『ひつじそば 人と羊(ひととよう)』’22年12月1日OPEN! @荻窪 このクオリティは、もはや上質な羊料理 羊の背ガラとモミジを強火でグラグラ7時間。炊きあがった白湯に羊と鶏の挽き肉を加え、クリアなスープに仕立てる。…
画像ギャラリー着丼とともに鼻孔をくすぐるスープの香り、ひと口飲めば身体の隅々に旨さがしみわたり、麺をすすればじ〜んわりと口福が訪れる。至極のラーメンが、胃と心を満たすことでしょう。 今回は塩ラーメンのおいしい店を調査。新しい三ツ星店を一挙にお届けします。五臓六腑にしみわたる一杯をどうぞご賞味あれ。
『らぁめん ご恩』’22年3月6日OPEN! @野方
ひと口目のスープで、きっと恋に落ちる
スープをすすった瞬間に、ふくよかな鶏の風味が炸裂。圧倒的な旨みに一瞬で引き込まれてしまう。聞けば、スープの材料は国産鶏の手羽先と水のみ。「それだけで、どうやってこの“鶏感”を?」と驚かされるが、店主曰く「肉と骨、髄を豊富に含む手羽先は、鶏の旨みを最もストレートに引き出せる部位」だそう。
らぁめん(塩) 900円
毎日仕込みで使う手羽先の量は、なんと400羽分。それも、髄が出やすいよう手作業でひとつずつ骨をカットし、濁らないよう丁寧に7時間煮出している。これだけ手間暇をかけて、作れるスープの量はたった60杯分だなんて。そりゃあ、旨みが濃縮されているわけだ。
タレは、まろやかな味わいの塩ダレ。日高昆布や干しエビのダシが忍ばせてあり、複層的な旨みや甘み、深みが、鶏のダシを見事に引き立てる。おかげで、帰り道まで口の中が鶏の余韻でいっぱい。その幸せたるや。
[住所]東京都中野区大和町1-13-7
[電話]非公開
[営業時間]11時~15時 ※スープがなくなり次第終了
[休日]火、第2・4水
[交通]西武新宿線野方駅南口から徒歩9分
『らーめん 梶原(かじわら)』’22年9月1日OPEN! @千歳烏山
食べ進むほどに、旨みの波が押し寄せる
「繊細にして複雑」、そんな言葉が似合うラーメンだ。軸は「名古屋コーチン」。そこに豚や香味野菜、多種多様な乾物を加え、旨みを重ねていく。それぞれが担当する階層の旨みをやさしく奏でるイメージ。塩ダレのダシは、ホタテや日高昆布などで構成。
特製塩らーめん 1250円
さらに「海の魚だけだと、旨みが一辺倒になるから」とビターな風味のアユの焼き干しも使っている。油も、鶏油と牛脂、ラードをブレンドすることで深いコクを与える。とはいえ、難しく考えずに、旨みの波に身を任せてほしい。“塩漬けの実山椒をかじって、アクセントを楽しむ”までが「塩らーめん」のテンプレート。
[住所]東京都世田谷区南烏山6-5-7 明光ビル新館地下1階
[電話]非公開
[営業時間]11時~15時(14時45分45LO)、18時~20時 ※スープ、麺がなくなり次第終了
[休日]月・火
[交通]京王線千歳烏山駅北口から徒歩1分
『中華そば 千乃鶏』’22年3月26日OPEN! @池尻大橋
鶏の旨みあふれるスープと極太麺で満足度高し!
鶏ベースのスープと極太麺の組み合わせに驚いたのは一瞬だった。食べてみれば、まろやかさとパンチ力を併せ持つスープが、太い麺をしっかりと包み込むではないか。豚骨&にんにくのがっつり系人気店『千里眼』の系列。
特製中華そば(塩) 1250円
「より多くの方が食べやすい、鶏ベースのラーメンを作ろう」(稲葉拓也店長)と、2022年3月オープン。一番人気の「特製中華そば」には、チャーシュー、つるつるワンタン、濃厚な味玉の3トップが乗る。注目は「鰹昆布汁水つけ麺」。
カツオ節と海苔、昆布の合わせダシに浸した麺を醤油または塩のつけ汁で食べる。さまざまな味が融合した、新たなおいしさをぜひ。
[住所]東京都世田谷区池尻2-36-11
[電話]03-6805-3536
[営業時間]11時~15時LO、17時半~22時LO、土・日・祝11時〜22時LO
[休日]無休
[交通]東急田園都市線池尻大橋駅南口から徒歩5分
『柳麺(りゅうめん)マタドール』’22年6月21日OPEN! @北千住
29種類の素材を重ねたスープは余韻までもが美味
北千住の人気店『牛骨らぁ麺マタドール』が脱・牛骨で仕掛けた新店。驚くのは、丸鶏、鶏ガラ、豚ガラ、海産物など29種類もの素材を使いながら、突出した味がないバランスのとれたスープだ。
贅沢塩らぁ麺 極 1500円
しかも、着丼後から温度が下がる度にダシが濃厚に。後半ほど細平打ち麺がスープを吸い上げ一体感が増し、最後のひとすすりまで奥深い味わいを楽しめる。
箸で持ち上げるとホロリ崩れる柔らかさの豚バラのチャーシューも絶品だが、特筆すべきは特製の塩ダレに漬け込まれた「白い味玉」(150円)。塩ダレが黄身にまで染みているのだ。「塩らぁ麺」を食べる場合は、追加を推奨したい。
[住所]東京都足立区千住旭町43-13
[電話]03-3881-3122
[営業時間]11時半~15時LO、17時~21時LO
[休日]月
[交通]東武スカイツリーライン北千住駅北口から徒歩3分
『ひつじそば 人と羊(ひととよう)』’22年12月1日OPEN! @荻窪
このクオリティは、もはや上質な羊料理
羊の背ガラとモミジを強火でグラグラ7時間。炊きあがった白湯に羊と鶏の挽き肉を加え、クリアなスープに仕立てる。肉の旨みを重ねるので、味わいも一層骨太に。
ひつじそば 1900円
油はガツンと羊が香る羊油、チャーシューはクミンやオレガノで調味した低温調理のラム肩ロース、ヒマラヤ山椒やブラックペッパーをピリッと効かせたラムテリーヌと、羊尽くしの内容だ。
力強い羊フレーバーは、トッピングから溶け出すスパイスの風味と共に、旨みとなって膨らんでいく。羊の大群が口の中を駆け回るのに、特有の臭みは皆無。まるで上質な羊料理を楽しんでいるようだ。これで1900円なら文句なし。
[住所]東京都杉並区天沼3-30-42
[電話]非公開
[営業時間]17時~21時、土・日11時半~15時 ※売り切れ次第終了、2名以上の来店不可
[休日]火・水
[交通]JR中央線ほか荻窪駅北口から徒歩4分
撮影/小島昇(ご恩、梶原、千乃鶏、人と羊)、沼沢善将(柳麺マタドール)、取材/松井さおり(ご恩、梶原、人と羊)、本郷明美(千乃鶏)、渡邉裕美(柳麺マタドール)
※2023年2月号発売時点の情報です。
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