美味しいヒラメの見分け方 スーパーで売られている刺し身用の冊などを購入する場合、真っ先に確認すべきは、身の透明感です。新鮮なものは透明感があり、淡いピンク色をしています。 透明感が失われ、黄色っぽいものは鮮度が落ちている…
画像ギャラリー旬の食材は食べて美味しいだけではなく、栄養もたっぷり。本コーナーでは魚や野菜、果物など旬食材の魅力をご紹介します。
さて、今回のテーマとなる食材は?
文/おと週Web編集部、画像/写真AC
■高級魚
正解:ヒラメ
難易度:★★☆☆☆
カレイとは似て非なるもの
ヒラメはカレイ目カレイ亜目ヒラメ科に属する海水魚です。
古くから親しまれている白身魚で、淡白で上品な味わいが特徴で、刺身や煮物、焼き物など、さまざまな料理に利用されます。
浅い沿岸部や砂地に生息し、体色を周囲の色に合わせて変える擬態の名人で、岩や砂などの色と同化して潜み、エビやイカなどを捕食します。この巧みさから「海の忍者」とも呼ばれる肉食魚です。
見た目がそっくりなのがカレイです。ただし、ヒラメが肉食性であるのに対し、カレイは雑食性でゴカイ類を主食としています。
食感も異なり、肉食のヒラメの身は脂は控えめで引き締まっていますが、雑食のカレイの身はふっくら柔らかで、脂がのっています。
ヒラメは1年を通じて漁獲されますが、旬は冬(12月~2月)。旬の時期には豊富なエサを食べて身厚となり、脂がのって美味しくなります。
春から夏にかけては産卵期で、味が落ちる傾向があります。産卵後のヒラメと冬のヒラメでは、「夏ヒラメは猫マタギ」という言葉があるほど、味も価格も雲泥の差があるといわれます。
養殖ものも多く流通していますが、天然ものの美味しさは格別。引き締まった透明感のある身と、余分な脂がなく品のよい味わいは天然ものならでは。市場ではかなりの高値で取り引きされています。
ヒラメの放流尾数・漁獲量ともに日本一を誇るのは青森県。そのためヒラメは青森県の県魚となっています。
クセのない上品な白身のためどんな調理方法でも美味しくいただけますが、刺身や寿司、昆布締め、ムニエルなど、素材本来の美味しさを活かす料理が好まれます。
ちなみに、ムニエルといえば「舌平目のムニエル」。ところが、舌平目という名がつけられているにもかかわらず、舌平目はカレイの仲間でヒラメではありません。
ヒラメのエンガワも、ヒラメのものは高価なため、安価なものはカラスガレイやアブラガレイなどのエンガワであることが多いようです。
近年、法規制によってカレイのエンガワをヒラメのエンガワと表示することができなくなり、ヒラメのものではない場合はエンガワと表示されるようになっています。
美味しいヒラメの見分け方
スーパーで売られている刺し身用の冊などを購入する場合、真っ先に確認すべきは、身の透明感です。新鮮なものは透明感があり、淡いピンク色をしています。
透明感が失われ、黄色っぽいものは鮮度が落ちている可能性があります。
また、身に厚みがあるものを選びましょう。
丸ごと一匹を確認できる場合は、触ってみて体にハリがあり、硬いものを。エラが鮮やかな紅色をしていて、目が濁っていないものが鮮度がよいものです。
ヒラメの注目栄養素
高たんぱく、低脂肪のため、ダイエット中でも安心して食べることができます。
注目はセレンというミネラルの含有量が多いことです。セレンは必須微量ミネラルと呼ばれ、その名のとおり微量しか必要がない成分ですが、不足すると体調不良を引き起こします。
セレンには、抗酸化作用があり、細胞の酸化を防ぐ作用があります。
また、水銀の毒性を軽減させる作用もあります。
マグロ類(マグロ、カジキ)、深海魚類など、特定の水産物を食べすぎると水銀のとりすぎになるおそれがあるため、マグロの刺身などを食べるときにはヒラメを一緒に食べると安心感が高まりますね。
ほかに、3大栄養素(たんぱく質・脂質・炭水化物)の代謝を促すビタミンB2も多く含まれているため、体づくりにぴったりの魚といえるでしょう。
また、血液サラサラ効果があるDHA、EPAが含まれているので、高血圧や血栓予防など、生活習慣病の予防も期待できます。
↑上記にそのほかの「旬食材」をまとめていますので、ぜひご覧ください。