旬の食材は食べて美味しいだけではなく、栄養もたっぷり。本コーナーでは魚や野菜、果物など旬食材の魅力をご紹介します。 さて、今回のテーマとなる食材は? 文/おと週Web編集部、画像/写真AC 【今月の旬食材は?】いま1年で…
画像ギャラリー旬の食材は食べて美味しいだけではなく、栄養もたっぷり。本コーナーでは魚や野菜、果物など旬食材の魅力をご紹介します。
さて、今回のテーマとなる食材は?
文/おと週Web編集部、画像/写真AC
■クイズの答えは……
正解:うめ
難易度:★★☆☆☆
うめは野菜? 果物?
季節はまだ春でありながら、真夏を思わせる気温の日が続いています。ということで、すでに夏バテのような状態になっているという人も多いのではないでしょうか? そんな人にお薦めしたい果物がうめです。
うめには疲労回復効果や食欲増進効果があるため、夏バテ回復にぴったりの食材なのです。
旬は6月頃~7月頃で、青うめは6月上旬頃、黄色く色づいた完熟うめは6月中旬頃から市場に出回ります。
「うめは野菜か果物か?」と、疑問に思う人も多いかもしれませんが、うめはあんずやすももの仲間なので、果物に分類されます。
ただし、熟してもあんずやすもものようには甘くならず、強い酸味が残るのが大きな特徴です。そのため、うめ酒やうめ干しなどに加工して食すのが一般的です。
注意点は、未熟なうめ(青うめ)の種には青酸配糖体(アミグダリン)という有害な成分が含まれていること。生のまま食べると頭痛や嘔吐、めまいなどの症状が現れ、摂取量が多い場合は死亡することもあります。ただし、アルコールや塩に漬けると毒素が分解されて食べられるようになります。
また、完熟すると毒素が解毒されるため、生で食べることができます。しかし、完熟しているか否かの見極めが少し難しいのが難点……。
触れてみてやわらかく、黄色や赤色に変色していて、甘い香りが漂っていれば完熟していると考えられますが、不安な場合は常温で数日置いて追熟させましょう。
生で食べられるとはいえ、うめは完熟しても酸味が強いので加工して食べるのがお薦めです。
うめ酒は、青うめでも完熟うめでも美味しく作れます。
うめ漬けなら硬めのものがお好みなら青うめを、やわらかなものがお好みなら完熟のものを使用しましょう。梅干しにする場合は、完熟うめを使用すると皮がやわらかで、ほんのり甘味を感じる仕上がりになります。
砂糖漬けは青うめを使用することが多いのですが、完熟うめを使用すると、ももを思わせるフルーティな香りが楽しめます。ただし、実が崩れやすいので完熟しすぎてやわらかくなったものは避けましょう。
甘露煮やうめジャムは完熟うめがお薦めです。
青うめを使用する場合は、しばらく水に浸けておき、アク抜きをするという下処理が必要となります。いっぽう、完熟うめはアク抜きの必要はありません。
美味しいうめの見分け方
表面に傷や変色がなく、ハリがあって粒の大きさがそろっているものを。完熟うめはやわらかくなりすぎているものは避けましょう。
うめの注目栄養素
うめの酸味成分であるクエン酸には疲労回復効果があります。また、胃液の分泌を促し、食欲を増進させる効果も高い成分でもあります。ただし、とりすぎると胃壁を荒らしてしまうので食べすぎには注意しましょう。
クエン酸にはカルシウムの吸収を助ける作用もあるため、魚など、カルシウム豊富な食品とともにとると、骨粗しょう症の予防にも役立ちます。
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