旬の食材は食べて美味しいだけではなく、栄養もたっぷり。本コーナーでは魚や野菜、果物など旬食材の魅力をご紹介します。
さて、今回のテーマとなる食材は?
文/おと週Web編集部、画像/写真AC
■高価です
正解:サフラン
難易度:★★★☆☆
本格パエリアの色と香りの決め手です
サフランとは、アヤメ科クロッカス属に属する球茎植物であり、私たちが普段スパイスとして目にする赤い糸のようなものは、秋に咲く薄紫色の花の「めしべ」の部分です。
ひとつの花にあるめしべは1本で、その先端が3本の赤い柱頭に分かれています。スパイスとして使うのは、主にこの柱頭の部分。乾燥サフラン1gを作るには、目安として約150輪もの花が必要です。
しかも、デリケートな花を機械で収穫することはできず、すべて手作業で花を摘み取り、そこからめしべだけを丁寧に抜き取って乾燥させなければなりません。
このように手間暇がかかることから、サフランは「世界でもっとも高価なスパイス」として知られています。
主な産地はイランです。サフランを使った料理というとスペインのパエリアが有名なため、スペイン産が主流だと思われがちですが、実は世界のサフラン生産量の9割以上をイランが占めています。
乾燥したスパイスとして小瓶に詰められたものはスーパーなどで一年中手に入りますが、植物としてのサフランの旬は、10月下旬から11月上旬にかけての、秋が深まるほんの短い期間です。
日本国内でもサフランが栽培されていることはあまり知られていませんが、大分県竹田市では、100年以上にわたって栽培が続けられています。
竹田市で受け継がれているのが、畑から掘り上げた球茎を室内に並べ、土や水を使わずに開花させる「竹田式」です。めしべを収穫した後の球茎は再び畑に植え、翌年に向けて育てます。
室内で花を咲かせるため、雨風による花やめしべの傷みを防ぎやすく、高品質なサフランを収穫できるのが特徴です。
サフランを使う際の鉄則は「事前にぬるま湯や水、あるいは白ワインなどに浸して、しっかりと色と香りを抽出しておくこと」です。この黄金色の液体を、お米やスープに加えて調理するのです。
パエリアはもちろんのこと、フランスの魚介スープであるブイヤベースや、イタリアのミラノ風リゾット、インドの炊き込みご飯ビリヤニなど、世界中の名物料理にサフランは欠かせません。



