自動車の経済学

【最近話題!?】ぶっちゃけ「オールシーズンタイヤ」ってどうなの? そろそろ乗り換えた方がいいかな

日に日に寒さが厳しくなり、雪が降るエリアではそろそろスタットレスタイヤへの履き替えが気になるところだ。そんな中、近年話題になっているのがオールシーズンタイヤだ。年間を通して使うことができ、ある程度の雪上性能も持っている。オールシーズンタイヤなら交換の手間もないし、楽だよね?

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日に日に寒さが厳しくなり、雪が降るエリアではそろそろスタットレスタイヤへの履き替えが気になるところだ。そんな中、近年話題になっているのがオールシーズンタイヤだ。年間を通して使うことができ、ある程度の雪上性能も持っている。オールシーズンタイヤなら交換の手間もないし、楽だよね?

スタッドレスタイヤを置く場所がない!!

タイヤイメージ/Dima@Adobe Stock

オールシーズンタイヤとは、文字通り、すべての季節に対応できるタイヤという意味だ。

一般的には、春から秋には舗装路用のサマータイヤを使い、冬になると雪道などに対応したスタッドレスタイヤに履き替える。しかしマンションのような集合住宅に住んでいると、スタッドレスタイヤを保管するスペースがないユーザーも多い。

保管サービスを行っているカーショップもあるが、春から秋の3シーズンで、保管料金は4本分だとおおむね1万5000円から2万円になる。

オールシーズンタイヤが普及している北米

タイヤイメージ/piai@Adobe Stock

そこで履き替える必要のないオールシーズンタイヤを利用する。このタイプが普及している地域は北米だ。自動車メーカーの開発者は「北米ではピックアップトラックが一般ユーザーにも普及しており、SUV、セダン、スポーツカーなども含めると、膨大な種類のタイヤサイズが存在する。

しかも北米は国土が広く、すべてのサイズでサマー用とスタッドレスタイヤを流通させることは困難だ。そこで「オールシーズンタイヤが普及している」という。

つまり理想はサマー用とスタッドレスタイヤを履き替えることだが、それが困難だからオールシーズンタイヤを使う。従ってオールシーズンタイヤを使用するメリットは、2種類のタイヤを履き替える手間と費用を省けることだ。その代わり、各シーズンに専門化されたタイヤに比べてグリップ性能は下がってしまう。

オールシーズンタイヤの使い勝手は?

タイヤイメージ/Dima@Adobe Stock

オールシーズンタイヤを使った印象は、サマーとスタッドレスの中間というよりも前者に近い。舗装路で使うなら、カーブを曲がる時にタイヤが歪むような走り方をしない限り、不満は生じない。

注意を要するのは冬季の悪天候だ。平坦な道の圧雪路面やシャーベット路面なら、注意深く運転すれば問題ないが、凍結路面になるとグリップ性能が一気に下がる。また圧雪路面やシャーベット路面でも、急な登り坂になると、グリップ力はスタッドレスタイヤを下まわる。

最近はオールシーズンタイヤの性能も向上したが、積雪量が多く気温の低い地域には推奨できない。冬に積雪量の多い地域に出かけるユーザーにも適さない。降雪量が少なく除雪されやすい都市部に住んでいて、さほど遠くない外出先で降雪に見舞われた時、なるべく平坦なルートを通って帰宅する。

オールシーズンタイヤは、このような使い方に適している。スタッドレスタイヤの代わりにはならない。

文/渡辺陽一郎(わたなべ よういちろう):自動車月刊誌の編集長を約10年間務めた後、フリーランスに転向した。「読者の皆様にケガをさせない、損をさせないこと」を重視して、ユーザーの立場から、問題提起のある執筆を心掛けている。執筆対象は自動車関連の多岐に渡る。
写真/Adobe Stock(アイキャッチ画像:@Adobe Stock)

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