売上日本一のカレーが実現した調理の“時短” カレーは日本人の国民食!バーモントカレーが発売から61年の新提案とは

もはやカレーは日本人の国民食といえよう。実際、私は「SUSHI」よりも、「SUKIYAKI」よりも、カレーを頻繁に食べている。人気のスパイスカレーを街中で見つけてはいそいそと足を運び、週1回は自宅でカレーをまとめてつくる…

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もはやカレーは日本人の国民食といえよう。実際、私は「SUSHI」よりも、「SUKIYAKI」よりも、カレーを頻繁に食べている。人気のスパイスカレーを街中で見つけてはいそいそと足を運び、週1回は自宅でカレーをまとめてつくる。我が家の金曜日はカレーの日だ。1963年の発売以来、大人も子供も食べられるマイルドなカレーとしてハウス食品の「バーモントカレー」は日本の食卓を支えてきた。国内売上ナンバーワンのカレーブランドだ。国内カレールウ市場でシェアは3割超。その誰もが知るバーモントカレーが濃縮ペーストルウという技術を導入し、まったく新しいスタイルのカレーをリリースした。濃縮ペーストルウとは何ぞや?!

40分→10分に!フライパンのみで完成、時短をかなえた濃縮ペーストルウ

いわゆる“おうちカレー”、自宅で調理するカレーにはじっくりと煮込む固形ルウのカレーと、温めてすぐに食べられるレトルトカレーがある。その中間のような存在がペーストルウだ。

調理時間がかかり、材料の皮むきなどのめんどうさから、調理型カレーから遠のいている共働きの多い若年夫婦二人世帯に向けた商品でもあるのだそう。平日に2人で語る時間は取りにくい、洗い物や皮むきなどの調理時間をカットしたいが、上質なものを求める層だ。

1963年に発売開始。国内売り上げナンバーワンのカレーブランド「バーモントカレー」

そこで時短・簡便・適量(使い切り)という機能面と、質を極める情緒性を同時にかなえる「バーモントカレーシェフズアレンジ」が開発された。なんと通常、40分は調理にかかる時間が、10分に短縮されたという。

濃縮ペーストルウの技術を採用した「バーモントカレーシェフズアレンジ」

コスパ・タイパ・エンパを同時に実現

さて、ハウス食品グループ本社(東京本社、東京・紀尾井町)にて開催された発表会で、実際に商品に触れ、試食をしてきた。

本社のエントランスでは、漫画家のやなせたかしさんがデザインした「リンゴキッド」がお出迎え。バーモントカレーといえば「りんごとハチミツ」! (C)やなせたかし/やなせスタジオ

濃縮ペーストルウは見た目も固形ルウとレトルトカレーの中間の、半生、という感じ。ゆるめの味噌、といった質感だ。

これによりすぐに溶けるのだが、秘密はそれだけではない。このペーストの中に、「ブイヨン=だし」がぎゅぎゅぎゅっと詰まっているのだ。それによりカレーの旨味がより引き立つ。

一皿当たり150円は、焼きそばや、親子丼より、コスパがいい

発表会ではそのコンセプトや開発秘話も解説してくれた。

調理型カレーには、コスパ(コストパフォーマンス)、タイパ(タイムパフォーマンス)はもちろん、調理する楽しさのエンパ(エンターテイメントパフォーマンス)も求められる。アウトドアで食べるキャンプのカレーなどもそのひとつだろう。

ハウス食品によると、カレーライスの一皿当たりの想定価格は150円。焼きそばの227円、親子丼の194円などと比べてもコスパがいいのは明確だ。

“よそ行き”の上質なカレー「バーモントカレーシェフズアレンジ」

「バーモントカレーシェフズアレンジ」は270円(税別、参考小売価格)で2~3皿。お財布に優しい。タイパも調理時間が10分となり、飛躍的にアップした。

気になるのはエンパだ。今回、フレンチシェフの技法を取り入れ、自宅ではなかなか味わえないクオリティをかなえた。老舗フレンチレストラン「シェ・イノ」(東京・京橋)の古賀純二シェフも水ではなくブイヨンで材料を煮込む、スパイスを加熱する際にハチミツを入れてキャラメリゼ(美しい褐色に仕上げ、甘味を引き出す)させ、濃厚なコクを出すなど、フレンチの手法がいかされていると語る。

調理カレーでも一流レストランで味わうような上質なカレーが簡単に、時短でできるという驚きがある。普段着ではなくよそ行きのカレーなのだ。

発表会では果実仕立て、クリーム仕立てそれぞれの試食も。高級感のある深いコク

アレンジレシピに挑戦、たしかに「10分」で完成!

