名古屋めしの代表選手ともいうべき味噌かつ。豆味噌(赤味噌)ベースの濃厚な味噌ダレがかかっているタイプの味噌かつでも、かつそのものの味も楽しみたい私は、味噌ダレが別皿で出される店を選ぶ。それが、大須の新天地商店街の外れにある『すゞ家 大須赤門店』だ。
画像ギャラリー名古屋で味噌かつを食べるならココ! 大須『すゞ家 大須赤門店』の絶品味噌ヒレカツ
名古屋めしの代表選手ともいうべき味噌かつ。
豆味噌(赤味噌)ベースの濃厚な味噌ダレがかかっているタイプの味噌かつは、タレの味が勝ってしまい、味の判別が難しい。
かつそのものの味も楽しみたい私は、味噌ダレが別皿で出される店を選ぶ。
大須の新天地商店街の外れにある『すゞ家 大須赤門店』は、東京の編集者や記者が名古屋に来たときに連れて行く、お気に入りの店の一つ。
創業は昭和23年。味噌かつの店というよりは、永きにわたって地元の人々に愛される老舗の洋食店だ。
「とんかつをはじめ、メニューは創業当時からほとんど変わっていません。
親と子、孫の三世代にわたって通ってくださる方もいらっしゃいます」と、
三代目の店主、森弘隆さん。
これが「味噌ヒレカツ」(1300円)。
豚肉は、山形の三元豚や宮崎のSPF豚などを厳選。
いずれも飼育日数が長いので、ヒレといえどもしっかりとした味があるのだが、絶妙な火加減がそれをさらに引き出している。
「165~168℃のやや低温でゆっくりと火を入れています。
旨みが増すだけでなく、食感もしっとりと、よりやわらかくなります」(森さん)
また、味噌ダレは八丁味噌をベースに数種類の味噌をブレンド。
ザラメの代わりにペースト状にした干し柿を使い、自然でやさしい甘さをくわえている。
たっぷりと味噌ダレをつけても、決してとんかつそのものの味を邪魔することはない。
むしろ、絶妙に引き立てているのだ。やはり、味噌かつはこうでなくっちゃ。
すゞ家 大須赤門店
愛知県名古屋市中区大須3-11-17
[TEL]052-241-3752
[営業時間]11時~14時半(L.O.)、17時~20時半(L.O.)
[定休日]木曜
永谷正樹(ながや・まさき)
1969年生まれのアラフィフライター兼カメラマン。名古屋めしをこよなく愛し、『おとなの週末』をはじめとする全国誌に発信。名古屋めしの専門家としてテレビ出演や講演会もこなす。
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