近年話題になったイタリアンは、かわいさ溢れる美味揃い。様々な味が気軽に楽しめる「アランチーニ」に、軽やかな食べ心地の「マリトッツォ」、生地とクリームの味わいが絶妙な焼き菓子「カンノーリ」。イタリアフードは日本人の心と胃を揺さぶり続ける!
画像ギャラリー『コメスタイ』@麻布十番
・ランチボックス(1300円)(お好きなアランチーニ3個、自家製ピクルス、インサラータ ルッサ)
・ビスクスープ(600円)
クリームチーズとドライトマト入りの「ジェノベーゼのリゾット」など。イタリア風ポテサラも付く。スープはエビの味が濃厚
イタリア料理の技と文化が隅々まで詰まった小さき山型
Tシャツのワンポイントにしたいような愛らしさ。
シチリア島の火山を模したという山型をパカッと割れば、マグマならぬ美味しい詰め物が顔を出す。
アランチーニ。イタリアで定番のリゾットコロッケだ。
小さくて気軽だが実は一流シェフによるイタリアンの技法と現地の文化をギュッと凝縮。
例えばリゾットのダシはエビの殻や牛など味ごとに違う素材で仕込み、食材を無駄にしないよう余すところなく生かす。
そう、これは冷めても美味しい持ち運べるイタリア料理なのだ。
小さき山に込めた店主の本気、感動です。
・アランチーニ6個(1800円)
油切れのいい微粉のパン粉を使うなど、冷めても美味しいよう考案。常時6種あり手土産にも人気
[電話]03-6435-1517
[営業時間]11時~18時(売り切れ次第終了)
[休日]無休
[交通]地下鉄南北線ほか麻布十番駅1番出口から徒歩4分
『コメスタイ』
店は6年連続ビブグルマンに掲載される人気イタリアンだったが、コロナ禍を機にアランチーニ専門で再出発
『イータリー 丸の内店』@東京駅
・フラーゴラ(480円)
マリトッツォは、プレーンのパンナ、イチゴ風味のフラーゴラ、ティラミスのほか、チョコラ―トの4種類。軽い食感なのは、パンの生地に練りこまれたオレンジピールがポイント。
イタリア食材店の本気を感じる抜群のマリトッツォ
たっぷりの生クリームを挟んだマリトッツォは、ローマの朝食の新定番。
『イータリー』では、これは映えるに違いない!と、2020年から販売を開始した。
イタリア食材専門だけに素材を厳選し、生地にビエモンテ州の石臼挽き小麦粉を使用。
ふわふわなのにもっちりと弾力もあって、パンだけでも買いたいくらい。
多すぎるでしょ、と思ったクリームも、やわらかさと甘さの加減が絶妙で、
自分でも驚くほどあっという間にペロリと完食!
・エスプレッソトニックオレンジ(620円)
オレンジとコーヒーの苦みが効いてすっきり爽やかな後味
[電話]03-3217-7070
[営業時間]マーケット8時~23時(日・連休最終日~22時)クイックサービス8時~22時LO(日・連休最終日~21時LO)レストラン11時~22時LO(日・連休最終日8時~21時LO)
[休日]無休
[交通]JR東京駅丸の内地下北口改札から徒歩すぐ
『リートゥス』@新富町
・カンノーリ(800円)
注文後にクリームを詰めてくれる
イタリアのレシピで作る、本物の郷土料理がやって来た!
イタリア菓子店も数少ないのに、2021年1月オープンのこちらは、さらにニッチな郷土菓子の専門店。店主の塩月紗織さんは、シチリア、ロンバルディア、トレンティーノで計7年間修業したという強者だ。
看板商品の「カンノーリ」は、塩月さんが現地で出会った味のいいとこ取り。
ザクザク砕ける生地と軽やかなリコッタチーズが絡まって、甘みと塩味、食感のバランスが秀逸。
もっと郷土菓子を食べてみたいとわくわくさせられる。
・トルタ・クレモナ(700円)
タルト生地で包まれたほろほろ感が美味しい
・ブッチェラート(390円)
ハチミツやナッツが詰まっている
・カネステレッリ(350円)
やさしいレモン風味
・カントゥッチ(400円)
生地を手で練って作るサクサクのお菓子
[電話]03-6275-2797
[営業時間]10時~18時(商品がなくなり次第終了)
[休日]水
[交通]地下鉄有楽町線新富町駅A3出口から徒歩1分
ご飯、パン、焼き菓子 イタリア食は懐深し
昨年から今年にかけて話題となったニューフェイスは、かわいらしさ溢れる美味揃いだ。
まずは「アランチーニ」。シチリアやナポリの名物で、簡単に言うとライスコロッケだ。
ご飯はリゾットだったり、生卵やチーズを混ぜ込んだものだったり、また中に肉や野菜を詰め込んだりと、さまざまな味がある。5~6センチほどと小ぶりなので、気軽にひょいパクと楽しめるのがうれしい逸品だ。
続いては「マリトッツオ」。
ブリオッシュ生地でたっぷりな生クリームを挟んだ、こちらはローマ名物のスイーツパン。見た目とは裏腹に、食べ心地は軽やか。コーヒーに合う(特にエスプレッソ)とあって、カフェなどで人気となっている。
焼き菓子では「カンノーリ」に注目。
ざっくりあげられた筒状の生地の中にリコッタチーズベースのクリームがたっぷりという、シチリアのスイーツ。生地とクリームの味わいや食感のギャップが絶妙で、食べ飽きしない味わい。
と、イタリアフードは相変わらず懐が深く、日本人の心と胃袋を揺さぶり続けるのでした。
※店のデータは、2021年7月号発売時点の情報です。
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