、緑が少し残っているようならよりフレッシュな証拠です。
また、手に取ったとき、ずしりとした重さを感じるものが鮮度が高く、果汁もたっぷり含まれています。
香りを楽しむゆずは鮮度が命! 購入したらできるだけ早く使いきるようにしましょう。保存する場合は、密封できる保存袋に入れて冷蔵庫に入れて保管しましょう。
年末に収穫されたゆずは貯蔵されて春頃に出荷されるほど保存期間が長い柑橘類といわれていますが、家庭用の冷蔵庫で保管する場合は、やはり2週間程度を目安に食べきるようにしましょう。
ゆずの注目栄養素
果皮にビタミンCが豊富なため、皮を野菜と一緒に酢漬けや浅漬けにしたりして食べるのがおすすめ。お酢にはビタミンCの破壊を防ぐ効果があるため、ゆずのビタミンCを余すことなく摂取することができます。
注目はヘスペリジンという成分です。この成分は、ビタミンCの吸収を促進する作用や毛細血管を広げて血流を改善する作用をもちます。また、中性脂肪、悪玉コレステロールを下げることもわかっています。
ほかにも抗酸化力の強いビタミンC、腸内環境を整え、悪玉コレステロールを下げる作用をもつペクチンなど、生活習慣病の予防・改善をサポートする成分もたっぷりと含まれています。