年に一度のアジア最大の食の祭典「FOODEX JAPAN 2022」で出展されていた、今年ブレイクしそうな注目の10商品を4回にわたり紹介しています。これまで、新しい生活様式に合う食材や健康にいい酒のつまみ、ノンアルコールなどを掲載してきましたが、最終回は今年、注目されそうな「気分のあがるお酒」を取り上げました。
画像ギャラリー1日かけてまわった2022年の「FOODEX」でのラストはアルコールブースへ。かつて午前中に日本酒ブースに立ち寄って、すすめられるままに試飲していたら酔っぱらって眠くなってしまったことがある。そのため、このエリアは最後にとっておいたのだ。
すべてがちょうどいい! ワイン酵母仕込みの飲みきり日本酒
右も左も酒、酒、酒! ご紹介したい日本酒は山ほどあるが、思わずこれは売れそう! と思わず膝を叩いたのが、日本酒メーカー「花の舞酒造」のボトル缶入りの生酒「花の舞 くらふとなま ワイン酵母仕込み生」。
ひと口いただくと、日本酒なんだけど酸味のある白ワインの風味がする。静岡県産米を使用しているが、フランス・ブルゴーニュ地方のワイン酵母で発酵させたそうで、和食でも洋食でも何でも合いそう。これは使える!
なにしろ私は、昨晩は白ワインが合うパスタでも、今晩は日本酒が合うシシャモだったりと、その日の気分で適当に料理をしているので、気が付けば、冷蔵庫にいくつも栓のあいた古い酒が並ぶという、困った事態になっていたのだ。
悲しいかな、若い時と違って1本、空けられない。「この日本酒、いつ開けたっけ?」と冷蔵庫の前で考え込むこともしばしば。だから、180ミリという飲み切るにはちょうどいいサイズもうれしい。
会場で配られていたこちらのボトルを家で実際に飲んでみた。麻婆ナスにハムサラダに朝の残りの味噌汁という、和洋中がそろった妙な献立の日に、「くらふとなま」をワイングラスに注いでみた。
最初はちょっと薄く感じたが、時間が経つにつれふくよかな味に。確かにどの料理の味も邪魔をしない。主張し過ぎない控えめな人柄……いえ、酒柄が気に入って白石家に箱ごとお嫁入り。飲み切りサイズなので旅行にもいいかもしれない。
もうひとつ。加熱処理をしていない「生酒」なのに、常温で1年保存OKという、オールマイティぶりに頭が下がる。もはや防災袋に2、3本、放り込んでおきたい気分である。
今回、ご紹介したのは写真中央の「花の舞 くらふとなま ワイン酵母仕込み生」だが、同じくワイン酵母を使用した720mlの「アビス」(右)と「くらふとなま 純米生酒」(左)も好評だそう。
■花の舞酒造 生酒「花の舞 くらふとなま ワイン酵母仕込み生」180ml 298円
コンビニやスーパーなどで販売中。
花の舞酒造株式会社 静岡の地酒
寝酒にはこれ! ハチミツたっぷりの日本産デザートワイン
「FOODEX JAPAN 2022」のご紹介の最期を飾るのはこの1本。閉館の音楽が鳴る直前に駆け込んだのは、ワイン樽にもボトルにもシロクマのラベルが貼られている、どうにもメルヘンなブースである。
どこの企業ブースかと思えば、さまざまなワインを開発をしているマス久本店さん。2022年3月に発売したばかりの「はちみつ日本白くまワイン」を絶賛PR中だ。このクマさん、「クマニア」という同社のキャラクターらしい。よく見れば、お腹に前掛けを巻いてハチミツの壺を持っている。か、かわいすぎる。
「ブドウは山形や香川産の日本デラウェアを、そして北海道産の天然ハチミツを使って作った国産のデザートワインです。ハチミツはリラックスや安眠効果もあるんですよ。できるだけ熱を加えず風味を生かして仕上げました」とスタッフのお兄さん。
試飲用の小さなプラカップに注いでくれる液体は美しいハチミツ色。一見、ワインというよりもリキュールのようにも見える。
さっそくいただこう。甘い香りはするが口に含むとハチミツのやさしい風味とボリュームのある酸味がする。もっと貴腐ワインのような強い甘さを想像していたが、思ったよりも爽やかな味わいだ。度数も9度とやや低め。体にも良いハチミツたっぷりのこのワイン、デザートがわりにも寝酒にも良さそう。
一本、冷蔵庫にあると、ドアを開けるたびに幸せな気分になりそうな白くまボトル、プレゼントにももってこいだ。
■マス久本店「はちみつ日本白くまワイン」500ml 1900円~
ベルメゾンの通販サイトなどで販売中。
CUMANIA WINES (masukyu.com)
以上、「FOODEX JAPAN 2022」で見つけたブレイクしそうな10点の食べ物・飲み物たち。4回にわたり、お送りしてきましたが、気になる商品は見つけられたでしょうか? どの商品もお手頃価格なので、ぜひ一度、試してみてください。それではまた来年!
取材・撮影/白石あづさ
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