旬の食材は食べて美味しいだけではなく、栄養もたっぷり。本コーナーでは魚や野菜、果物など旬食材の魅力をご紹介します。 さて、今回のテーマとなる食材は? 文/おと週Web編集部、画像/写真AC 【今月の旬食材は?】いま1年で…
画像ギャラリー旬の食材は食べて美味しいだけではなく、栄養もたっぷり。本コーナーでは魚や野菜、果物など旬食材の魅力をご紹介します。
さて、今回のテーマとなる食材は?
文/おと週Web編集部、画像/写真AC
■クイズの答えは……
正解:きんかん
難易度:★★☆☆☆
糖度は群を抜いています!
きんかんは、ミカン科キンカン属に属する柑橘類で、ひと口サイズと小ぶりで、ほかの柑橘類と比べて皮が柔らかく、苦みも少ないため皮ごと食べられることが特徴です。
ハウスものは11月頃から出荷量が増えはじめ、露地栽培のものは1月から3月くらいまでが出荷のピークとなります。
樹上で完熟したものを収穫した「完熟きんかん」は特に糖度が高く、露地栽培のみかんの平均的な糖度が11度程度なのに対し、完熟きんかんの多くは16度以上、品種によっては20度を超えるものもあります。
未熟なうちは濃い緑色をしていて、皮が硬く、皮の苦みや果実の酸味が強いため生食には不向きです。ただし、ジャムや甘露煮にすると完熟したもので作るよりも爽やかな酸味が楽しめます。
日本一の産地は宮崎県で、温室栽培で210日以上樹上で完熟させた「たまたま」というきんかんは高級ブランドきんかんとして知られていて、たまたまという名称は、宮崎県経済農業協同組合連合会の登録商標となっています。
このブランドきんかんは、糖度16度以上、直径28mmのものを「たまたま」、糖度18度以上、直径33mmのものを「たまたまエクセレント」とするなど、厳しい基準が設けられています。
加えて、早出しを競うことによる品質低下を防ぐため解禁日が設けられています。だいたい毎年1月15日前後が解禁日となっています。
ちなみに、ほかにも解禁日が設けられているブランド野菜や果物は多数存在します。
きんかんを食べすぎると口がピリピリしたり唇がしびれたりすることがあります。これは皮に含まれるテレピンという成分が原因です。毒性のある成分ではありませんが、症状が現れるほどの量を食べるのは避けましょう。
標準サイズのものなら、5~6個が1日に食べる適正量といわれています。ただし、上記のような症状を感じた場合は、その日は食べるのストップしましょう。
美味しいきんかんの見分け方
色ツヤがよく、表皮のキメが細かくなめらかで、キズがないものを。皮にシワが寄っていたり、ヘタの部分が茶色に変色しているものは鮮度が落ちている可能性があります。
また、ヘタの周りの緑色が残っているものは未熟で、酸味が強め。甘みの強いものが好みなら、全体的に緑色の部分が残っていないものを選びましょう。
【今月の旬食材は?】いま1年で最も旨い食材一覧(45種類以上!!)
↑上記にそのほかの「旬食材」をまとめていますので、ぜひご覧ください。
きんかんの注目栄養素
きんかんの注目ポイントは、皮ごと食べられるため、皮に含まれるヘスペリジンという成分をたっぷりとれるところです。この成分はポリフェノールの一種で、ビタミンPとも呼ばれ、柑橘類の皮や袋、スジに含まれています。
ヘスペリジンには、毛細血管を強化して血流を改善する作用のほか、中性脂肪や悪玉コレステロールを減らし、善玉コレステロールを増やす作用があることがあきらかになっています。
ほかに、アレルギー反応による炎症の抑制効果、骨密度の低下抑制など、数々の健康効果が報告されています。
ただし、生活習慣病の予防に効果的な反面、糖分が多いため、食べすぎには注意が必要です。前述のとおり、1日5~6個を目安に食べるようにしましょう。
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