旬の食材は食べて美味しいだけではなく、栄養もたっぷり。本コーナーでは魚や野菜、果物など旬食材の魅力をご紹介します。さて、今回のテーマとなる食材は? 文/おと週Web編集部、画像/写真AC 【今月の旬食材は?】いま1年で最…
画像ギャラリー旬の食材は食べて美味しいだけではなく、栄養もたっぷり。本コーナーでは魚や野菜、果物など旬食材の魅力をご紹介します。
さて、今回のテーマとなる食材は?
文/おと週Web編集部、画像/写真AC
■酸っぱい!
正解:レモン
難易度:★★★☆☆
糖度はイチゴと同等!?
レモンはミカン科ミカン属に属する植物です。
原産地は、インドのヒマラヤ東部山麓や中国南部といわれていて、それがシルクロードを介してヨーロッパや中東に伝えられ、大航海時代に北米などにも普及したといわれています。
古い歴史をもつレモンですが、日本に伝えられたのは明治時代と、意外なほど最近のことです。最初にレモンが日本に上陸したのは静岡県の熱海。そのため熱海は国産レモン発祥の地ともいわれています。
ただし、レモンの生産量日本一なのは広島県です。瀬戸内沿岸の温暖な気候はレモンの栽培に最適といわれています。
現在、広島県ではレモンを主力農産物のひとつとして位置づけ、ブランド化に取り組んでいます。
露地栽培の国産レモンの旬は、10月から翌年の5月頃となります。
国産レモンも徐々に増えてはいますが、国内のレモンの消費量のうち国産レモンが占める割合は1割超程度。残りはアメリカなどからの輸入品となっています。
レモンをかじると酸味が強く、甘みはほぼ感じられませんね。しかし個体差はありますが、完熟レモンの糖度はイチゴくらいはあるのです。
実際、レモン1個ぶんの果汁の糖質量は2~3g前後と、想像以上に糖質が含まれています。
甘みを感じない理由は、レモンの酸度がとても高いからです。イチゴの酸度は、一般的に0.7~1.0%程度なのに対し、レモンは4.5%以上。比較的酸味が強めのかんきつ類であるなつみかんでも1.3度前後です。
酸度が高すぎるゆえ、甘みを感じることができないのです。
レモンにそっくりなライムですが、レモンとは別の品種です。ライムはレモンよりも酸味が弱いいっぽう、苦みとキリッとした香りをもちます。
実は、ライムの果皮はグリーンというイメージが強いのですが、完熟するとレモンのような色に変わります。
グリーンレモンも同じで、品種は一般的なレモンと同じ。黄色くなる前に収穫されたものです。
美味しいレモンの見分け方
果皮にハリとツヤがあり、表面が滑らかなものを。デコボコがあったり、触れるとザラザラと感じるようなものは避けましょう。
また、全体を見て、ムラなく色づいているものを選びましょう。
持ったときにずっしりとして重量感があるもののほうが果汁がたっぷり含まれています。
レモンの注目栄養素
レモンといえばビタミンCが豊富な果物の代表格。ビタミンCは、肌の健康を保つうえで欠かせない栄養素です。また、強い抗酸化作用をもつことから、疲労回復、生活習慣病の予防、免疫力アップにも高い効果を発揮します。
ただし、ビタミンCは水に溶け出しやすく、熱に弱い性質があります。 そのため、ビタミンCの健康効果を最大限に得たいなら、生のまま食べるのがおすすめです。
レモンの皮に多く含まれるリモネンという成分にも、血行促進、免疫力向上、抗炎症、鎮静など、数多くの健康効果が認められています。
こうしたことからレモンは皮ごと食べるのがおすすめですが、輸入レモンには防カビ剤、農薬やワックスが使われているという問題点も……。
販売されているものは国が定める基準値を下回っているため安全とはいわれていますが、頻繁に食べるようなら、やはりノーワックスのものや無農薬と記載された国産レモンを選ぶことをおすすめします。
↑上記にそのほかの「旬食材」をまとめていますので、ぜひご覧ください。