ドン・キホーテの旗艦店「MEGAドン・キホーテ 成増店」が2024年3月13日、東武東上線「成増駅」と東京メトロ副都心線・有楽町線「地下鉄成増駅」から徒歩約5分という駅前商店街の一角にオープンした。売り場面積は都内最大の…
画像ギャラリードン・キホーテの旗艦店「MEGAドン・キホーテ 成増店」が2024年3月13日、東武東上線「成増駅」と東京メトロ副都心線・有楽町線「地下鉄成増駅」から徒歩約5分という駅前商店街の一角にオープンした。売り場面積は都内最大の“メガ店舗”。その6階に新設されたのが「成増ミート研修センター」だ。ドン・キホーテ社内初の取り組みなのだという。どういう施設なのか、我々消費者にどんなメリットがあるのかを探ってみた!
3月13日にオープン、約12万アイテムの品揃え!
驚安価格を標榜し、庶民の味方であるドン・キホーテ。価格面だけでなくユニークな商品ラインナップも魅力で多くのファンを獲得している。わたくしライター・市村もその一人だ。
MEGA形態「MEGAドン・キホーテ」では、肉・魚・野菜といった生鮮食品を扱っているのが大きな特徴。東京では「MEGAドン・キホーテ」はこの成増のほか、板橋志村店、大森山王店、環七梅島店、渋谷本店、立川店、武蔵小金井駅前店の7店舗を置いている。
「MEGAドン・キホーテ 成増店」は、23区内の駅前という立地ながら、売り場面積(4フロア)8590.6平方メートルと都内最大の広さを確保し、駐車場は191台、駐輪場はなんと915台が収容可能。従来以上に充実した約12万アイテムの品揃えを誇る旗艦店だ。ドンキならではの「驚安」だけでなく、ちょっと贅沢なこだわりの商品を展開している。
え?松阪牛の切り落としが100g400円台!?
驚いたのが、松坂牛をメインに常陸牛などの銘柄牛を取り揃えていること。オープニング時の数日間は、松坂牛の切り落としが100g税抜398円(税込430円)で販売されていて、その価格に正直ビビった。
対面販売でのオーダーカット(10時から16時まで)やハラミやシマチョウなどのホルモン類を店内で唐揚げにした肉惣菜なども販売しており、これまでのドンキのイメージから一線を画している。
精肉コーナーでは、定番パックのほかに800g以上の大容量パックでお値打ちになっている「メガ盛り」も人気。
だが、成増店でオープニング初日から連日完売していたのが、「成増ミート研修センター」でカットされたお肉だ。
ドン・キホーテ社内初の試み「成増ミート研修センター」って何だろう? その特色を見てみよう。
研修センターを新設、素人から精肉のプロを育成
精肉部門を今後の成長カテゴリーと捉えているドン・キホーテ。実際に同社では、生鮮4品(青果物、水産品、食肉、花卉)のうち、精肉は4割強を占めているのだそう。
今回新設された「成増ミート研修センター」は、精肉のプロを育てようという取り組み。
社内の精肉部門未経年者から志願者を募り、月に実技152時間、座学16時間という、3カ月間の研修を実施している。
2024年3月から各月最大7人を受け入れ、各店舗の現場へ派遣できるまで育成。まずは成増まで通勤できる範囲から募集し、いずれは全国の店舗でも推進する予定なんだとか。
研修生たちは、年を追うごとに国内の生産量も消費量も右肩上がりの豚肉からまず挑戦する。
部位ごとのカットの仕方や包丁の使い方、パックへの並べ方などの腕を磨いているが、「技術が未熟なため、トンカツ用などでは厚みにバラツキが生じるなど、正直なところ見栄えは劣る」ということで、ただでもお値打ちなドンキのお肉が通常商品の販売価格と比べ2~3割引と、よりお買い得になっている。
ラベルにTC=TRANING CENTERと書かれているのが、研修生が切ったお肉だ。
仕入れ状況などによって割引価格はもちろん変動(売価は3月18日のもの)するが、例えば「国産豚肉切り落とし」100gが税抜85円(税込92円)=通常品売価:税抜98円(税込106円)、「国産豚肉生姜焼き用(ロース)」は100g税抜98円(税込106円)=通常品売価:税抜128円(税込138円)となっている。
このほか、豚挽き肉、とんかつ用ロース肉、みそ漬けロース、味付き豚ステーキ肉(トンテキ)、ブロック肉などが並ぶ。
素人目にはよくわからないほどの高いレベル
並んでいるお肉たちを確認したところ、パッと見はあまり気にならなかった。というか、素人目にはよくわからないレベルなのではないか。
ドン・キホーテを運営する、パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス・広報室の担当者にお客さんやスタッフの反応を聞いた。
「実際に購入し食べた従業員によりますと、通常販売されている商品と何も変わりは感じないとのことです。研修が始まって1カ月も経っていない状況ですが、連日研修を行っているため技術面の上達スピードが速く、スライス等の優劣はパッと見ではわからないほどだと感じています。ただスライスだけではなく、実際に商品を売り場に陳列するまでが研修工程に含まれますので、豚ロース肉のスライスなどではパック詰めの際の肉の並べ方といったものは、通常販売商品に比べれば劣る商品も一部はございます」とのこと。
「当研修センターの目的は、精肉研修が第一の目的になります。そのため、研修時間終了後は売れ行きが見込めたとしても、販売のために追加で作業は行っておりませんので1日に販売できる数に限りがございます。お買い求めのお客様は、早めの時間帯にご来店いただくことをおすすめしております」
なお、牛肉の研修も始まるとのことで、時期は未定だがいずれは牛の研修肉も店頭に並ぶ予定なのだとか。牛肉がお得に買えるのはますます魅力的。ただしその際には、豚肉分が減量する可能性もあるそうなのでご注意を。
いずれにしても物価高が続く現在、成増近隣の方々、心からうらやましいです。成増方面に行くことがあったら、私もぜひ購入したいと思う。
ちなみに、夕方以降は品切れになりがちなのだとか。
売り切れ御免の「TC」のお肉たち、早い時間に「MEGAドン・キホーテ 成増店」を訪ねてみてほしい。
MEGAドン・キホーテ 成増店
住所:東京都板橋区成増2-21-2
営業時間:8時〜25時
文・写真/市村幸妙