日本を代表するサーキットの一つである「鈴鹿サーキット」は、三重県鈴鹿市に位置するが、その近くに伊勢市がある。伊勢には、「椿大神社」と同じ「猿田彦大神」を祀る由緒ある神社「猿田彦神社」がある。鈴鹿サーキットからクルマで1時…
画像ギャラリー日本を代表するサーキットの一つである「鈴鹿サーキット」は、三重県鈴鹿市に位置するが、その近くに伊勢市がある。伊勢には、「椿大神社」と同じ「猿田彦大神」を祀る由緒ある神社「猿田彦神社」がある。鈴鹿サーキットからクルマで1時間強の場所にある猿田彦神社をご紹介しよう。
鈴鹿サーキットのある鈴鹿市の隣が伊勢市
レース開催時の鈴鹿サーキットでの日曜日は、朝からレース関連イベントが目白押し。選手やレーシングカーを間近で見ることが出来るピットウォークや、スタート前の緊張感を味わえるグリッドウォークなど様々なコンテンツがあります。
これらをすべて楽しもうと思えば鈴鹿サーキットの近く、鈴鹿市内や津、松阪、亀山などの近隣の街に前日に宿泊をすると便利だと思います。
また行きかえりに近隣まで足をのばすのもいいでしょう。今回取り上げるのは、鈴鹿サーキットの近隣、伊勢市にある「猿田彦神社」です。
猿田彦大神を祀る由緒ある猿田彦神社
以前ご紹介した「椿大神社」の他に三重県には猿田彦大神を祀る由緒ある神社がもう一つ存在します。それがそのものズバリの「猿田彦神社」。
猿田彦神社は伊勢神宮の内宮のすぐそば、約1kmの場所にあります。むしろ伊勢神宮の内宮、つまり皇大神宮がこの場所にあることが猿田彦大神の導きともいえるのです。
天孫降臨で邇邇芸命(ににぎのみこと)を無事に九州の日向にお連れした猿田彦大神は故郷である伊勢の五十鈴川上流地域に戻ります。そしてその地域一帯を聖地として納めていきます。
時は流れて第11代垂仁天皇の第四皇女の倭姫命(やまとひめのみこと)は天照大御神を祀る場所を探し旅を続けていたが、猿田彦大神の御裔である宇治土公(うじのつちぎみ)の大田命(おおたのみこと)が五十鈴川上流の開拓された場所を勧め、倭姫命は伊勢神宮の内宮である皇大神宮を造営することとなりました。
その宇治土公の邸宅だった場所が猿田彦神社となったのです。
拝殿正面に囲いのある八角形の石柱が置いてありますが、これは昭和11年に今の拝殿が出来る前に永く御神座のあった特別な場所で、方位石=古殿地と呼ばれます。
佐瑠目神社へ奉納されたのぼりには有名監督やミュージシャンの名前が
この猿田彦神社にも天之細女命(あめのうずめのみこと)を祀る別宮、佐瑠目神社があり、こちらも芸能の神様として数多くの参拝者が訪れます。こちらは猿目君の猿目ではなく佐瑠目という文字を使っています。
奉納ののぼりを見るとよく名前を見ることのある芸能人の方々が名を連ねています。※配信先の方は、画像ギャラリーでご覧ください。
猿田彦神社の本殿裏には特別な田があり、御神田という石碑も建っています。これは五穀豊穣の祈って田植えをする御田祭(みたさい)という祭りで使う田で、この祭り自体が三重県の無形文化財となっています。
御神田の横にある山は入山禁止
また御神田の横にある山は聖地となっているようで入山禁止の立て看板が立っています。
その裏山のふもとには猿田彦大神と彫られた石もあることから、この裏山が神聖な場所なのは間違いないでしょう。
猿田彦神社
鎮座地 三重県伊勢市宇治浦田2-1-10
電話 0596-22-2554
有料駐車場あり(入庫30分以内無料)
近鉄五十鈴川駅より徒歩20分 タクシーで10分
生きて行くうえで道に迷ったことがあれば、猿田彦大神を祀る神社、椿大神社か猿田彦神社へ参拝に行ってみるのはいかがでしょうか。
鈴鹿サーキットへ行く前に立ち寄れば、推しのチームを勝利に導いてくれるかもしれません。また、これら二つの神社に参拝するということは、猿田彦大神が導いてくれたからこそ、というスピリチュアルな要素もあるかもしれません。
この二つの神社の境内に行くだけで、癒しの効果はかなり大きいと言えるでしょう。
文・写真:松永和浩/主にモータースポーツ分野で活動する自動車系フォトジャーナリスト。電子書籍モータースポーツ誌「月刊AKIBA Spec」(ELECTRO IMAGING刊)発行人編集長も兼務