さっそく自宅で試してみようと、キッチンに立ってみた。用意するのは「バーモントカレーシェフズアレンジ」一箱と玉ネギ1個、薄切り肉100gと炒めるときのサラダ油のみ。試食会では薄切り豚肉だったが、今回は冷凍のシーフードミックスでアレンジしてみた。

通常のルウとレトルトの中間のような濃縮ペーストルウ。2~3皿分調理できる
箱を開けると、こんな容器

玉ねぎをカットして1分、玉ねぎをしんなりするまで炒めて2分、シーフードミックスを加え、さらに炒めて4分。これに水350mlを注ぎ、濃縮ペーストルウを良く溶かす。かき混ぜながら沸騰後、2分ほど加熱したらできあがり。たしかに10分弱で完成した。野菜は玉ネギだけなのですぐ火が通るし、溶かして加熱する段階で、長時間、煮込んだかのようなとろみが出てきた。

生クリームやバターの風味を感じる「クリーム仕立て」には、海老やホタテが合う!

いつものカレーがたった10分で、しかもちょっといい店で出すような高級感のある一皿に仕上がるのはびっくりだった。フライパンの中ですべて解決するので、確かに洗い物も簡単だ。

具材は玉ネギと冷凍のシーフードミックスだけという簡単お手軽カレーが完成

個体でも液体でもないピューレ状の凝縮ペーストルウには、ブイヨン、つまりフランス語でだしが含まれている。なるほど、だしで煮るから、旨味がしっかり感じられるのか、と改めて納得した。

実感! 10分でもシェフのような味わいに

通常、しっかり煮込む調理型カレーにはだしとなる具材やちょっとした隠し味が欲しくなる。けれど「バーモントシェフズアレンジ」にはそれだけで完成されているから、強い味の食材を投入する必要なし。ならば野菜だけを使ったベジタブルカレーにも適しているのでは?

そういえばあるお寺のまかないカレーは椎茸と油揚げを具にしていると聞いたことがある。ならば玉ネギにきのこをプラスしただけの精進風カレーを試してみよう(正確には精進料理にネギ類はNGなのだが)。

用意したのは玉ネギとしめじ、椎茸のみ。洗って切るだけだから、具材の準備時間は同じく約1分。サラダ油で炒めて、火が通ったら水と凝縮ペーストルウを投入。今回も10分以内で完成した。りんごペーストやバナナ・マンゴーの果実ピューレが入った「果実仕立て」は、そのほのかな甘みの奥にチャツネの風味を感じる。大人のカレーの奥深さに、玉ネギやきのこの食感が映える。パッケージの調理例のようにフライドオニオンやハーブをトッピングしてもいいかも。薬味に青ネギと家にあったピタパンを添えてみた。

玉ネギ+椎茸やしめじの精進気分カレー。椎茸の歯ごたえに満腹感が増す。

むむ、このカレー、パンにも合う。そんな自己流アレンジが楽しめるのも、調理型カレーならではだ。10分しかキッチンに立っていないのに、カレーの達人になった気分。このわくわく感こそエンパ(エンターテイメントパフォーマンス)と言えそうだ。いろいろと試行錯誤する楽しみがある。

ヒデキ、感激!

たかがカレーとあなどるなかれ、自分ならではのアレンジで可能性は無限大!

歌手の西城秀樹さんが出演したバーモントカレーのCM(1973~85年)キャッチコピーに使われて、流行語にもなった「ヒデキ、感激!」じゃないけど、私もカンゲキ!

自宅で時短のアレンジカレー、意外なほどわくわくできるので、ぜひ試してほしい。

文・写真/間庭典子

キッズ用商品を会は宇したり、減塩に取り組むなどの変化はあったものの、濃縮ペーストルウの技術はバーモントカレー初

■バーモントカレーシェフズアレンジ
https://housefoods.jp/products/special/vmtarrange/

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