ローカルフードの宝庫、愛知県。味噌かつや手羽先、ひつまぶしなどの「名古屋めし」があまりにも有名だが、県東部の三河エリアにも地元では超有名なローカルフードがある。とくにJR三河安城駅前にある創業57年の中華料理店『北京本店』が発祥の「北京飯」は、市内で知らない人がいないほどの知名度だ。
画像ギャラリー愛知県安城市で知らない人はいない!? 地元で絶大な人気を誇る「北京飯」
ローカルフードの宝庫、愛知県。
味噌かつや手羽先、ひつまぶしなどの「名古屋めし」があまりにも有名だが、県東部の三河エリアにも地元では超有名なローカルフードがある。
とくにJR三河安城駅前にある創業57年の中華料理店『北京本店』が発祥の「北京飯」は、市内で知らない人がいないほどの知名度を誇る。
「北京飯が誕生したのは、開店してまだ間もないころです。
初代店主の祖父がまかないで玉子料理を作ろうとしたところ、誤って別のタレを玉子の上にこぼしてしまいました。
捨てるのももったいないと思い、食べてみたら美味しかったそうで、それがヒントになったと聞いています」と、三代目の店主、杉浦充俊さん。
さっそく、北京飯を作っていただくことに。
まずは、唐揚げの調理から。
鶏肉ではなく、豚肉、それも脂の少ない内モモ肉を使用。
塩や醤油などで下味を付けた後、溶き卵にくぐらせる。
衣はサクサク感を出すために片栗粉を使っているそうだ。
そして、熱した中華鍋に油を引き、醤油と砂糖がベースのタレが入った溶き卵を流し入れる。
わずか数秒でトロトロの玉子をご飯にオン!
秒単位で玉子の状態が変わってしまうので、そのタイミングが重要なのだ。
最後に、唐揚げをふわトロの玉子の上にのせて完成。
すごくシンプルなメニューだが、タレの醤油と砂糖のバランスや豚の唐揚げの味付けなど、お祖父様は試行錯誤を重ねたに違いない。
だからこそ、店名を冠した「北京飯」と名付けたのだろう。
9年ほど前、店を改装したのを機に、杉浦さんは北京飯に使用するすべての食材を見直した。
「お米は地元産のブランド米、あいちのかおりにしました。
肉も地元のブランド豚「三河ポーク」を使用しています。
くさみがなく、味もしっかりしています。
卵は、養鶏が盛んな豊橋市から新鮮なものを取り寄せています。
北京飯は、安城で生まれて安城の人々に愛されてきました。
だからこそ、地元の食材を使ってみようと思ったんです」(杉浦さん)
そして、「究極の北京飯」(600円)と名付けてリニューアルさせた。
フワフワ&トロトロの卵の上に高温の油でカリッと揚げた豚の唐揚げをのせた丼ものだ。
もう、このビジュアルからして旨そう!
では、実食!
おおっ!
玉子がふわふわでトロトロ!甘辛く味付けしたタレとともにお米の一粒一粒をコーティングしている。
玉子とご飯との一体感がハンパない。
また、豚の唐揚げは衣がサクサクで、肉がとてもやわらかい。
ラードで揚げてあるせいか、香りが良く、いくらでも食べられる。
シンプルだが、一度食べたら忘れられない味だ。
北京本店
[住所]愛知県安城市三河安城本町2-4-1
[TEL]0566-75-0230
[営業時間]11時~14時L.O.、17時~21時半(21時L.O.)
[定休日]月
永谷正樹(ながや・まさき)
1969年生まれのアラフィフライター兼カメラマン。名古屋めしをこよなく愛し、『おとなの週末』をはじめとする全国誌に発信。名古屋めしの専門家としてテレビ出演や講演会もこなす。
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