鶴橋の商店街を出て南東方向に、鶴橋駅から徒歩にして約10分。 関西でも珍しい室蘭焼鳥を提供する「たつ家」が現れる。 室蘭やきとりとは、鳥ではなく豚肉を使用する。 ホンマもんだ、と感じたのだろう。お店を訪れた室蘭市長自らが「もっと広めて下さい」と激励をしたそうだ……。
画像ギャラリー大阪滞在中にお忍びで室蘭市長が来店!? 市長から太鼓判を押された室蘭やきとり専門店
「その日、初めて来られた3人のお客さんがいたんです。
『精肉を一人3本ずつ』という注文をされたんで、室蘭やきとりを知っている方だとすぐにわかりました。
あとで聞くと、その方は今の室蘭市長だったんです(笑)」
鶴橋の商店街を出て、南東方向に歩く。
鶴橋駅から徒歩にして約10分だ。
関西でも珍しい室蘭焼鳥を提供する「たつ家」が現れ、暖簾をくぐると店主はこう笑った。
室蘭やきとりとは、鳥ではなく豚肉を使用する。
ホンマもんだ、と感じたのだろう。
市長自らが「もっと広めて下さい」と激励をしたそうだ。
市長が注文した「精肉」とは肩ロース、もしくはバラ肉を使用。
肉との間に玉ねぎを挟んで洋からしを据えて食べるのが室蘭スタイル。
それを地元では「精肉」と呼ぶ。
同店で精肉は、「豚精」(2本300円)という名でメニューにある。
一味や山椒ではなく、洋からし。
物は試しで洋からしにつけると、意外なほど合う。
「室蘭やきとりは甘辛いタレも特徴の一つなんですよ」(店主)
「豚レバー」(2本300円)は、この重厚感。
サクサクとした噛み応えで、強いて言うなら、タンとロースの中間のような味わい。
なるほど、こりゃハマるはずやわ。
店主も「豚のレバーで感動して、覚えたいと思いました」と告白する。
2008年に同店を開業。
その前は北海道の室蘭に、知人のツテを頼って修業もした。
タレに赤味噌をブレンドして独自のテイストを完成させたそうだ。
道内唯一のうずらの卵の生産地である室蘭では、独自の串がある。
それが「うずらの玉子」(2本300円)。
殻のまま、串に刺して焼くのだ。
焼きながら塩とコショウで味付け。
殻ごとひと口。
まるでエビの食感だ。
卵黄がジューシーで程よい柔らかさだ。
面白いのはコレだけでなく、同店ではなんと鶏肉も提供する。
「鶏精」(2本300円)、「ささみ」(2本350円)を追加注文。
ネギではなく、玉ねぎなのが特徴。
もちろん、洋からしも。
ささみは「わさび」か「塩」を選べる。
梅肉もお好みで……。
特に驚いたのが「つくね」(1本250円)だ。
焼く前に店主が調理。
つくねをこねて、串に刺すところも料理中にする。
つくねは軟骨入りで、中はジューシー。
外はパリッと焼かれて、さらにこのタレ。
抜群にウマイのだ!
値段も手ごろでこの満足感。
室蘭やきとり、ぜひご賞味あれ!
室蘭焼鳥 たつ家
[住所]大阪市生野区鶴橋2丁目16-21
[TEL]06-6717-0333
[営業時間]18:00~23:00
[定休日]木曜
加藤 慶(かとうけい)
大阪在住のライター兼カメラマン。週刊誌のスクープを狙う合間に関西圏の旨いモンを足で稼いで探す雑食系。
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