大阪が発祥といわれている、やどかりカレー。吉祥寺にもけっこう多かった……。 そんな超カレー激戦区の吉祥寺で、おっさん女子的に吉祥寺ナンバー1だと勝手に決めた店があります。 それは、吉祥寺通り沿いのRビル6Fのバーに昼間の時間帯に間借りしている『Sちゃんカフェ』。2018年の暮れオープンで、すでに1年以上続いています……。
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大阪が発祥といわれている、やどかりカレー。
やどかりカレー=間借り+スパイスカレーのブームですが、吉祥寺にもけっこう多かったよね(ちなみに過去形)。
吉祥寺は喫茶店カレーの3巨頭、『M蔵』(連載109回)、『茶房M文庫』、『K草』があり、さらにこの連載でも何度か紹介している人気店『L』(19回&26回)、吉祥寺の外れにあるけど人気店の『ブルーバード』(35回)など超カレー激戦区です。
そこに参入してきた“やどかりカレー”の面々ですが、吉祥寺では、けっこう厳しいよね、という印象です。
すでに撤退しちゃった店もあるよ。
末広通りの塩麹とトマトのカレーとか……。
あと始めたはいいけど、すぐにフェイドアウトしている店、閉店とか言ってないけど休業中とか……。
結局、お店をオープンする初期費用とか、契約のもろもろとかのリスクが少ないのが、やどかりカレーの利点だと思うけど、それが逆にライトに始められて、お客さんが来なかったら「もういいや」みたいになって、尻すぼみの店が多かったな、という印象です。
イラスト/小豆だるま
そのなかで、おっさん女子的に吉祥寺ナンバー1だと勝手に決めた店があります。
私が大好きな、吉祥寺通り沿いのRビル。
ちなみに連載7回で紹介した吉祥寺本通りにあるカフェ&バーの『バランサ』と同じビルです。
その6Fのバーに昼間の時間帯に間借りしている、『Sちゃんカフェ』。
脱力系の店名です。
2018年の暮れオープンで、1年以上続いています(これは、なにげにすごいと思う)。
ちなみにSちゃんは、「店主の苗字+ちゃん」だと思います(未確認)。
基本的に不定休のようですが、月曜日以外は店を開けている感じです。
11時30分~17時(売り切れ閉店)という感じ。
土日はけっこう早い時間に売り切れているかな。
カレーは常時数種類ありますが、バターチキンカレー、チキンカレー、キーマカレーほか、日によって数種類っていうラインナップ。
しかし、このSちゃんは、イタリアン&フレンチの心得があるらしく、代表的なキ―マカレーは、ほんのりイタリアンテイストだったり、フレンチテイストのときもあるんですよ。
しかも週替わりでキーマカレーの味を変えているようなので、ある日の私はトマトをたっぷり使ったキーマカレーを食べたが、その翌週は、バジルをたっぷり使ったキーマカレーだった。
さらに進化してマンハッタンキーマなんていうものも出していたりしたよ。
非常に研究熱心だという印象。
単品カレーは、ワンプレートになっていて葉物のサラダ、ポテトサラダ、アンチョビを使ったキャベツの副菜、などなどと非常に盛りだくさんなのであった。
はっきり言って、全部美味しいッス。
ちなみにカレー2種盛り、3種盛り、スペシャルなども可能。
もう全部乗せると大変なことに!
いや、むしろ大変を推奨します!
大変上等!
あとですね、Sちゃんのお人柄がいいですよ。
社交的で友達が多そうな青年です。
老若男女、どの客層の人々にも愛されそうですし、動物にも好かれそうな雰囲気が漂っています(笑)。
非常にフレンドリーなので、おひとり様でも大丈夫!
勇気を出してRビルの6FにGO!
あと料理教室をやっていたりもします。
Sちゃんはひとりで調理&お客さんをさばいているけど、お客さんにはひとりひとりキチンと話しかけるとか、店が空いているときは、カウンター中から出てエレベーターまで見送ってくれたり、間借りカレーとはいえ、店を継続させるという揺るぎない意思を感じます。
そろそろ間借りから卒業とかもありかも? と思ったおっさん女子であった。
天野七月/あまのななつき
ライター&ときどきエディター。吉祥寺在住、ざっくり30年くらい。基本おっさん女子、たま~に乙女マインド。いつも吉祥寺をふらふらしています。ちなみに無芸大食。
小豆だるま
高校の国語教員を経てイラストレーター・漫画家になる。ギャグとシリアスを行ったり来たりする作風で雑誌・書籍・webなどで活躍中。著書は「日々ズレズレ」(小学館)その他。好物はタイ料理と辛いもの。
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