勢い衰えぬ日本のラーメン界隈。そのラーメンを食べにわざわざやってくるインバウンドも多いと聞く。そんなあまたひしめくラーメン店のなかから、「東京、本当にうまいラーメン店の「ワンタン麺」ベスト5…スープ絶品「究極の一杯」を《…
画像ギャラリー勢い衰えぬ日本のラーメン界隈。そのラーメンを食べにわざわざやってくるインバウンドも多いと聞く。そんなあまたひしめくラーメン店のなかから、「東京、本当にうまいラーメン店の「ワンタン麺」ベスト5…スープ絶品「究極の一杯」を《三鷹・桜上水・根津・浜田山》で発見」にひきつづき、ワンタン麺がおいしい店を紹介する。(※本内容は取材時のものです)
■目黒「麺や 維新」
この店に来るならばちょっと奮発して全部のせの「特」を選ぶべし。しっとり柔らかな鶏胸チャーシューに、塩麹に漬け込んだ熟成豚肩ロース、味玉はもちろん半熟トロトロだ。忘れちゃいけないのが自家製わんたん。まさに“雲”を“呑”むがごとくつるっと口に飛び込んで、中から肉汁があふれて来る。
さらに、やや平打ちで長めの麺はすすり心地よく、名古屋コーチンや比内地鶏のクリアなスープを引き連れる。どこに箸を付けても「おっ」と思わせる隙のない旨さにのけぞった。食べ進むうちに麺、スープ、具材が丼の中で調和していく至福の一体感にも注目を。
■大久保駅「麺屋 悠」
スープは鶏ガラやゲンコツを炊いた清湯と、煮干しやサバ節、ソウダ節でとった魚介ダシを合わせた上品なダブルスープ。スープは共通ながら、醤油味の支那そばはあっさり系、味噌そばはこってり系と、まったく違った印象に仕立てられていておもしろい。
ラーメンはもちろんのこと、はちみつを塗ってオーブンで香ばしく焼き上げた肩ロース肉の焼き豚やぎっしり肉が詰まったワンタンなど、トッピング類も名店の味を踏襲。おなかに余裕があれば、ワンタンメン仕様でのオーダーをおすすめする。
■王子「キング 製麺」
理想の麺作りでイメージしたのは佐野や白河など北関東の手打ちラーメン。現地に通って研究し、製麺機で挑んだのがご覧の手揉み麺だ。2軒のミシュラン掲載店を持つ水原代表の3店舗目「キング製麺」の巻。初めて取り組む自家製麺にあえてザラつきを表現したのは食感を楽しめるから。
「白だし」の名に相応しい澄んだスープも特徴で、煮干しや昆布などの和ダシ、カツオ節、アサリと独自に抽出した3種を合わせ、必要なだけその都度加熱して鮮度を保つ。ふくよかな甘みの白醤油ダレで調えた味は優しく折り重なる素材の旨み。あっぱれです。
■目黒「支那ソバ かづ屋」
提供されたワンタンメンのスープをひと口。ほんのり魚介の香り。そしてコクと重層的な奥行き。鶏ガラと豚ゲンコツ、香味野菜に煮干しや昆布も使うという味わいがじんわり体に染みる。そのスープと絶妙に絡むストレートの麺は自家製麺だ。
麺帯の状態でひと晩寝かされた麺は加水率が高く、ぷるしこで旨みもあってのど越しもよし。ともかくバランスがいい。そして創業以来人気のワンタン。とろとろプルルンの皮の中にジューシーな肉餡がたっぷり包まれ、ふっと生姜 が効いてるのがいい感じ。ちゅるんと食感を楽しみつつ、箸が進んで最後まで食べ飽きない。30年の人気は伊達じゃない。
…つづく「山手線沿線、本当にうまいラーメン「究極の一杯」ベスト6店…《あっさり》から《濃厚》まで大公開!」では、TRYラーメン大賞を受賞した醤油、塩、味噌などの名店を紹介します。