美味しいちぢみほうれん草の見分け方 濃い緑色で肉厚のもの、根元の赤みが強めのものを。葉がしっかりちぢれていたほうが甘みが強い傾向があります。また、根元に近い部分から葉が密集していて全体的にボリュームがあるものを選びましょ…
画像ギャラリー旬の食材は食べて美味しいだけではなく、栄養もたっぷり。本コーナーでは魚や野菜、果物など旬食材の魅力をご紹介します。
さて、今回のテーマとなる食材は?
文/おと週Web編集部、画像/写真AC、アイキャッチ画像/moonrise@Adobe Stock
■クイズの答えは……
正解:ちぢみほうれん草
難易度:★★★☆☆
甘み、栄養が凝縮されています
ちぢみほうれん草は、通年手に入る通常のほうれん草と違い、旬の12月下旬~2月にかけてしかお目にかかれない期間限定野菜です。
ちりめんほうれん草とも呼ばれ、その名の通り、地面を這うように葉を広げ、ちりめんのように縮れた葉をもつほうれん草です。
あえて露地栽培にして寒さにさらして野菜を栽培する方法は「寒締め栽培」と呼ばれることから、寒締めほうれん草と呼ばれることもあります。
通常のほうれん草より葉が肉厚、味が濃い、栄養価が高い、エグミが少ないことがちぢみほうれん草の特徴です。
冬の限定野菜である理由は、寒さなしには甘みが作られないからです。
ほかの冬野菜も同じですが、冬が旬の野菜は寒さの下でも凍らないために糖分を作り出すのです。ちぢみほうれん草の糖度は通常のほうれん草の2倍以上といわれています。甘いものだとみかんやいちごと同じくらいの甘みのものも。
ちなみに、寒さにさらすと栄養素の濃度も高くなるといわれています。
ちぢみほうれん草を食べるときに捨てないでほしいのは赤い根っこの部分です。
土を洗い落すのが面倒と思う人もいるかもしれませんが、根元を少しだけカットして、十字の切り込みを入れてボウルの中で振り洗いすると中に入り込んだ土を簡単に洗い流すことができます。
甘みを楽しむならおひたしがおすすめですが、エグミが少ないため、下茹でなしにソテーにしても美味です。ほうれん草のエグミが苦手という人でも美味しくいただけるはずです。
美味しいちぢみほうれん草の見分け方
濃い緑色で肉厚のもの、根元の赤みが強めのものを。葉がしっかりちぢれていたほうが甘みが強い傾向があります。また、根元に近い部分から葉が密集していて全体的にボリュームがあるものを選びましょう。
乾燥に弱いため、濡れたキッチンペーパーなどでくるみ、保存袋に入れて根の部分を下にして立てて冷蔵庫の野菜庫で保存しましょう。
ちぢみほうれん草の注目栄養素
通常のほうれん草と同様、鉄分やビタミンC、ビタミンE、ビタミンB、βカロテン、カルシウム、葉酸など、さまざまな栄養素を含む栄養価の高い野菜です。
前述のとおり、ちぢみほうれん草は、寒気にさらすことでそれらの栄養素の濃度が高くなっていることが注目ポイントです。
たとえば、通常のほうれん草よりも、ビタミンCは約3~4倍にもなるといわれています。
造血を促す葉酸と、ヘモグロビンの材料となる鉄分が同時にとれるため、貧血気味の人には一石二鳥の野菜といえます。
↑上記にそのほかの「旬食材」をまとめていますので、ぜひご覧ください。