読みたい北海道

【読みたい北海道・難読地名編】「興部」って?オホーツク海に面する酪農や漁業が盛んな町!

答えは… 答えは「おこっぺ」と読む町名です。 興部町(ちょう)へは札幌から高速を使い、約5時間30分。人口約3700人のオホーツク海に面した酪農や漁業が盛んなのどかな町です。「おこっぺ」はアイヌ語の「オウコッペ」から来て…

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民間調査会社による47都道府県魅力度ランキングで13年連続1位に輝く「北海道」。

観光地として圧倒的な人気を誇り、豊富な海の幸や新鮮な牛乳やチーズなどの酪農製品、札幌ラーメンなどのご当地グルメ、雄大な自然、スキーなどのアウトドア…とにかく”非日常的“な魅力がいっぱいです。

そんな北海道には、漢字の一般的な読み方から想像するのが難しい地名がいくつもあります。

九州の2倍強という広い大地ゆえ、馴染みのないエリアだと道産子でも読めないものも少なくありません。「おとなの週末Web」では北海道の難読地名を取り上げながらその周辺の観光スポットやグルメも紹介していきます。読み方を学びながら束の間の旅気分を味わってみませんか?

今回はオホーツク海に面する「興部」です。何と読むでしょう?

答えは…

興部町

答えは「おこっぺ」と読む町名です。

興部町(ちょう)へは札幌から高速を使い、約5時間30分。人口約3700人のオホーツク海に面した酪農や漁業が盛んなのどかな町です。「おこっぺ」はアイヌ語の「オウコッペ」から来ており、「川尻の合流しているところ」の意味があるそうです。かつて興部川、藻興部川が合流してオホーツク海にそそいでいたことに由来しているそうです。

興部町へは仕事で何度も訪れているのですが、途中の名寄(なよろ)市にある「道の駅もち米の里☆なよろ」が絶好の休憩スポットです。名寄市は以前からもち米作りが盛んで、市内の水田の約9割がもち米という、日本有数の産地です。 「道の駅もち米の里☆なよろ」では 地元産のもち米を使った商品が手に入り、中でもモチモチした食感の「ソフト大福」がおすすめです。

名寄方面から国道239号を通り、町内に入ると長閑(のどか)な雰囲気に包まれます。5月中旬に訪れた際には「エゾヤマザクラ」が咲いていて、遅めの春を楽しむことができました。

エゾヤマザクラ越しのオホーツク海

町のシンボル、モーモー城と風車

興部町の高台にあり、目を引くのが洋風の建物と風車。モーモー城との愛称で呼ばれるこの建物は「オホーツク農業科学研究センター」。そして、その隣には風車も建てられています。施設内では農業に関する様々な分析や検査などを行っており、一般の人は入れませんが、写真撮影や散策は可能です。ここから市内が見渡せ、爽快な気分になれます。

おしゃれな外観のモーモー城ことオホーツク農業科学研究センター

ルゴーサ・エクスプレスが出迎えてくれる道の駅おこっぺ

国道239号沿いにある「道の駅おこっぺ」に行って驚いたのは、気動車(鉄道で使われたディーゼル車)があること!車両を改装した「ルゴーサ・エクスプレス」で、例年5月から10月ごろまでの間、なんと車内で宿泊ができるのです。しかも無料!(※残念ながら今シーズンはコロナ感染拡大防止の関係で休館中です)

鉄道歴史展示コーナーもあり、今は廃線となった、名寄本線で使われていたレールや歴史を紹介するパネルなどが展示されています。特産の乳製品やハム・ソーセージなどたくさんの商品が並び、お土産を買うのにオススメの場所です。

ひときわ目を引くルゴーサ・エクスプレス

町営スキー場と絶品ソフトクリーム

町営スキー場は、冬の間家族連れなどで賑わいます。山頂からはオホーツク海も望め、冬には流氷も見られるそうです。

たくさんの牛が出迎えてくれます
町営スキー場からはオホーツク海が望めました

このスキー場に隣接しているのが、オホーツクのメガファーム、パインランドデーリィ。約2000頭もの乳牛を飼育していて、町営スキー場の斜面を使った放牧も行っています。牛たちは興味津々な性格で、以前仕事でおじゃまして柵の中に入ったら、一頭の牛が近くまでやってきて、私が着ていたジャンパーをペロン!近くで見ると体も大きいので、舐められたときにはちょっとびっくりしました…

パインランドデーリィの看板

パインランドデーリィの敷地内にあるショップ「仔牛のはなさき店」では、牧場内で生まれ育った牛たちから搾られた、純度100%の生乳を贅沢に使ったソフトクリームが味わえます。季節によって種類が変わる商品もあり、口に入れた瞬間、濃厚な風味を残して溶けていきました。フレッシュでとてもおいしかったです。このほか、チーズやクッキーなども販売していて、絶え間なくお客さんが訪れていました。

マンゴーやほうじ茶など、さまざまな種類のソフトクリームがあります

牧場と海と大自然と。北海道らしさを味わえますので、機会があったら一度訪れていただきたい場所です。

文・写真/森順子

森 順子

元テレビ北海道アナウンサー。現在は教育サービスの会社を運営しながら地理の楽しさを普及する活動も行っている。地理女net代表/札幌国際大学短期大学部講師/札幌観光大使

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