美味しいパイナップルの見分け方 葉の色が濃いもの、お尻の部分はふっくらと大きく、下ぶくれの形のものが甘みが強い傾向が高いです。また、香りをかいでみて、甘い香りが感じられるものを。 手で持って、ずっしりと重みを感じるものの…
画像ギャラリー旬の食材は食べて美味しいだけではなく、栄養もたっぷり。本コーナーでは魚や野菜、果物など旬食材の魅力をご紹介します。
さて、今回のテーマとなる食材は?
文/おと週Web編集部、画像/写真AC
■舌がヒリヒリ
正解:パイナップル
難易度:★★☆☆☆
酵素のチカラでお肉を柔らかくします
1年を通して流通しているパイナップルですが、国産のものの旬は4月から8月。国産品はほぼ100%、沖縄県産・鹿児島県産です。
近年、スーパーなどでさまざまな種類の南国フルーツが手に入るようになりましたが、パイナップルは昔からお手頃な価格で手に入るため、バナナと並んで日本人には非常になじみ深い南国フルーツといえるでしょう。
輸入品も多く、主要な輸入国は、フィリピン、台湾、タイ、ブラジルなどです。そのうち9割以上を占めているのがフィリピンです。
ジューシーで強い甘みがありながら後味はさわやか。そめたの、つい食べすぎてしまいがちです。でも、食べすぎには注意が必要です。食べすぎて舌がピリピリと痛くなって大変な思いをしたという人も多いのではないでしょうか。
その原因は、「ブロメライン」という酵素です。この酵素はたんぱく質を分解する作用があり、舌を保護する粘膜のたんぱく質を分解してしまうため、舌が痛くなってしまうのです。
これを聞くと、ブロメラインは悪者のようですが、消化を促す、炎症による腫れや痛みを和らげる、傷の治りを早めるなど、さまざまな健康効果をもつ酵素です。ただし、アレルギー反応が起きる可能性がある物質でもあるので、食物アレルギーをもっている人は注意が必要です。
また、パイナップルを使って肉を調理すると硬い肉が柔らかくなるのは、このブロメラインのおかげなのです。
酢豚にパイナップルが使われているのも肉を柔らかくするから? と思う人も多いかもしれませんね。しかし、そうではありません。
清の時代にとある料理人が欧米人におもてなし料理を供するため、当時は高級食材だったパイナップルを酢豚に入れたことがきっかけだとか。それまでは酢豚にパイナップルは入っていなかったようです。
美味しいパイナップルの見分け方
葉の色が濃いもの、お尻の部分はふっくらと大きく、下ぶくれの形のものが甘みが強い傾向が高いです。また、香りをかいでみて、甘い香りが感じられるものを。
手で持って、ずっしりと重みを感じるもののほうが水分量が多く、ジューシーです。
注意したいのは、パイナップルは基本的には追熟が不要であるということです。南国フルーツは未熟のときに収穫されることが多いのですが、パイナップルは追熟しないという特性をもつため、熟してから収穫・出荷されます。そのため、店頭に並んでいるものは食べ頃のものがほとんどです。
ということは、傷みが早いということになります。そのため、買ってきたらできるだけ早めに食べる必要があります。
皮が緑がかったものがありますが、中身は完熟しているので、基本的にはすぐに食べても問題はありません。ただし、甘みは全体的に黄色のものよりは少なめです。
パイナップルの注目栄養素
ブロメラインの健康効果はすでにご紹介しましたが、ほかに、美肌に効果のあるとされるビタミンB1やビタミンC、ミネラルも多く含まれています。
また、代謝に関わり、疲労回復を促すビタミンB群が豊富なため、夏バテになりやすい人にはとくにおすすめの果物といえます。
糖質は高めのため、食べすぎや、食べる時間には注意が必要です。また、シロップ漬けなどはより糖質量が多くなっているので、糖質が気になる人は生のものがおすすめです。シロップを飲んだりするのも避けましょう。
↑上記にそのほかの「旬食材」をまとめていますので、ぜひご覧ください。