おかずにご飯、味噌汁。和の黄金比を気軽に楽しめるのが食堂の醍醐味です。基本はおかずでご飯をガツガツが普通でしょうが、酒好きのおと週はそれで一杯やりたい!気の利いたつまみもあって、お酒も充実。そんな“呑める食堂”を見つけてきました。
画像ギャラリーおかずにご飯、味噌汁。和の黄金比を気軽に楽しめるのが食堂の醍醐味です。基本はおかずでご飯をガツガツが普通でしょうが、酒好きのおと週はそれで一杯やりたい!気の利いたつまみもあって、お酒も充実。そんな“呑める食堂”を見つけてきました。
【おと週的“呑める食堂”3ヶ条】
一、昼夜問わず定食が食べられる
一、お酒は3種類以上揃えている
一、おつまみメニューも充実している
ほっとする味わいの定食とつまみが揃う ポップ&懐かし食堂『食堂 土土土』@下北沢
芝居や映画のポスターが貼られたポップな店内の印象とはうって変わって、メニューに並ぶのはチキン南蛮にハンバーグといった、お馴染みのメニューたち。どれも「お腹いっぱい食べてって!」と店主・川端さんの母心が伝わるようなボリュームで、しかもきちんと手間を込めた真っ当なおいしさだ。
チキン南蛮定食 1100円
とはいえ、まずは1杯から始めたい。懐かしの赤ウィンナーや揚げ物、小鉢もわんさかある上に、定食のおかずだけでも注文できるし、はたまた納豆、梅干しなんかのご飯のお供でチビチビやるのもあり。そんな自由度の高さも酒呑みのハートを射抜いてくる。
しかもうれしいことに通し営業。昔ながらの大衆食堂と同じスタンスで、ふらりと訪れ、ゆるゆる過ごせる1軒なのだ。
[住所]東京都世田谷区北沢2-12-2 サウスウェーブ下北沢1階
[電話]03-6805-3851
[営業時間]12時〜23時(22時LO)
[休日]日・木
[交通]小田急小田原線ほか下北沢駅小田急中央口から徒歩3分
シンプルに、端正に素材の滋味を立たせた和定食の最高峰『食堂なるたけ』@目白
アンティークのスピーカーが目をひく広々とした店内に、壁にさりげなく飾られた絵画は作家もの。気軽なイメージのある食堂とはおよそ思えぬ上質な空間だ。
それは扱う食材も然りで、まず米は店主が味に惚れ込んだ鹿児島の農家のもの。昔ながらの味噌を丁寧にひいたダシで溶いた味噌汁は、風味を立たせるため具は一切入らない。小鉢の豆腐は京都の生産者から。薬味を添えないのも同じ理由だ。
(夜)揚げ出し豆腐とかんぱち漬け刺し定食 2500円
余分なものを削ぎ落とし、選りすぐりの調味料を使ったほんの少しの味付けで、山海の滋味を引き出した和食の原点とも言える定食だ。
そして夜ともなればメニューはさらに華やぎ、一品料理も揃い踏み。日本酒や焼酎を傾けつつ、日常の中にある贅沢にしばし浸ってみよう。
[住所]東京都新宿区下落合3-17-39
[電話]03-3565-2222
[営業時間]11時〜14時半LO、17時〜21時半LO
[休日]無休
[交通]JR山手線目白駅から徒歩4分
ガッツリ系おかずで酒をぐいっ!『定食 弐万馬力』@神宮前
アパレルショップが並ぶ通りから細い路地を入ると見えてくるのが縄のれん。しかも店内は昭和な風情たっぷりのコの字カウンター。シブい。おしゃれエリア、神宮前にもこんな店が残っていたのか。
定食は近くで働く若者が多いことから肉おかずが主軸のラインナップ。しかも唐揚げは大きくカットされたのが6個~7個も乗っていて、メンチだってずっしり重い特大サイズとどれも大ボリュームだ。これだけあれば半分をつまみに1~2杯飲んでから、残りはご飯で、なんて楽しみ方も。
鶏の唐揚げ定食 1210円(夜は単品と定食セットで1430円)
ちなみに昼はご飯も味噌汁もおかわり自由という頼もしさ。そして夜にはそんなおかずたちが一品料理として再登場。ご飯に狙いを定めた濃いめの味付けは、お酒もぐいぐい進ませる。
[住所]東京都渋谷区神宮前2-21-17
[電話]03-6459-2948
[営業時間]12時〜15時(14時半LO)、19時〜23時(22時LO)
[休日]土・日・祝
[交通]地下鉄副都心線北参道駅2番出口から徒歩7分
寿司屋から食堂へ!上質な魚メインのヘルシー定食『蕾(つぼみ)』@若松河田
始まりは祖父が営んでいた町で評判の寿司屋さん。それを父が受け継ぎ、将晃さんの代になって定食をメインに据えた食堂へとリニューアルした。
メニューは魚のおかずが中心の常時8~9種類。基本的にすべて日替わりというのも、魚種を限定せずに安くて良いものを豊洲で選んでいるから。
カツオのタタキ定食 1100円
この日のメニューは新鮮そのもののカツオのタタキに、小鯛の塩焼き、タラの香味揚げなど、単品で頼めば絶好のお酒のお供だ。他にも、出汁巻き玉子と冷奴にその時々のおかずが乗る「小鉢四種盛り」も軽くつまむのに打ってつけ。
毎日のように訪れるお客も多いから、定食に付く小鉢は和え物やお浸しなどの野菜で揃え、しかもご飯は十六穀米も用意して健康にも気遣ってくれている。
[住所]東京都新宿区若松町32-4
[電話]03-3203-7426
[営業時間]11時半〜14時(13時半LO)、17時半〜20時半(20時LO)※ご飯が無くなり次第終了
[休日]土の夜、日・祝
[交通]都営大江戸線若松河田駅若松口から徒歩3分
撮影/西崎進也(土土土)、小島昇(食堂なるたけ、弐万馬力、蕾)、取材/菜々山いく子
※2024年10月号発売時点の情報です。
※写真や情報は当時の内容ですので、最新の情報とは異なる可能性があります。必ず事前にご確認の上ご利用ください。
…つづく「町寿司、町中華、どっしり濃厚な天丼!浅草橋~蔵前の粋な美味店7選」では、浅草橋~蔵前のはしご酒から特別な食事まで幅広い「おいしい」巡りを覆面調査隊が実食レポートしています。