23区で唯一「消滅可能性都市」と指摘された豊島区の発展 豊島区は2014年に東京都23区で唯一、2040年に20~39歳の若年女性が半減し、人口維持が困難となる「消滅可能性都市」に指摘されました(民間有識者組織の「日本創…
画像ギャラリー子どもたちとアーティストが共同作業で絵を描くワークショップ「Kids = Artists (キッズはアーティスト)」で生まれた全16作品と、東京・池袋の美術学校の学生5人のイラストが1枚のウォールアートになりました。池袋のサンシャインシティに期間限定で展示される「Kids =Artists ~全てのキッズはアーティスト~Wall Project」は、子ども・アーティスト・学生の三者によるアートが観られる貴重な機会です(〜2023年2月28日まで)。
池袋のアートイベントで出会った人たちが作品で繋がる
子ども・アーティスト・学生の共同制作で作られた1枚のウォールアートが、サンシャインシティ地下1階・総合案内所前に展示されています。ウォールアートは、子どもたちとアーティストが描いた16枚の絵のレプリカと、学生たちが手がけたイラストで構成されています。このプロジェクトは池袋を拠点とするアーティスト集団「STUDIO201」の主催で、サンシャインシティと過去に池袋のアート企画で所縁のあった「創形美術学校」(西池袋)の学生と協力して実現しました。
16作品は、池袋駅東口グリーン大通りをメインに2017年から4回行われたイベント「IKEBUKURO LIVING LOOP(イケブクロリビングループ)」内のワークショップで作られました。各回約30人の小学生以下の子どもたちが参加し、4枚のキャンバスを遊ぶように自由に行き来して、筆のほか手や足、プラカップに絵の具をつけてのびのびとした発想で表現していきます。プロのアーティストがその場で手を加えてアート作品に仕上げました。
女の子が壁に文字を書いている様子や、浮き彫りになったようなライオンの顔が、赤や黄色、緑、オレンジなど色彩豊かに描かれています。
出来上がった作品は豊島区内の飲食店などに飾られ、訪れる人の目を楽しませてきました。
ワークショップは「Kids = Artists (キッズはアーティスト)~全てのキッズはアーティスト~」という名称の教育プログラムです。池袋駅東口グリーン大通りを豊島区役所方面に向かい、5分ほど歩いた場所にある芝生広場が魅力の「南池袋公園」の向かいにシェアアトリエがあり、そこに集う仲間6名で結成された「STUDIO201」が、子どもの潜在的な感性や可能性を「アート」で引き伸ばすことを目的として始めました。画家のほか、ミュージシャン、カメラマンなどがこの活動に賛同し、プログラムを支えています。
全16作品のレプリカは幅4.6メートルの横長の白いボードの上部に並べられ、下部には「Kids = Artists 」の活動を表現したモノクロのイラストがあります。イラストは「創形美術学校」の学生5人が直接描いたものです。大きな筆を持ってVサインをする女の子や、赤ちゃんが壁にペタペタ手形を押す姿が愛らしく、子どもの無邪気な様子が伝わってきます。
23区で唯一「消滅可能性都市」と指摘された豊島区の発展
豊島区は2014年に東京都23区で唯一、2040年に20~39歳の若年女性が半減し、人口維持が困難となる「消滅可能性都市」に指摘されました(民間有識者組織の「日本創成会議」が発表した全国自治体の将来推計人口による)。
以来、豊島区は公園のリニューアルや歩道の整備のほか、手塚治虫などの漫画家が過ごしたトキワ荘を再現した「豊島区立 トキワ荘マンガミュージアム」、ミュージカルや伝統芸能が鑑賞できる劇場やサブカルチャーが楽しめる空間などが入った複合商業施設「Hareza(ハレザ)池袋」のオープンなど、持続発展都市を目指して「国際アート・カルチャー都市」づくりも推進しています。
「IKEBUKURO LIVING LOOP」はその一環であり、豊島区と地域周辺の企業や飲食店らが協力し合い、池袋のまちなかが”リビング”のような居心地の良い空間になるようにハンモックや椅子を並べ、キッチンカーの食事やワークショップ、ライブパフォーマンスなどが楽しめます。
「Kids =Artists ~全てのキッズはアーティスト~Wall Project」展示概要
【開催期間】2022年12月22日〜2023年2月28日
【開催場所】東京都豊島区東池袋3-1 サンシャインシティ地下1階 総合案内所前
【観覧料】無料
【営業時間】7時~23時半
【休館日】なし
【問い合わせ】03-3989-3331(総合案内所)