フードスタイリストでライターの田村佳奈子が、約10種類の中でも一番使える「白だし」をレコメンド。家庭の料理が上品な味わいに変身する、まさに魔法の「白だし」は、その名もなんと「まほうだし」。その魅力をレシピ付きでご紹介します!
画像ギャラリーここ数年で定番の調味料となった「白だし」。人気の理由はこれひとつで味が決まる、というところ。
「白だし」は、カツオや昆布などでとったダシに醤油、みりん、砂糖などで調味したもので、和食によく使用されているため、料亭の味のように仕上がるところもいい。
さまざまな料理に使いやすく、色が薄いので茶碗蒸しやだし巻き卵、お吸い物や煮物など素材の色を生かした料理に最適です。
お気に入りの白だし「まほうだし」
我が家でも欠かせない存在になっている「白だし」ですが、今まで10種類ほど使ってみて一番気に入ったのが「まほうだし」(594円)という名の白だし。
この「まほうだし」はカツオと昆布の風味がしっかりありながら、混じりけのない透き通ったやさしい味。上品な甘さでとても気に入っています。
作っているのは「光浦醸造」という山口県にある小さな製造所。味噌や醤油などの調味料を作っている、慶応元年創業の老舗です。
もともと、光浦醸造の「ひよこ豆みそ」(702円)を食べたら美味しい上に、パッケージもかわいくてお気に入りだったのです!
さぞかし、他の調味料も美味しいだろう、と思っていたところに出合ったのが「まほうだし」でした。大好きな『スーパーオオゼキ 下北沢店』で常設されているのも、うれしい限りです。
我が家の「まほうだし」活用法
「まほうだし」は、定番のだし巻き卵やうどんはもちろん、卵かけごはんや白身魚のお刺身にも◎。本当にこれひとつだけで調味してOK! その中でも、特に家族から熱い支持を得ているのは「白だしのから揚げ」。
ダシの風味がよく、品のいいから揚げに仕上がります。大人はちょい足しで柚子胡椒を添えてもよし!
「白だしのから揚げ」の作り方
一般的なから揚げに比べると揃える調味料が少ないので、こどもに調味料を準備してもらうときに「これだけ? かんたんだね!」と言ってもらえてお願いしやすいです。
【材料】※2~3人分
鶏もも肉:500g
A:
白だし(まほうだし):大さじ3
酒:大さじ1
ニンニクすりおろし:1かけ
しょうがすりおろし:1かけ
卵:1個
片栗粉:大さじ1
米粉:大さじ1
揚げ油:適量
【作り方】
1.鶏モモ肉の余分な脂や筋を取り除き、ひと口大に切りポリ袋に入れる。
2.(1)にAの調味料を加え、ポリ袋の口を閉じて鶏肉を軽くもみ20~30分置き、ザルにとり水気を切る。
3.同じポリ袋(汁気は捨ててくださいね)に卵を割り入れ揉んでほぐし、
鶏モモ肉を入れ全体を卵に浸したら、バットに片栗粉と米粉を入れ、そこに鶏肉を一切れずつ入れて粉をまぶす。
4.深めのフライパンに揚げ油を底から1センチ程入れて170℃に温め、(3)の鶏肉を一切れずつ入れて揚げ焼きする。
5.初めの1分は触らず、その後2、3回菜箸で裏返しながら7分加熱して一旦取り出す。
6.180℃に温度を上げたら鶏モモ肉をフライパンの中に戻し、さらに1分揚げ、
油を切りうつわに盛ったら完成!
最近は顆粒のものや鶏ガラ、貝ダシを使ったもの、ヴィーガン対応の「白だし」もあります。見た目に反して個性豊かな味わいが楽しめる「白だし」の世界はかくも奥深い。
いろいろと味比べをしてお好みの「白だし」を探してみては?
■光浦醸造工業株式会社
https://mitsuura.jp/
取材・撮影/田村加奈子
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