大衆酒場にあるシャリキン(キンミヤ焼酎を凍らせてシャーベット状にしたもの)や、シャーベットタイプのサワーに日本酒(シャリポン)は、氷入りで飲むよりもひんやり楽しめます。そして、夏の果物をキーンと冷たく、おとなの味として楽…
画像ギャラリー大衆酒場にあるシャリキン(キンミヤ焼酎を凍らせてシャーベット状にしたもの)や、シャーベットタイプのサワーに日本酒(シャリポン)は、氷入りで飲むよりもひんやり楽しめます。そして、夏の果物をキーンと冷たく、おとなの味として楽しませてくれるバーもよいものです。そんな“冷やし酒場”でグビッといきましょう!
『大衆割烹 味とめ』 @三軒茶屋
名酒場で味わうザクザクの氷結カップ酒
シャリキンをお願いすると、やってきたのが霜をまとったカップ酒。カニフォークでザクザク砕く手間も呑兵衛にとっては楽しい儀式だ。割材はホッピーでもソーダでも、はたまたコーラやラムネってのもあり。ゴクリとやればシャーベットがスーッと食道を伝う快感もたまらない。
【シャリキン】シャリキンソーダセット 825円(+レモン 132円)
これを出すのが1968(昭和43)年創業のこちら。女将が千葉県・鋸南町出身とあってイワシやクジラを使った料理が目を引くものの、唐揚げや煮込みなど定番メニューは何でもござれ。日も高いうちからグラスを傾ける常連の笑顔が何より名酒場の証だろう。
[住所]東京都世田谷区太子堂4-23-7
[電話]03-3422-5845
[営業時間]11時〜23時(22時LO)
[休日]月
[交通]東急田園都市線三軒茶屋駅三茶パティオ口から徒歩2分
『やきとん まるば 東十条店』 @東十条
やきとん×”下町のかき氷”はテッパン
品書きにずらりと並んだ串メニューを眺めているだけで心が躍るではないか。レバーやシロといった定番ものを筆頭に、菊あぶらやのどぶえといった希少部位、さらには焼鳥まで揃えて、その数ざっと20種類。
【シャリキン】シャリキン梅割り・ブドウ割り 各418円、特上ヤゲン軟骨 319円、軟骨入り鶏つくね 275円、ハラミみそ 132円、てっぽう 132円、上レバ 165円
クセがなく鮮度が歯に伝わる小気味良い食感は、店主の目利きと丁寧な下処理の賜物だ。備長炭で炙った火傷しそうな熱々の串を頬張ってから、ブドウや梅シロップで風味づけしたストロングスタイルのシャリキンをグビッ!はぁ〜、これぞ下町のかき氷。この冷たさに舌もリセットされて、毎回1本目と同じ気持ちで味わえる。
[住所]東京都北区中十条3-16-12
[電話]03-5948-6141
[営業時間]17時〜24時(23時半LO)
[休日]月
[交通]JR京浜東北線東十条駅北口から徒歩1分
『大衆食堂スタンド そのだ 五反田店』 @五反田
飲み口爽やかな大衆酒場の名ドリンク
大阪から東京へ進出したネオ大衆酒場の名物ドリンクは、ご覧のシャーベットサワー。スッキリ&まろやかなサッポロ焼酎を使うのもキモで、そこへバイスや青リンゴのシロップをあらかじめ合わせて凍らせる。
【シャーベットサワー】シャーベットサワーバイス 484円、思い出のパタヤサワー 484円
サワーだけどフローズンカクテル風の飲み口は、蒸し暑い夏になんともお似合いの爽やかさで、汗もたちまち引いていく。つまみはすぐ出る冷菜から、揚げ物、充実の麺・飯類と、軽めのものからガッツリ系まで揃い踏み。しかも店は通し営業で、口開けから飲んでいたって罪悪感なしの自由度が、楽しさをぐんぐん加速させるのだ。
[住所]東京都品川区東五反田1-15-5
[電話]070-8584-1662
[営業時間]11時〜23時(22時LO)
[休日]無休
[交通]JR山手線ほか五反田駅東口から徒歩3分
『つねまつ 久蔵商店』 @月島
ホッピーとシャリポンの出合いに唸る
もんじゃストリートを歩いていると、開け放たれた扉から楽しげな笑い声がもれてきた。ここは島根・鳥取の地酒をメインにした粋な立ち飲み酒場だ。店の片隅では白鹿の純米酒が入ったジェラートマシンがスタンバイ。
【フローズン日本酒】レモンサワー 770円、フローズン日本酒ポンピー 660円
そのままストレートの「シャリポン」で攻めるのもありだが、レモンサワーやホッピーで味わえば、焼酎よりもぐっと爽やかで上品な香りにグラスがあっという間に空になる。つまみは旬の魚介に加え「大人のたまご豆腐」など、そう来たか!と思わせる心地良いジャブも効いていて、これまた呑兵衛の心がくすぐられる。
[住所]東京都中央区月島1-6-12
[電話]03-6204-9740
[営業時間]17時〜24時(フード23時、ドリンク23時半LO)※土・祝は15時〜、祝15時〜23時(フード22時、ドリンク22時半LO)
[休日]日
[交通]地下鉄有楽町線ほか月島駅7番出口から徒歩2分
『モヒートバー ミントリーフ』 @六本木
搾りたてサトウキビジュースのやさしい甘さ
夏のカクテルの代表格は?そう、真っ先に思い浮かぶのがモヒートだ。何とこの店はモヒートだけで約120種。王道の味はもちろん、スパイス系からデザート系まで、あっと驚く変わり種もあったりして楽しいったらない。
【真夏の果実】ラズベリーモヒート 1650円、パッションフルーツモヒート 1980円、ココナッツ&パイナップルモヒート 1980円
店名を冠した看板モヒートは注文を受けてから店内の圧搾機で搾るサトウキビジュースを使うのが特徴。自然な甘みがミントの清涼感とライムの酸味にマッチ、夏バテも吹っ飛びそうだ。フレッシュフルーツ系も多彩で、どれも甘みと酸味のバランスを重視して作っているそう。全制覇、目指しちゃう?
