有楽町駅前 [東京交通会館] ほろよい美味探訪のグルメ記事!

日本酒と銭湯を愛するライター、本郷明美が行く東京交通会館でほろよい美味探訪!なんとも怪しい雰囲気を漂わせる雑居ビル。しかし一歩足を踏み込めば、そこはのんべえたちのオアシス。本誌を代表するのんべえかつサウナや銭湯を愛するライターが、東京の気になる雑居ビルで、はしご酒してきました!

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懐かしさを感じるのは横丁の名残 名店揃いの優良雑居ビル

ずっと気になっていました。有楽町駅前、多くの人々で賑わう東京交通会館。けれど、ひとたび地下へ潜ると——。
「な、なんなんだ、このギャップは!?」

スッポンやべっこう、ステッキなど、かなりピンポイントな専門店、庶民的な飲食店が並ぶ、ぐっと懐かしい雰囲気なのです。
ついにここを飲み歩く機会が訪れました! と、その前にひとっ風呂いきましょう。
銀座の『金春湯』は、昔ながらの銭湯そのもの。
女風呂のペンキ絵は、青い富士山と海に浮かぶ船が描かれています。
富士を眺めながら熱い湯に浸かれば、初めの一杯がぐっと楽しみに。

交通会館1階の『大阪百貨店』で、編集の戎さんと待ち合わせ。「生ビール」(480円)でスタートです。

いかやき 390円
たこやき 390円

大阪名物が揃うアンテナショップ「浪花のええもんうまいもん 大阪百貨店」の一角で、「たこやき」、イカを小麦粉と卵でとじて焼いた「いかやき」などをつまみに立ち飲みできる(一部イスあり)。お酒は「生ビール」、「超炭酸角ハイボール」430円。そのほか「鶴橋のキムチ」200円、「豚まん」190円、「蓬莱本館のシュウマイ」450円など、大阪好きにはたまらない!

本郷「ぷは〜っ。美味しいですねえ」
(大阪出身)「お、『いかやき』があるじゃないですか。懐かしいですねえ」
 やさしい味わいの「いかやき」をつまみに、ジョッキを軽く空けていよいよ地下へ——。
目に入ったのは、その名も『交通飯店』という中華料理店。

きくらげ・肉・卵炒め 700円、大瓶のビール 650円
餃子 450円

地下にある、こぢんまりとした中華料理店。カウンターとテーブル席がある。「餃子」450円は、ニンニク抜きの餡。野菜の旨みが凝縮された味わいだ。「きくらげ・肉・卵炒め」700円は、大瓶の「ビール」650円と合う。チャーハンが人気とのことだが、軽く餃子で一杯もいい。この日売り切れだった「手羽唐揚げ」450円も人気メニューだそう。

「餃子にビールでいきますか!?」
「いいですね!」
 店内はほぼ満席。「餃子」(450円)は焼き目もバッチリで美味でした。「きくらげ・肉・卵炒め」(700円)には、「キクラゲが大きくてコリコリですよ!」と戎さんもびっくり。

次は「漁師料理」とある『C』へ。ホヤ好きの私は「天然ほや」(600円)を、戎さんは、鮭の頭をなますにした「氷頭なます」(600円)を注文。
「戎さん、渋い好みですね。これはもう日本酒でしょう!」
「冷酒」(650円)を注文。登場した「天然ほや」に今度は私がびっくり。
「こんな大きなホヤ、初めてです!」

いいお店が続き、すっかりいい気分になって『博多うどん よかよか』へ。

「うどん屋さんなんですか?」
「そうなんですが、見てください!」
 メニューを見れば、たしかに「博多おでん」をはじめ、「じゃこネギ豆腐」「あわびの肝ワイン煮」など一品料理の充実ぶりが素晴らしい。
しかも、スタッフのお兄さんが「ごぼ天どうですか? 揚げたてですよ」と笑顔で勧めてくれる。

ごぼ天 200円
「丸天うどん」600円、「明太子」300円をトッピング。

うどんだけでなく、魅力的なつまみが揃う上に日本酒も充実。グラス数種のほか、冷蔵庫に並ぶ四号瓶単位でも注文できる。「ごぼ天」200円。「おつまみ三種盛」500円。この日はたまり漬けチーズ、まぐろ酒盗、おでん(厚揚)。写真の酒は「穂倉千徳」(グラス)500円。「丸天うどん」600円に「明太子」300円をトッピング。

「『ごぼ天』お願いします! うどんのトッピングが単品で頼めるんですね」
「おお、トッピングの数々がつまみとして浮かび上がってくる!」
 お酒は宮崎の「穂倉千徳」(500円)を注文。コシがあるのにスッキリといい味です。締めに「丸天うどん」(600円)の「明太子」(300円)載せをいただく。
「博多うどんって、ふわっと柔らかいんですね。私、この食感好きです」
「僕も好きなんですよ。締めにいい『やさしいうどん』なんですよね」
 ダシもとても上品。明太子が混ざるとまた、オツな味ですよ。

 いい気分は最高潮となり、女将さんが仕切るカウンターの店へ。聞けば、お母様の代から60年以上も続くそうです。
「もともとこのあたりは『すしや横丁』といって、母がそこで店をやっていたんです。再開発でビルがそこに建つことになり、一帯の店と一緒にここに移ったんですよ」と女将さん。
ああ、当時の名残がビルに移り、そのまま息づいているのですね。
この懐かしい雰囲気は「横丁」だったのです。歴史ある雑居ビルめぐり、癖になりそうです。

今回の記事の店舗情報

大阪百貨店(最寄駅:有楽町駅)

大阪名物が揃うアンテナショップ「浪花のええもんうまいもん 大阪百貨店」の一角で、「たこやき」、イカを小麦粉と卵でとじて焼いた「いかやき」などをつまみに立ち飲みできる(一部イスあり)。お酒は「生ビール」、「超炭酸角ハイボール」430円。※ランチタイム有

交通飯店(最寄駅:有楽町駅)

カウンターとテーブル席がある。※ランチタイム有

博多うどん よかよか 有楽町本店(最寄駅:有楽町駅)

「博多うどん よかよか」では、うどんだけでなく、魅力的なつまみが揃う上に日本酒も充実。グラス数種のほか、冷蔵庫に並ぶ四号瓶単位でも注文できる。※ランチタイム有

※写真や情報は当時の内容ですので、最新の情報とは異なる可能性があります。必ず事前にご確認の上ご利用ください。

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