最強コスパの町中華の名店4選! 通常とはひと味違う「くるくる酢豚」が旨い

あれも食べたい。これもいいな……軽く30を超えるメニューに優柔不断必至。そこで何を食べてもおいしいけれど、麺類、ご飯もの、一品料理……何を頼むか迷ったらぜひこれを!という絶品一品料理のある町中華をご紹介です。

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あれも食べたい。これもいいな……軽く30を超えるメニューに優柔不断必至。そこで何を食べてもおいしいけれど、麺類、ご飯もの、一品料理……何を頼むか迷ったらぜひこれを!という絶品一品料理のある町中華をご紹介です。

自家製甜麺醤(テンメンジャン)と国産ニンニクで白飯が止まらない!『龍朋(りゅうほう)』@神楽坂

食いしん坊なら、この店名はご存じだろう。そう、言わずと知れたチャーハンの行列店だ。タレの沁みたチャーシューがゴロンと入り、米粒が立った軽やかな食べ心地から、えも言われぬ香ばしさが膨らんでくる。

そんな王者の影に隠れちゃいるけど、実は「回鍋肉(ホイコーロー)」もまごうことなき一級品。まずはタレがたっぷり絡んだ厚めの豚肩ロースに挑んでみれば、ワイルドな噛み心地からあふれてくる肉汁と、自家製甜麺醤のコクや甘みが怒涛のごとく押し寄せる。

回鍋肉 950円

『龍朋(りゅうほう)』回鍋肉 950円 八丁味噌をベースにした自家製の甜麺醤はコクと甘みに加え、ほのかな渋みもあり次から次へと箸が進む

すぐさま国産ニンニクのパンチもやってきて、たまらず左手に持った白飯に一直線。油通ししてからシャッキリ炒めたキャベツとピーマンだってご馳走だ。このストロングな旨さ、誰だってハマらずにはいられない。

『龍朋(りゅうほう)』店長 石崎和也さん

店長 石崎和也さん「料理は全品テイクアウトも可能です!」

『龍朋(りゅうほう)』

[住所]東京都新宿区矢来町123 第一矢来ビル
[電話]03-3267-6917
[営業時間]11時〜22時
[休日]日・祝日の月
[交通]地下鉄東西線神楽坂駅2番出口から徒歩1分

カリッ&ジュワッ目からウロコのくるくる酢豚『栄光軒』@亀有

「手間がかかるから忙しい時は勘弁して欲しいんだけどね」と苦笑いするのが店主の松田さん。この店を立ち上げて先月でちょうど30年が経った。

その勘弁してほしいものというのがご覧の「酢豚」。普通はブロック肉から切り出すところを、こちらは薄切りをくるくるっと巻いた豚バラなのだ。食べればこれが大正解!

酢豚 1000円

『栄光軒』酢豚 1000円 タレには醤油、ケチャップ、酢の他にレモン果汁も入って、爽やかな酸味に仕上げている。衣は時間が経ってもカリッとした歯触りが続く

カリッと揚がったヒダの間にタレがたっぷり入り込み、じわりとあふれる脂を心地良い酸味の甘酢が受け止める。まさに目からウロコのひと皿だ。

さらに「常連さんが多いからどんどん増えちゃった」という酒の肴もわんさかあって飲んべえにはたまらない。昭和ロマンな店の風情に料理の味、そして気のいいおやじさん、全部が100点満点だ。

『栄光軒』店主 松田俊一さん

店主 松田俊一さん「一品料理の他に麺類もたくさんありますよ!」

『栄光軒』

[住所]東京都葛飾区亀有5-47-4-103
[電話]03-3629-8433
[営業時間]11時半~14時(13時45分LO)、17時~22時(21時45分LO)
[休日]月
[交通]JR常磐線亀有駅北口から徒歩4分

フレッシュな苦みと音鳴る歯応え炒めの技に感動!『中華料理 秀永(しゅうえい)』@高田馬場

チンジャオロースの主役はピーマン。そんなことをしみじみ感じたのがこのひと皿だ。でき立てを箸で持ち上げればまだ繊維には張りがあり、噛めばパリッと音鳴る食感から爽やかな苦みが豚肉のコクを包み込んだ。

青椒肉絲 1050円

『中華料理 秀永(しゅうえい)』青椒肉絲 1050円 ピーマンのほろ苦さをいかすようほんのり甘めの味付けに。これをご飯に乗せた「青椒肉絲飯」もあり

これを作るのが現店主の荒谷さん。親戚が始めたこの店を25年前に継ぎ、朝から深夜まで働いて暖簾を守ってきた。厨房をのぞけば立ち上る炎と向き合いながら、その柔和な人柄からは想像できないほど力強い鍋振りでテンポ良く料理を完成させていく。

そんな炒めの技はどの料理にも発揮されていてオリジナルの乗っけ飯「白果鶏飯」もとりわけ人気。鶏肉、銀杏、玉ねぎなど、鍋の中で引き出された具材の歯応えが楽しくリズミカルに響き合う。

『中華料理 秀永(しゅうえい)』店主 荒谷稔さん

店主 荒谷稔さん「定食や丼もたくさん用意しています」

『中華料理 秀永(しゅうえい)』

[住所]東京都新宿区高田馬場2-8-5
[電話]03-3208-6258
[営業時間]11時半〜15時(14時半LO)、17時〜22時(21時半LO)
[休日]日
[住所]地下鉄東西線高田馬場駅7番出口から徒歩2分

艶やかな餡が絡む王道中華の洗練されたひと皿『中華料理 岳陽(がくよう)』@入谷

通り過ぎてしまいそうな狭い間口から中へ入ると、ほぼカウンター席の店内には鍋を振るう音がガッコンガッコン響く。ひっきりなしに鳴る電話は出前の注文だ。パワフルな活気に圧倒されつつも、厨房から繰り出される料理にハッとした。中華の王道まっすぐの洗練された味わいなのだ。

肉ダンゴ 1350円

『中華料理 岳陽(がくよう)』肉ダンゴ 1350円 餡は醤油、砂糖、酢を合わせて寝かせ、酸味をまろやかに。塩味もありハーフ&ハーフも

「肉ダンゴ」もそのひとつで熱々をハフッとやれば、ふんわり優しい口当たりから、なめらかに挽いた豚肉のコクが膨らんでくる。艶めく甘酢は酸味の角なくおだやかだ。しかもひと皿に10個〜11個も付くという大ボリューム!

「前は専門学校が近くにあって学生さんも多かったからね」と今も店に立つ初代。庶民的な風情と繊細な味、予想外のコントラストに一度で心を掴まれた。

『中華料理 岳陽(がくよう)』2代目 深澤和孝さん

2代目 深澤和孝さん「どれも盛りだくさんなので、残ったら持ち帰りもOK」

『中華料理 岳陽(がくよう)』

[住所]東京都台東区下谷1-13-10
[電話]03-3841-8682
[営業時間]11時〜21時(20時40分LO)※土は〜20時(19時40分LO)
[休日]日・祝
[交通]地下鉄日比谷線入谷駅2番出口から徒歩3分

撮影/石井明和(龍朋)、浅沼ノア(栄光軒)、小島昇(秀永、岳陽)、取材/菜々山いく子(龍朋、栄光軒、秀永、岳陽)

2024年12月号

※2024年12月号発売時点の情報です。

※写真や情報は当時の内容ですので、最新の情報とは異なる可能性があります。必ず事前にご確認の上ご利用ください。

…つづく「町中華の隠れた名物はカレーだ!【厳選】東京の2軒」では、町中華で見つけたカレーを覆面調査隊が実食レポートします。

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