今回は、東京の「涼」をめぐります。題して、「東京の避暑地めぐり」。都心から約1時間半以内のエリアで散策し、全身で「涼」を感じ、目で「涼」を楽しむ。高尾山は都心から約1時間で行ける行楽地として人気です。標高599mの山には、いくつもの登山コースがあります。中でも自然豊かなルートで山頂へ。絶好の眺望と森林浴を楽しんできました。
夏の光と樹々の影のコントラスト 涼風抜ける森林浴
高尾山といえばミシュラン観光ガイドでも3つ星。外国人も訪れ人気だが、わりとその奥行き、夏の気持ちよさを実感してる人は少ない気が。そこで改めてその魅力を満喫すべく、京王線高尾山口駅に降り立ったのはちょうど昼過ぎ。まずは屋根を貫いて樹齢150余年の柿の木が生える古民家造りの『高橋家』へ。高尾山名物のとろろ蕎麦をやるためだ。
『高尾山 高橋家』冷しとろろそば 1050円
つるるとしたのど越しと心地いい蕎麦の香りにすでに涼感を覚えつつスタート。山の中腹まではケーブルカーが人気だが、本日はよりオープンエア感の高いリフトを選択。両側を深い緑に囲まれ、明るい夏空へ吸い込まれていくような感覚。なかなかの斜度には少しスリリングさも。意外に知られていないが、高尾山は実は約1600種に及ぶ自生植物の宝庫。それを実感できる場所『高尾山さる園・野草園』に行く。
園内には約300種類の野草があり、季節の花の姿も。牧野富太郎博士ならずとも、間近に野草と触れ合うのは心が和む。とまあここまでがウォーミングアップ。この先はせっかくなので山頂を目指そう。いくつかルートがあるが、本日は3号路を。
高尾山の南斜面を抜ける「高尾の森」がテーマのコースだ。常緑樹を中心とした3号路に入ると、樹々に囲まれ、シンとして喧騒から遠ざかる。樹木が成す日影の道と外側に見えるキラキラした夏の光のコントラストが気持ちいい。森林浴だ。
ようやく到着した山頂からは展望が開け、遠く丹沢の山々と富士山の姿も。下りは薬王院で参拝したら、ご褒美が待っている。標高488mのビアガーデン『高尾山ビアマウント』だ。
『高尾山ビアマウント』飲み・食べ放題(2時間)大人 4300円
見晴るかす絶好の眺望に、冷えたビールがゴキュゴキュ体に吸い込まれていく。フードメニューもバラエティ豊かに充実!日暮れとともに山を降りたら、気軽に焚き火ができる施設を発見。パチパチ火を見つめ、至福の1日が閉じていく。
『タカオネ NAKA-NIWA』焚き火セット 800円