東京・神奈川 専門店で楽しむ中華の逸品 焼売にレバニラ炒めも!

庄内豚レバニラ定食(ご飯、スープ、漬物付き)1290円 ひと口大のブツ切りしたレバーが約10個も入って、食いしん坊も大満足のボリュームだ

【ワンタン】『くぬぎ屋』@伊勢佐木長者町 愛情と真心あふれる優しい旨さに何度もリピートしたくなる1杯 “とぅるるんっ”と口に飛び込んできて、豚やエビの風味が澄んだ味わいのスープと一体となって広がっていく。嗚呼、これを快感…

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肉、魚、野菜。煮る、焼く、揚げる、蒸す…数多の料理が存在する中国料理。ここでは、そんな数多くの料理の中から、これぞ! と心に決め、目一杯こだわりを詰め込んだ逸品を楽しませてくれる専門店を紹介します。まさに一点豪華主義なる贅沢なのです。

【焼売】『野田焼売店 紀尾井本店』@永田町

豚肉と玉ネギだけの王道の旨さ アイディアあふれるアレンジも楽しい

セイロから立ち上る湯気に幸せの予感がした。ちょっと大きめサイズのそれにかぶりつけば熱々の肉汁と旨みが広がって、予想は見事的中だ。

焼売盛り合せ1760円 全6種類を2個ずつ味わえるセット。
写真は、下から時計回りに、肉焼売、辛焼売、バジルを利かせたチーズ焼売。ほかに、カリッとした皮の食感が楽しい揚焼売と、上下に香ばしい焼き目をつけた焼焼売と上品なスープで食す水焼売も

焼売の旨さを追求し、たどり着いたのが国産豚肉と玉ネギだけ、という原点回帰の構成。しかも素材を立たせるため、調味料も最小限にしている。

仕込みで注力するのが赤身と脂身の比率と肉ダネの練り方で、ジューシーさとコクが両立し、ふっくらとした口当たりの中にも、挽き肉の食感をほどよく残す。

王道の肉焼売のほか、唐辛子の粉を練り込んだ辛焼売に、鶏ダシに浮かべた水焼売など、アレンジ系もあれこれ欲張りに楽しもう。

『野田焼売店 紀尾井本店』

[住所]東京都千代田区紀尾井町1-2 東京ガーデンテラス紀尾井町2階
[電話]03-5357-1741
[営業時間]11時半~15時(14時15分LO)、17時~23時(フード22時、ドリンク22時半LO)
[休日]土・日・祝
[交通]地下鉄南北線ほか永田町駅直結

【あんかけ焼きそば】『ちぇん麺』@鶴見

香ばしい焼きそばに絡むシャキっと野菜とトロトロ餡

以前、中華料理店の厨房に身を置いていたご主人は、ある時ふと思った。麺類の中で注文率がラーメンに次いで高い、あんかけ焼きそばに、なぜ専門店がないのか?それが8年前にこの店を始めたきっかけだとか。

肉あんかけ焼きそば(並)830円
生の豚肉ではなく煮豚を使うのも特徴で、厚みがあって食べ応えも抜群だ。ベースとなる味は醤油と塩の2種類から選べる

麺を覆うようにたっぷりかかった餡のベースは、豚の背ガラやゲンコツを丁寧にアク抜きしてから火加減を細かく調節して炊いたクリアなスープ。麺も焼き上がりの食感に狙いを定め、多加水で打ったオリジナルで、クリスピーな歯触りから香ばしさがあふれ出す。そこへ、みずみずしく炒めた野菜と餡が絡まって、カリッ、シャキッ、トロ~リの三重奏がたまらない。

『ちぇん麺』

[住所]神奈川県横浜市鶴見区鶴見中央4-24-15
[電話]045-501-1175
[営業時間]11時~15時、17時~22時(21時45分LO) 
[休日]火
[交通]京浜急行本線京急鶴見駅東口から徒歩1分

【ワンタン】『くぬぎ屋』@伊勢佐木長者町

愛情と真心あふれる優しい旨さに何度もリピートしたくなる1杯

“とぅるるんっ”と口に飛び込んできて、豚やエビの風味が澄んだ味わいのスープと一体となって広がっていく。嗚呼、これを快感と呼ばずして、なんと言おう。

ミックスワンタンスープ(並・塩)990円
ミックスにはオリジナル(豚)とエビ、両方のワンタンが入る。スープは醤油味と塩味から選べる

この旨さの奥にあるのが、実直な手仕事の積み重ね。豚肉はその日挽いた分だけを仕込み、エビは半割りにしてプリッとした食感を際立たせる。それらの具材を、一つひとつ、ふんわり優しく包む手つきには、ワンタンへの愛情があふれていた。

たっぷりの湯で泳がせるように茹でてから、手間ひまかけて丁寧に炊いた鶏スープに浮かべれば、唯一無二の一杯が完成する。真心がこもったその味は、まさに格別だ。

『くぬぎ屋』

[住所]神奈川県横浜市中区羽衣町3-59-1
[電話]045-261-6656
[営業時間]11時~15時、17時~翌1時(土・日・祝は通し営業)
[休日]火(祝・祝前日は営業)
[交通]横浜市営地下鉄ブルーライン伊勢佐木長者町駅3A出口から徒歩3分

【レバニラ炒め】『レバニラ定食 kei楽』@清瀬

鮮度、味付け、火入れにこだわった究極のレバニラに降参するしかない!

正直に言うと、レバーが苦手だったんです。でも、同店のレバニラには、ひと口目から胃袋をガッチリ掴まれた!

庄内豚レバニラ定食(ご飯、スープ、漬物付き)1290円
ひと口大のブツ切りしたレバーが約10個も入って、食いしん坊も大満足のボリュームだ

ご覧のように、よくあるスライスではなく、食べ応え抜群のブツ切りで作る。下味を付けてレアに揚げ、特製ダレで炒めた、たっぷりの野菜と鍋の中で合わせれば、火入れジャストなしっとり感から芳醇な甘みが広がり、猛烈にご飯を呼ぶではないか。むろん新鮮ピカピカなのでクセや臭みもまるでない。

常時用意しているのが庄内豚で、他にも店主がつくば市まで買い付けに行くローズポークや北海道から届く蝦夷鹿、国産牛や鶏のレバニラも、仕入れ次第でメニューに並ぶ。

『レバニラ定食 kei楽』

[住所]東京都清瀬市松山1-20-3
[電話]042-497-9208
[営業時間]11時半~14時(13時半LO)、17時半~22時(21時半LO)
[休日]日
[交通]西武池袋線清瀬駅南口から徒歩5分

撮影/大西尚明、取材/菜々山いく子

※2022年5月号発売時点の情報です。

※全国での新型コロナウイルスの感染拡大等により、営業時間やメニュー等に変更が生じる可能性があるため、訪問の際は、事前に各お店に最新情報をご確認くださいますようお願いいたします。また、各自治体の情報をご参照の上、充分な感染症対策を実施し、適切なご利用をお願いいたします。

※写真や情報は当時の内容ですので、最新の情報とは異なる可能性があります。必ず事前にご確認の上ご利用ください。

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