京都は西大路。この地に日本酒専門店があるのをご存じか。 その店とは、国道171号線に面する酒場「まさよし」。 このお店、幅広い人脈やツテがないと入手できない銘酒が各種そろっているのだ……。 このお店を知らずして京都グルメを語ることなかれ。
画像ギャラリー京都・西大路の知る人ぞ知る酒場! きき酒師の「まさよし」店主が彩る絶品鶏料理に舌鼓
京都は西大路。
この地に日本酒専門店があるのをご存じか。
このお店を知らずして京都グルメを語ることなかれ……。
国道171号線に面する酒場「まさよし」だ。
店主の櫻井真義さん(33)はきき酒師でもある。
「オープンして1年と半年ぐらいです。
烏丸の日本酒専門の焼き鳥店で修業をした後、このお店を始めたんです」
このお店、幅広い人脈やツテがないと入手できない銘酒が各種そろっている。
「英勲やどりぎ」は、日本酒通には知られた「マルマン酒店」オリジナルの日本酒だ。
この酒を置いている飲食店は、京都でも手で数えられるほど。
上品な香りと口当たりが非常にいいに仕上がっている。
「日本酒は生原酒が半合で500円、1合1000円でやっています」
酒と合わせるお通しがまた絶品だった。
「鶏肝とハツ」は血合いを抜いて、水でさらして60度のお湯につけること約20分。
それから沸騰したお湯に30秒。
サッと通すと「中に火が通るんです」という。
あとは醤油ダレで低温調理を2時間半。
手間暇かけてできあがった料理は、まさにカンペキだ。
ソーセージのように周りを薄皮がコーティング。
パリッとした噛み応えの後に続くのが鶏肝の本来の柔らかさ。
しかも、臭みなんて一切ない。
程よい柔らかさと風味が口内を包む。
コレ、酒のアテにぴったりのヤツやんか!
「こちらなんていかがでしょうか?」
続けて提供された日本酒は「鰺ヶ澤」。
香ばしくて甘味もある、日本酒通が好みそうな味わい。
それでいて後味はキレがある。
嬉しいことに「梅なんこつ」(480円)を、お通しでサービスしてくれた。
サメ軟骨の鶏バージョンといったところ。
梅味にわさびを添えて味を際立たせていた。
こちらも絶品。
いくらでも食せる味わいだ。
食前酒をしたところで「手羽中スパイシー焼き」(480円・本来は3本)と、「せせりのわさび焼き」(480円)を注文。
手羽中は言うに及ばず、見た目通りに旨味の中に辛味を凝縮。
皮がパリッと揚げられ、中身はジューシー。
これなら何本でもイケるで~!
鶏料理がわさびと、これほど相性が良いと驚かせたのはせせり料理。
ささみとわさびを合わせる料理は一般的だが、こちらの一品もなるほど。
クセになる旨さだ。
「こちらはご存じですか?」
こう言われて出てきたのは「浮世絵御家ごろし」。
この特別なラベルが印象的だ。
「乳酸を加えているので、キレがあるお酒です」
トロみもある中に確かにキレもある。
言うならば、オトナの日本酒。
艶っぽいお酒には「ひね鶏」を。
「新名物親鶏のもも塩焼き」(480円)に加えて、「カキフライしば漬けタルタル」(780円)も。
噛み応え十分のひね肉を頬張ると旨味という旨味が広がっていく。
お好みでコチュジャンをつければ間違いなし。
カキフライのポイントは、しば漬けのタルタルソース。
ひと手間どころか、ふた手間も惜しまない。
住宅街にポツンとある名店は、こうした陰ながらの努力を惜しまないのだ。
西大路酒場 まさよし
[住所]京都市南区吉祥院三ノ宮町41-7
[TEL]075-644-4664
[営業時間]17:00~24:00
[定休日]月曜
加藤 慶(かとうけい)
大阪在住のライター兼カメラマン。週刊誌のスクープを狙う合間に関西圏の旨いモンを足で稼いで探す雑食系。
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