「12月22日」。今日は何の日でしょう?
画像ギャラリー「12月22日」。今日は何の日でしょう?答えは「視聴率の日」!
昭和37年、日本企業初のテレビ視聴率調査レポート
現在、国内唯一のテレビ視聴率調査会社のビデオリサーチ(東京都千代田区三番町)が、1962(昭和37)年12月22日、東京23区を対象として調査(調査期間12月3~9日)し、日本企業初のテレビ視聴率調査レポート第1号を発行しました。
その日を「視聴率の日」とし、一般社団法人日本記念日協会からの認定を受けています。
昭和28年にテレビの本放送スタート、「ご成婚」で普及に拍車
日本のテレビ放送の幕開けは1953(昭和28)年でした。東京のNHKが本放送を開始したのが同年2月。その半年後には、日本テレビが民放で初めて本放送をスタートさせています。
当初、高価だったテレビは、日本の高度成長で国民の所得が増えたことに加え、受像機の価格が下がっていったことで、一般家庭に普及していきます。普及の大きなきっかけは、1959(昭和34)年4月の「皇太子ご成婚」。前年の受信契約(白黒受像機)は100万台でしたが、ご成婚パレード直前には200万台を超えました。テレビ中継を視聴した人は1500万人とされています。
テレビがお茶の間に浸透すると、広告媒体として高い評価を得るようになりました。そんなテレビの視聴率は、世の中の動向を表すデータであると同時に、テレビ広告取引の共通指標として、また番組制作や編成のための参考になる貴重な情報として、今も調査されています。
というお堅い話はさておき、簡単に言えば、視聴率はその時々にどれだけ視聴者に支持された番組かということがわかる材料のようなもの。そこで、これまでどんな番組が多くの人に視聴されてきたのか。少し見てみましょう。
66.1%の人が、歴史が動いた瞬間をテレビで視聴!
1962年に視聴率調査がスタートしてから今日までの歴代視聴率No.1は、1963(昭和38)年12月31日のNHK紅白歌合戦で、なんと番組平均視聴率81.4%でした。
そして歴代視聴率2位、3位を飾ったのはスポーツ番組。2位は1964(昭和39)年10月23日にNHKで放送された「東京オリンピックの女子バレー日本×ソ連」の66.8%で、3位はその38年後の2002(平成14)年6月9日にフジテレビで放送された「2002FIFAワールドカップ グループリーグ日本×ロシア」で66.1%でした。
記憶している人も多いかもしれませんが、サッカー日本代表の“サムライブルー”がロシアを1対0で下し、ワールドカップで初勝利した日。日本サッカー界にとって歴史的な日となったのです。テレビコンテンツが山ほどある2000年代に入って、この数字を叩き出したことはまさに視聴率の歴史に残る日でもありますね。
社会現象を起こしたトレンディドラマと並ぶドラマが!
ところで、皆さんは今どれくらいテレビを見ていますか。
令和に入って5年間の総合視聴率(総合視聴率=〈リアルタイム視聴率〉+〈タイムシフト視聴率〉−〈重複視聴率〉)を見てみると、上位を占めたのはドラマ。いずれも、TBSの「日曜劇場」でした。
1位「半沢直樹・最終回」(2020年)で44.1%、2位「テセウスの船・最終回」(2020年)で29.8%、3位「VIVANT・最終回」(2023年)で29.8%でした。
これは私個人の分析ですが、実はここ数年、1990年代にトレンディドラマを見ていた世代が、割と最近のドラマにハマっている様子が見受けられます。ちなみに、当時社会現象を起こすほどの人気とされたフジテレビのドラマ「東京ラブストーリー」(1991年)の最高視聴率は32.9%。いわゆる“月9(げっく)”です。月曜夜9時枠で放送される連続ドラマを、こう言っていますよね。このドラマは、2020年春に29年ぶりに現代版が制作され、FOD(フジテレビの動画配信サービス)で配信されています。
現在はテレビコンテンツだけでなく、スマートフォンやタブレットが普及し、インターネットTVや動画配信サービスなど視聴形態が多様化する時代。「視聴率の日」に懐かしい番組をいろいろ思い出したので、この後ちょっと動画配信サービスで昔のドラマでも見てみようかと思います。皆さんもぜひ!