撮り鉄の『車中食・車外食』

撮り鉄の「食」の思い出(37) 天浜線で転車台を・いろいろ・楽しむ!/1989~2018年

静岡県を走る天浜線こと天竜浜名湖鉄道は、第3セクターのローカル線ですが、古い駅舎などがきれいに保存されて使われている路線で、全体に昭和のかおりを漂わせています。 なかでも、昭和感がもっとも強い駅が天竜二俣駅。ああっ、昔はこんな感じだったという様子が、そこかしこに残っています……。

天浜線で転車台を・いろいろ・楽しむ!/1989~2018年

静岡県を走る天浜線こと天竜浜名湖鉄道は、第3セクターのローカル線ですが、古い駅舎などがきれいに保存されて使われている路線で、全体に昭和のかおりを漂わせています。 

[鉄橋にも古き良き時代の様子が残っている(1987年撮影)]

[1両だけレトロカラーの車両もある(2017年撮影)]

昭和感がもっとも強い駅が天竜二俣駅です。

木造の駅舎が2つあるホームへも踏切で移動。

屋根の骨組みはレールを曲げて作っています。

ああっ、昔はこんな感じだったという様子が、そこかしこに残っています。

ホームに出て掛川方面を見ると、車両区が見えます。

何両も並んだディーゼルカーの奥に見えるのは転車台。

車両の方向をぐるっとまわす施設です。

この転車台は国鉄時代から使われていたもので、約30年前に第3セクター鉄道に転換したときにも廃止されず残りました。

[第3セクター転換当時の転車台(1989年撮影)]

SLの時代には各地にあった転車台も、現代では珍しくなりました。

天浜線では、このターンテーブルや車両区に残る鉄道遺産を、ツアーで公開しています。

ツアーは2種類。

1)転車台&鉄道歴史館見学ツアー

駅から徒歩で見学に行きます。

SLに水を供給していた給水塔や、煙にまみれた乗務員が使っていた大きな浴室跡、転車台、扇形に作られた車庫、鉄道歴史館を見ることができます。

基本的に毎日実施で、人数制限はありますが当日参加可能です。

2)洗って!回って!列車でGO!

こちらはディーゼルカーに乗ったまま洗車機にかかり、転車台でぐるっと回わることができるツアーです。
めったに経験できない内容です。
主に週末実施で予約制。

どちらのツアーも天竜浜名湖鉄道のホームページで詳細をご確認ください。

[ツアーの記念券(2018年撮影)]

今回は「転車台&鉄道歴史館見学ツアー」に行ってきました。

駅の窓口で申し込むと、記念券をもらえます。

この券には、昔使われていたような硬い切符(硬券と呼ばれています)が付いています。

このあたりも懐かしいです。

[カードに挟まっているのは硬券、よく見ると日付の刻印もされている(2018年撮影)]

時間になって、ガイドさんの案内でツアー開始です。

ゆっくり歩きながら、歴史や施設の説明をしてくれます。

[SL時代の給水塔から見学開始(2018年撮影)]

[これが転車台。30年前の赤色から色は変わったが、ほぼそのままの状態で使われている(2018年撮影)]

[実際に車両がのって回るところも見ることができる(2018年撮影)]

[車庫に併設された鉄道歴史館の見学もできる(2018年撮影)]

ツアーの時間は1時間弱。

あっという間に過ぎてゆきました。

駅舎に戻ってから、出発前に気になったノボリのお店に行ってみます。

[んっ!? 転車台をカレーにしました?(2018年撮影)]

[天竜二俣駅前の十文字屋(2018年撮影)]

お店に入って、さっそく第1弾と第3弾の2種類の転車台カレーを注文です。
(第2弾は休止中でした)

まず来たのは第1弾。

カレーに乗っているのは、白いボディの一般形です。

[転車台カレー第1弾は白いボディ(2018年撮影)]

[この車両のイメージです(2018年撮影)]

ご飯のボディーにハムの窓、前面の絵はそのまま食べられます。
まろやかな味で、おいしいカレーです。

続いて来たのは第3弾。

こちらは2018年になってリニューアルデビューした湘南カラーです。

東海道本線で昔走っていた電車のカラーをイメージしています。

ディーゼルカーでこの色合いは実際にはなかったのですが、そこはご愛敬。

駅で車両を見てみると、なかなか似合っています。

[カレーの第3弾のボディはパプリカの赤、青のりの緑、屋根が白で湘南色(2018年撮影)]

[この車両のイメージ(2018年撮影)]

[ふたつ並べると壮観!(2018年撮影)]

第3弾はカレーのまろやかさに、パプリカご飯のピリ辛が加わって、ちょっと大人の味。

辛党にはこちらがおススメです。

おなかが満ちたところで駅の売店に寄ってみました。

いろいろとお土産が並んでいます。

[駅内の売店(2018年撮影)]

選んだのは、〝天浜線転車台ようかん“。

転車台をデザインした箱に、かわいい車両の小箱が4つ入っています。

羊羹は、さらっとしたあんこ玉のようで、かなり好きなタイプでした。

[天浜線転車台ようかん、さらっとしていておいしい(2018年撮影)]

[こちらも硬券つき(2018年撮影)]

昭和を感じる風景のなか、ツアーにランチにデザートと、転車台をいろいろ楽しむことができた天浜線の旅でした。

佐々倉実(ささくら みのる)
 鉄道をメインにスチール、ムービーを撮影する“鉄道カメラマン”、初めて鉄道写真を撮ったのが小学生のころ、なんやかんやで約50年経ってしまいました。鉄道カメラマンなのに撮影の8割はクルマで移動、列車に乗ってしまうと、走るシーンを撮影しにくいので、いたしかたありません。そんなワケで年間のかなりの期間をクルマで生活しています。趣味は料理と酒! ヨメには申し訳ないのですが、日々食べたいものを作っています。
 鉄道旅と食の話、最新の話題から昔の話まで、いろいろとお付き合いください。
 ちなみに、鉄道の他に“ひつじ”の写真もライフワークで撮影中、ときどきおいしいひつじの話も出てきます。なにとぞご容赦ください。

※写真や情報は当時の内容ですので、最新の情報とは異なる可能性があります。必ず事前にご確認の上ご利用ください。

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