「やきとり」なのに鶏肉じゃない?ハセガワストアのやきとり弁当 函館には、イカをはじめとする海産物や、当連載「厚沢部」の回で紹介したご当地バーガーのラッキーピエロなどたくさんのおいしいグルメがあります。中でもおススメしたい…
画像ギャラリー民間調査会社による47都道府県魅力度ランキングで13年連続1位に輝く「北海道」。
観光地として圧倒的な人気を誇り、豊富な海の幸や新鮮な牛乳やチーズなどの酪農製品、札幌ラーメンなどのご当地グルメ、雄大な自然、スキーなどのアウトドア…とにかく”非日常的“な魅力がいっぱいです。
そんな北海道には、漢字の一般的な読み方から想像するのが難しい地名がいくつもあります。
九州の2倍強という広い大地ゆえ、馴染みのないエリアだと道産子でも読めないものも少なくありません。「おとなの週末Web」では北海道の難読地名を取り上げながらその周辺の観光スポットやグルメも紹介していきます。読み方を学びながら束の間の旅気分を味わってみませんか?
今回は「椴法華」です。何と読むでしょう?
答えは…
答えは「とどほっけ」と読む函館市の地名です。
太平洋に面し、かつて漁村として栄えた村で、2004年に函館市と合併しました。函館中心部から車で約1時間のところに位置しています。アイヌ語の「トトポケ(岬の陰)」が由来で、渡島半島の東南端にそびえる「恵山(えさん)」の山裾を現わしているといます。
函館市は江戸時代に国内最初の国際貿易港として開港して以来、外国の文化を積極的に取り入れ、異国情緒あふれるまちへ成長していきました。今回は函館エリアのちょっとディープな場所を含めてご紹介します。
五稜郭だけじゃない?四陵郭もある
函館を代表する観光地、五稜郭。隣接する五稜郭タワーからは星形の美しい公園が見渡せます。桜の季節はソメイヨシノが咲き誇り、特にきれいです。
この場所は、榎本武揚や土方歳三らが率いる旧幕府軍が、最後の砦として明治新政府軍と激戦を繰り広げた、戊辰戦争最終決戦の場所です。五稜郭の戦いは、箱館戦争とも呼ばれています。
五稜郭で有名な函館ですが、実は「四稜郭(しりょうかく)」もあるのです。箱館戦争の際に、旧幕府軍が新政府軍の攻撃に備え、五稜郭を守るために造った西洋式の土塁です。五稜郭の北東約3キロの高台にあります。
蝶の羽を広げたような形になっていて、近くまで行くと土塁で囲まれている様子を見ることができます。四隅には砲座が配置されていますが、建物はつくられなかったそうです。それでもここが歴史上重要な場所だったと思うと感慨深い気持ちになりました。残念ながら上からは見えないものの、案内図からイメージをつかむことができます。
函館の夜景は表だけじゃない?裏夜景も実は人気
函館といえば夜景で有名ですが、皆さんがイメージする夜景は、いわば「表夜景」。市街地の灯りが美しく、函館山からの景色は、旅行ガイドの「ミシュラン・グリーンガイド・ジャポン」で三つ星として掲載されています。
函館山は昔、島でした。海流が運んできた土砂が堆積して陸続きになり、その上に街がつくられたのです。
反対側の山々からの函館山の眺めを「裏夜景」といい、七飯町の「城岱(しろたい)牧場展望台」や、北斗市の「きじひき高原」などからの景色も見事です。私が訪れたのは昼でしたが、城岱牧場展望台からは、海に函館山が浮いているように見えて不思議な気分になりました。改めて函館山は島だったんだなぁと感じられる場所でもあります。
「やきとり」なのに鶏肉じゃない?ハセガワストアのやきとり弁当
函館には、イカをはじめとする海産物や、当連載「厚沢部」の回で紹介したご当地バーガーのラッキーピエロなどたくさんのおいしいグルメがあります。中でもおススメしたいのは、市民だけではなく、道民や観光客の皆さんにも人気の高い、ハセガワストアの「やきとり弁当」。鶏肉ではなく、豚肉を使っているのが特徴です。函館市内や近郊を中心に展開しているコンビニエンスストアです。
以前取材で「焼き鳥を焼くときに霧吹きで函館ワインをかけることで、コクのある深い味わいを出せる」と教えてもらいました。何より、コンビニ店内で焼いているので店内は煙が充満。それがまたいい味を出しています。店内で食べることもできます。こってりした甘いタレとごはんの愛称は抜群です!
明治期の歴史を学びながら、ご当地ならではのグルメも満喫。函館を訪れた際には、ちょっとディープなスポットも探して楽しんでみてくださいね。
文・写真/森順子
森 順子
元テレビ北海道アナウンサー。現在は教育サービスの会社を運営しながら地理の楽しさを普及する活動も行っている。地理女net代表/札幌国際大学短期大学部講師/札幌観光大使
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