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カレー大好きおっさん女子。カレー屋をざっくり分類してみた結果、今回は無所属系カレーにスポットを当ててみたいと思う。で、吉祥寺の無所属系カレーの代表は、個人的に「L」で決まりである。いや、地元民はたぶん大きくうなずいてくれると思う。大正通り沿いのビルの2Fにあって、ワイルドな猫のオレンジ色の看板でお馴染みのあそこよ!

吉祥寺の西インドカレーは『幻の内臓系だ!』の件

カレー大好きおっさん女子。 ここでいきなりですが、吉祥寺のカレーをざっくり分類してみます。 (1)喫茶店系カレー 「M蔵」「茶房M」「K草」など、喫茶店のカレー。 インドカレーでもない、おうちカレーでもない、エスニックでもないオリジナルなカレーを出す店。 最も吉祥寺っぽいカレーともいえる。 (2)ざっくりインドカレー チェーン店が主流のナンで食べる系。 おおざっぱに北インド系だけど、まあインドテイストで、いろいろあります的な店。 (3)南インドカレー 女子大通りの「I」、月1営業「まるごと食洞」などのまぼろし系。 吉祥寺ではマニアックなカレーの分類。詳しくは本連載の第3回へGO! (4)無所属系カレー カテゴリー分けするのも、他の店とまとめるのも難しい個性的なカレー店のことである。 もちろん個人経営のお店ね! 

イラスト/スタジヲワンツー

今回は、この(4)無所属系カレーにスポットを当ててみたいと思う。 吉祥寺の無所属カレーの代表は、個人的に「L」で決まりである。 いや、地元民はたぶん大きくうなずいてくれると思う。 大正通り沿いのビルの2Fにあって、ワイルドな猫のオレンジ色の看板でお馴染みのあそこよ!  1Fはラーメン屋さんね。 この「L」は女性店主+お手伝いの方で切り盛りされている、カウンターのみの小さなお店である。 そしてここの店主はクールっていうか……。 『愛想って何? それ美味しいの?』みたいな雰囲気を漂わせる、無口な女性。 でも、お客が店を出るときの『ありがとうございました』が、いつもいい感じなので【無口でステキな女性店主選手権 in 吉祥寺】があったら、私は迷うことなく「L」の店主イチ押しだ。

で、肝心のカレーはといえば『ブナカレー』がイチオシ!

メニューは、いろんなカレーを好きに楽しんでよ、という雰囲気が漂うラインナップ。 スリランカの家庭料理をアレンジしたという手羽先が入った辛口のブラックカレー、洋食屋風のポークカレーは中辛、辛いのが苦手な人も大丈夫なチキンクリームカレー、レンズ豆のベジタブルカレー、キーマカレーなどなど。 鶏、豚、野菜など、素材&テイストがバラエティに富んでいて、自分の好み&その時の気分にあったカレーが選べるのもいい。 そして季節のカレーもあるよ。 基本、ライスでいただきま~す。 おっさん女子は、米、大好き!  でもイチオシは『ブナカレー』だ!  この聞きなれないネーミングのブナカレーは、西インドのコルカタ(カルカッタ)の屋台料理を元にアレンジしてあるようで、東京ではこの「L」と、駒込にあるインドカレー店でしか、たぶん食べられない。 レバーや砂肝などを煮込んだドライタイプのスパイシーなカレーなのである。 カレーで内臓系は珍しいので、カレー好きにはぜひぜひ食べてほしい。 そしてブナカレーを頼んだときの店主の一瞬の雰囲気が、他のカレーを頼んだときと違うような気がする…………。 ブナカレーのときは『あら、あなた、そこに行くのね。わかってるじゃない』という感じ(個人的な完全な妄想です)。 インドに数回行ったことのある人でも「ブナカレー? 知らないなぁ」というマニアックさである。 吉祥寺の無所属系カレーの看板メニューと言ってもいい美味しさである。 これは、わざわざ吉祥寺に食べに来てほしいカレーだよ。

あと「L」は不定休なので、いきなり閉まっていて、店の階段を上ってがっくり……、ってなるときもあるんだけど、その気まぐれ感も実は好きだ。 ますます「L」のカレーが食べたくなる効果がある気がする。 それに基本は夜営業なのに、突然ランチ時間に営業していたりして……、えーっ、今日ランチやってるって知っていたら、お昼はここで食べたのに~!  もう他所で食べちゃったよ……と思うこともあるので、とってもスリリング。 こんな風に、お客を甘やかさない緊張感漂うところも好きだ。

天野七月/あまのななつき ライター&ときどきエディター。吉祥寺在住、ざっくり30年くらい。基本おっさん女子、たま~に乙女マインド。いつも吉祥寺をふらふらしています。ちなみに無芸大食。

※写真や情報は当時の内容ですので、最新の情報とは異なる可能性があります。必ず事前にご確認の上ご利用ください。

この記事のライター

おとなの週末Web編集部
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