東京都内の昭和遺産「中華食堂」をグルメライターが食べ歩いて見つけたおすすめ3選!変わらぬ味がここにある。そして変わらぬ景色や店主の笑顔になんともじんわり癒される。長くその地に根差した味わいのある〈中華食堂〉はまさに日本が誇る昭和遺産。そんな記憶の味を求めてふらりと財布一丁で出掛けてみませんか。
画像ギャラリー【閉店】中華こばやし(最寄駅:不動前駅)
ああ、これこれ!年季の入った町の中華
『中華こばやし』の年季の入った机や椅子、戸や窓の枠まで、いいねえ、と落ち着く。この感じ、実に懐かしい。
注文を待ってると、ジュウウと焼ける音と油の匂い、鍋を振るカンカンっという音。うーん、そのリズムがそもそも旨そうだ。
料理は、いずれも飾るところがなく、「ああ、これこれ!」というこれぞ町の中華。プレーンなんだけど、手作りの味がしっかりあるというかなあ。パツパツの餃子も、ぷるんと柔らかなワンタンメンも、香ばしいチャーハンもたまりませんぞ。
・チャーハン 700円
・餃子(2人前) 1000円
・ビール大瓶 600円
岐阜屋(最寄駅:新宿駅)
雑踏に身を置いて男前中華を食すべし
『岐阜屋』には昔からお世話になってますが、いつ行ってもいいなと思うのは、その活気と猥雑さ。サラリーマンのおっさんから若者、お姉さんまで、思い思いに飯食ったり、一杯やってたり。この雑踏に身を置くと「アジアやなあ」「人間交差点やなあ」と妙に落ち着く。
強力な火力。ジャッジャッジャッと手早く鍋を振る厨房の動きも活気にあふれる。店長の坂田伸治さんはこちらで33年。「そりゃ俺も年取るわけだ」とは常連の弁だ。「あいよ」と出される料理は、熱々でボリューム大。熟練かつケレン味のない男前の中華。なんかここの飯食うと元気出るんだよなあ。
廣東料理亜細亜(最寄駅:五反田駅)
引き継がれる昭和中華の楽しさ!
「先々代からの作り方を引き継いで、余計な調味料は使わないから割とシンプル」とは、『岐阜屋』の3代目の劉裕光さん。変わらぬ味を求めて、彼の生まれる前からのお客さんやお孫さんも訪れる。
全体に軽やかで、素材の味が素直に引き立つ。なおかつ酢豚の揚げ方も甘酢も、さり気ないところの加減が絶妙で、小細工のないシンプルな旨さの奥深さに気付かされる。なんとも楽しくなる、昭和の味なのだ。
※写真や情報は当時の内容ですので、最新の情報とは異なる可能性があります。必ず事前にご確認の上ご利用ください。
画像ギャラリー