関東生まれの私には「栗きんとん」といえば、やっぱりお節料理の定番ですが、中央西線の中津川には、おいしい和菓子の「栗きんとん」があります。今年からは“中津川栗きんとん”と名乗り始めました。たくさんの和菓子屋さんがそれぞれの味を誇っています……。
画像ギャラリー「栗きんとん」の食べ比べと紅葉の中央西線/2000年~2014年
関東生まれの私には「栗きんとん」といえば、やっぱりお節料理の定番ですが、中央西線の中津川には、おいしい和菓子の「栗きんとん」があります。
今年からは“中津川栗きんとん”と名乗り始めました。
たくさんの和菓子屋さんが、それぞれの味を誇っています。
中央本線は東京駅~新宿駅~塩尻駅~名古屋駅を結ぶ400 Km近い路線ですが、このうち塩尻駅~名古屋駅間は中央西線と呼ばれています。
特急列車は名古屋駅と長野駅を結ぶ特急しなの、現在ではステンレスの車両で運転、少し前までは国鉄型の車両で走っていました。
[現在走っている383系電車の特急しなの(2008年撮影)]
[以前は国鉄型の特急381系が走っていた(2000年撮影)]
この国鉄型の特急列車を撮影しに、たびたび訪問していたのが中津川です。
隣の落合川駅はダムの湖畔の駅で、近くに美しい鉄橋があり、丘の上からはダムと列車をいっしょに撮影できます。
[中津川駅~落合川駅間の風景、ダムと列車が撮影できる(2006年撮影)]
秋になれば紅葉です。
この一帯はヒノキなどの針葉樹が有名ですが、沿線には意外なほど広葉樹が多くて秋にはきれいに色づきます。
[紅葉の風景が美しい中央西線沿線(2010年撮影)]
峠に行けば見えてくるのが、紅葉する針葉樹のカラマツです。
色づいた針葉樹も独特な美しさがあって、一面の黄金色に目を奪われます。
[中山道の鳥居峠を行く特急しなの。カラマツの紅葉が美しい(2010年撮影)]
山間部を走る中央西線ならではの撮りどころが「貨物列車」
この路線で鉄道ファンに大人気なのが、貨物列車です。
日本各地で、国鉄のころから走っていた古い機関車が、新型のスマートな車両に変わってきています。
そんななかでも、中央西線には武骨なスタイルの機関車が、急こう配を登るために2両連結して走っています。
大きなモーター音を上げて走る姿を見に、たくさんの鉄道ファンが訪れています。
[国鉄時代の機関車、EF64が2両でけん引する貨物列車(2010年撮影)]
中央西線、中津川の「栗きんとん」は、やっぱり格別!
秋になって、紅葉や貨物列車を求めて中央西線の撮影に行くと、食べたくなるのが“栗きんとん”です。
関東生まれの私は「栗きんとん」といえば、むき栗を甘く煮付けて餡をまとわせたものです。
お節料理の定番で、子どものころに真っ先に食べつくし、怒られたアレです。
[関東で「栗きんとん」といえばこれ(我が家のおせちです……)]
ところが、中津川で「栗きんとん」といえば、栗と砂糖だけで作られた、絞った形の和菓子です。
まったくの別物です。
[中津川の「栗きんとん」はこんな感じ(2014年撮影)]
今年(2018年)からは、“中津川栗きんとん”と名乗っています。
パンフレットに記載してある和菓子屋さんだけでも14軒もあります。
街中を歩きながらお店巡りをするのが楽しいと思うのですが、撮影中にそれほど時間はとれません。
ありがたいことに、中津川駅前にある中津川観光センターにぎわい物産館には、各店の商品が並んでいます。
あまりにも種類がありすぎて選べなかったので、地元の方らしき人に尋ねてみましたが、びっくりするくらいそれぞれのオシ店があって、和菓子屋さんを選べません。
[中津川駅。このすぐ横に物産館がある(2006年撮影)]
そんなときは、この物産館で売っている各店の「栗きんとん詰合せ」です。
2種類あって、それぞれ7種の栗きんとんとお茶をセットにしてあります。
このときは詰合せを2種類、さらにセットに入っていないもの1種を購入し、結局コンプリートして帰りました。
[2種類の「栗きんとん詰合せ」(2014年撮影)]
[詰合せの中身はこんな感じ(2014年撮影)]
いくつか空けてみ並べてみます。
見た目も、色や残った栗の粒の大きさなど、それぞれです。
食べ比べてみると……おもしろい!
栗そのものを食べているような食感の良いもの。
ほろっとほどけるような食感で薫り高いもの。
マロンクリームのように滑らかなもの。
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それぞれに特徴があります。
[見た目も店によって違う(2014年撮影)]
ただ、せっかくパンフレットに味の感想を書きながら食べたのに、そのパンフレットが見
つからなくなり、どの店がどんな味だったのか曖昧になってしまいました。
また改めてチャレンジして、私のオシ店を決めようと思っています。
なお、2018年の詰合わせ発売は、9月1日から12月14日まで。
買いに行く場合は、中津川観光協会のホームページなどでご確認を。
佐々倉実(ささくら みのる)
鉄道をメインにスチール、ムービーを撮影する“鉄道カメラマン”、初めて鉄道写真を撮ったのが小学生のころ、なんやかんやで約50年経ってしまいました。鉄道カメラマンなのに撮影の8割はクルマで移動、列車に乗ってしまうと、走るシーンを撮影しにくいので、いたしかたありません。そんなワケで年間のかなりの期間をクルマで生活しています。趣味は料理と酒! ヨメには申し訳ないのですが、日々食べたいものを作っています。
鉄道旅と食の話、最新の話題から昔の話まで、いろいろとお付き合いください。
ちなみに、鉄道の他に“ひつじ”の写真もライフワークで撮影中、ときどきおいしいひつじの話も出てきます。なにとぞご容赦ください。
※写真や情報は当時の内容ですので、最新の情報とは異なる可能性があります。必ず事前にご確認の上ご利用ください。
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