美味しい鯉の見分け方 鯉は非常に小骨が多いため、身を敬遠する人が多いのも事実。そのため、大きすぎないものを選ぶのがおすすめです。 大きすぎるものは小骨も硬くなってしまいます。 鯉を丸ごと一匹購入することは業者から取り寄せ…
画像ギャラリー旬の食材は食べて美味しいだけではなく、栄養もたっぷり。本コーナーでは魚や野菜、果物など旬食材の魅力をご紹介します。
さて、今回のテーマとなる食材は?
文/おと週Web編集部、画像/写真AC
■池にも川にも
正解:鯉
難易度:★★☆☆☆
身より内臓が美味!?
鯉はコイ科に分類される大型の淡水魚です。川や池、沼、湖、用水路など、さまざまな場所に生息し、昆虫、水草や貝類、小魚など、どんなものでも食べてしまう雑食性の魚です。
昔は、海から遠く、魚が食べられない内陸部では貴重なタンパク源として食べられていました。そのため、食用の鯉の養殖が盛んに行われていた地域も多くありました。
現在では鯉を食用とする地域が減っていますが、東北や信州、九州、琵琶湖近辺などでは鯉料理が家庭の食卓にのぼることも多いようです。
ただし、水質汚染の問題もあり、天然の鯉が市場に出回ることは稀で、ほぼすべてが養殖ものとなっています。
福島県は食用の鯉の生産が盛んで、生産量は全国1位となっています。鯉の刺身を温水で洗い、冷水で締め、からし酢味噌で食べる鯉のあらいは福島県の代表的な郷土料理ひとつです。
その食感は、プリプリでコリコリ。ほかの魚では味わえないような心地のよい歯ごたえを楽しめます。
ただし、寄生虫の問題があるため、天然ものではなく養殖ものが使われます。
山形県では鯉を輪切りにし、砂糖・醤油・酒で煮た「鯉のうま煮」が郷土料理となっています。
また、明治時代には長野県佐久市の養鯉は有名で、臭みがほどんどない「佐久鯉」は全国的に有名となりました。
しかし、食文化の変化により鯉の消費量は激減して、養鯉は衰退してしまいました。ただし、現在でも佐久鯉の養殖は続いており、地元では佐久鯉を使った料理を提供する飲食店が多数あります。
輪切りにした鯉を味噌で煮る「鯉こく」が佐久市の郷土料理のひとつとされています。
鯉料理はバリエーション豊富なのですが、身よりもむしろ内臓や、白子や真子などのほうが美味しいという人もたくさんいます。
冬の鯉(寒鯉)は身に脂がのり、白子や真子も美味しくなる時期といわれています。
ちなみに、食用として養殖されているのはユーラシア大陸由来の外来種であるヤマトゴイと呼ばれる種です。
また、日本の在来種であるノゴイ(マゴイ)は希少種となっており、食用として養殖されているのは主にヤマトゴイとなります。
美味しい鯉の見分け方
鯉は非常に小骨が多いため、身を敬遠する人が多いのも事実。そのため、大きすぎないものを選ぶのがおすすめです。
大きすぎるものは小骨も硬くなってしまいます。
鯉を丸ごと一匹購入することは業者から取り寄せないと難しい状況です。
ということで、スーパーなどでは輪切りにしたものが販売されていることが多いのですが、その場合も、あまり大きすぎないものを選ぶといいでしょう。
鯉の注目栄養素
鯉は薬用魚とも呼ばれるほど栄養価の高い魚です。高タンパクであるのはもちろんのこと、ビタミンやミネラルがバランスよく含まれています。
肝機能を向上させるタウリンや、疲労回復を促すアルギニンといった成分も豊富に含まれています。
↑上記にそのほかの「旬食材」をまとめていますので、ぜひご覧ください。