新横浜ラーメン博物館(横浜市)は、30周年を迎える2024年へ向けた取り組みとして、過去に出店した約40店舗が2年間かけて3週間のリレー形式で出店するプロジェクト「あの銘店をもう一度」を2022年7月1日から始めています…
画像ギャラリー新横浜ラーメン博物館(横浜市)は、30周年を迎える2024年へ向けた取り組みとして、過去に出店した約40店舗が2年間かけて3週間のリレー形式で出店するプロジェクト「あの銘店をもう一度」を2022年7月1日から始めています。このプロジェクトにあわせ、店舗を紹介する記事の連載も同時に進行中。新横浜ラーメン博物館の協力を得て、「おとなの週末Web」でも掲載します。
第6弾は、岡山・笠岡「中華そば坂本」です。
昭和33年創業、笠岡ラーメンの老舗
第6弾は、岡山県笠岡市にある笠岡ラーメンの老舗で、現存する最古のお店「中華そば坂本」さんが登場します!
店舗名:岡山・笠岡「中華そば坂本」
住所:岡山県笠岡市中央町34-9
営業時間:9時半~14時半頃(スープ切れの場合はそれ以前)
定休日:日曜日、木曜日、祝日
創業:昭和33年
創業者:坂本勇、二代目:坂本 英喜
・過去のラー博出店期間
2010年3月6日~2011年4月10日
岩岡洋志・新横浜ラーメン博物館館長のコメント
「こちらも『ふるさとラーメン』というシリーズでご出店いただきました。親鶏と唯一無二の麺という、余計なものを全てそぎ落としたシンプルなラーメンですが、毎日でも食べたくなるラーメンです。その地域で現存する最古のお店でラーメン文化発展にも大きな影響を与え続けているお店です」
「ラーメンのまち笠岡全国展開プロジェクト推進委員会」設立
笠岡市は広島県福山市と隣接し、岡山県南西端に位置する瀬戸内海沿岸の港町です。人口は約45,000人(令和4年7月現在)で風光明媚な大小31の島々からなる笠岡諸島を含む井笠地方の中核都市で、天然記念物カブトガニの生息地として有名です。世界で1つしかないカブトガニ博物館では展示はもちろん、研究も行われています。
また、商工会議所が中心となり、「ラーメンのまち笠岡全国展開プロジェクト推進委員会」が設立され、笠岡ラーメンマップの製作・配布等、笠岡ラーメンを広める取り組みをおこなっています。2009年秋には「ラーメンパラダイス笠岡」と題したラーメンイベントを開催し、他県からも多くの方が詰めかけました.
笠岡ラーメンの歴史 鶏を使用した中華そばの誕生
笠岡ラーメンの歴史は、戦前からすでに十数ケ所の食堂で中華そばとして出されていました。元々、笠岡には最大で300軒の養鶏場があったことや鶏肉専門の精肉店も多く、安価で大量に手に入れることができたことから「鶏」を使用した中華そばが誕生したと言われています。
中でも戦前に創業した「斉藤」(廃業)は、笠岡のラーメンに大きな影響を与え、独自のラーメン文化が誕生しました。この頃「笠岡の中華そばを食べるために汽車を下車する」と言われるくらい美味しいと評判だったそうです。
その後、現存する最古の笠岡ラーメンの店「中華そば坂本」が昭和33年に創業し、今も客足の途絶えない人気店となっています。
その「中華そば坂本」で修業した「一久」、さらに「一久」で修業した「いではら」等が笠岡ラーメンの味を守っています。また一方では、その他の店も笠岡ラーメンの味をアレンジ・進化させて笠岡ラーメンを盛り上げています。
鶏専門精肉店の経験を生かしたラーメン
「中華そば坂本」の創業は、昭和33年。創業者の坂本勇さんは、鶏専門の精肉店を営んでいました。そのお店の隣で奥様が、中華そば屋さんを始めることとなり、中華そばを作り始めました。これが現存する最古の笠岡ラーメン店の始まりです。
鶏専門の精肉店を営んでいた経験を存分に活かし、勇さんはオリジナルでその味を生み出しました。現在は二代目・坂本英喜さんがお店を守られています。
徹底解剖「中華そば坂本」の魅力
・スープ
「中華そば坂本」の最大の特徴は、タレ・スープ・チャーシュー脂とすべて「鶏」だけで作られていることです。しかもこの「鶏」は短期間で出荷する「若鶏」とは違い、のびのびと育てられた「親鶏」と決まっています。鶏ガラをじっくり煮込んだ淡麗(澄んだ)スープ、ブレンドした醤油で鶏肉を煮込んだタレ、その煮込んだ鶏肉を使った鶏チャーシュー、そして上質な鶏油と、まさに『純鶏』ラーメンなのです。そして、その味を引き立てる麺とシンプルな具材。
・麺
麺は笠岡市内の大半のお店が仕入れている丸新麺業の低加水(小麦に加える水が少なめ)中細ストレート麺。この麺でなければ一体感が味わえません。
・かしわ(鶏チャーシュー)
育成日数が1,000日以上の親鶏を使用。若鶏にはないコリコリとした触感と奥深い味わいが後を引きます。
・青ネギ
笠岡ラーメンの特徴ともいえるネギ。中華そば坂本ではざっくりと斜めに切った青ネギがたっぷりのります。
・メンマ
太めの拍子木型に切られたメンマ。少し柔らかめの麺と合わせて食べ、その食感をお楽しみください。
混じりっ気なしの「とり中華そば」を是非お召し上がりください。
あの銘店をもう一度・第6弾・「中華そば坂本」
出店期間:2022年10月14日(金)~11月3日(木)
出店場所:横浜市港北区新横浜2-14-21
新横浜ラーメン博物館地下1階
※第2弾「牛乳屋食堂」、第4弾「中華そば一力」の場所
営業時間:新横浜ラーメン博物館の営業に準じる。
※「中華そば坂本」の出店は、2022年10月14日~11月3日で終了しています。
『新横浜ラーメン博物館』の情報
住所:横浜市港北区新横浜2-14-21
交通:JR東海道新幹線・JR横浜線の新横浜駅から徒歩5分、横浜市営地下鉄の新横浜駅8番出口から徒歩1分
営業時間:平日11時~21時、土日祝10時半~21時
休館日:年末年始(12月31日、1月1日)
入場料:当日入場券大人380円、小・中・高校生・シニア(60歳以上)100円、小学生未満は無料
※障害者手帳をお持ちの方と、同数の付き添いの方は無料
入場フリーパス「6ヶ月パス」500円、「年間パス」800円
※協力:新横浜ラーメン博物館
https://www.raumen.co.jp/