[住所]東京都港区六本木4-4-4 メゾン六本木1階ミッドタウン側
[電話]03-5411-2444
[営業時間]18時~翌4時
[休日]無休
[交通]都営大江戸線ほか六本木駅A7出口から徒歩1分
『Bar Misty』 @銀座
フルーツカクテルを通じて全国の特産品をPR
それは果物の魅力をカクテルに昇華させた飲む芸術。アーティストはフルーツカクテルの第一人者、店主の三澤さんだ。全国各地の旬の果物は自身が最もおいしいと思う生産者から仕入れるそうで、ゆえに「大事なのは信頼関係」とのこと。揺るがぬ姿勢は素材のパワーあふれる1杯を味わえばわかるだろう。
【真夏の果実】兵庫県宍粟市産「札幌キングメロン」のクリームソーダ 2200円
注目したのは赤肉メロンとラムで作るクリームソーダ。夕焼けのようなやさしい橙色とぽっかり浮かぶバニラアイスが郷愁を誘い、飲めば果肉の甘みの奥からラムの香りと炭酸弾ける大人の味わい。夏の夜にピッタリだ。
[住所]東京都中央区銀座7-6-5石井紀州屋ビル3階
[電話]03-6264-6845
[営業時間]18時半~翌3時、土18時~23時
[休日]日・祝
[交通]地下鉄銀座線ほか銀座駅B3出口などから徒歩4分
『トーキョーサワースタンド』 @神楽坂
果物を惜しげもなく使ったピュアなサワー
ちょっと一杯、サワーでビタミンチャージ。そんな気軽な気分で立ち寄れる大人のスタンドが神楽坂の路地にあるのをご存じ?地元の八百屋「神楽坂野菜計画」から仕入れる果物や野菜は品質抜群。完熟具合や糖度を見極めて配合を調整し、なるべく加糖しないようピュアな味を追求している。
【真夏の果実】まるごとキウイサワー 830円、季節のフルーツサワー 950円、魅惑のパイナップルサワー 880円
国産無農薬レモンやキウイのサワーなど定番15種のほか、旬限定の味は常時2~3種。夏ならスイカが人気だ。惜しげもなく使う果肉と強炭酸が喉の渇きをスカッと回復。カスタマイズできるポテトと合わせれば、もう無敵!
[住所]東京都新宿区神楽坂3-1-26 MSビル1階
[電話]03-6457-5250
[営業時間]17時~23時(22時LO、ドリンク22時半LO)、※土・日・祝は14時~
[休日]月
[交通]地下鉄南北線ほか飯田橋駅B3・B4出口から徒歩4分
『酒肴あおもん』 @五反田
名物アジフライに檸檬ビアー!が今年は来る?
サックリ軽い衣の肉厚アジフライ。しっとりレア加減の「半熟」とふんわり揚げた「完熟」の2種の味が看板だが、それにはやっぱりアレの出番でしょ。ビール?い~や今回の推しはちょっとひと捻りした「檸檬ビアー」。
【爽快な果実】アジフライ半熟・完熟ハーフ&ハーフ 1408円、檸檬ビアー 770円
これ、レモンの皮を焼酎に漬け込んだ自家製のレモンの酒とビールを合わせたもので、ビール離れを解消すべく考えたオリジナルなんですと。ほろ苦さと柑橘感の相乗効果でゴクゴク飲め、揚げ物に合わない訳がないんだってば。青魚などの刺盛には酒粕で仕込む粕取焼酎を使った「吟醸サワー」も合う!
[住所]東京都品川区西五反田2-31-4 KKビル地下1階
[電話]03-6417-0636
[営業時間]17時半~23時半(22時半LO)
[休日]無休
[交通]JR山手線ほか五反田駅西口から徒歩5分
撮影/小島昇(味とめ、まるば、つねまつ久蔵商店、ミントリーフ)小澤晶子(そのだ)、西崎進也(Bar Misty、トーキョーサワースタンド)、鵜澤昭彦(酒肴あおもん)、取材/菜々山いく子(味とめ、まるば、そのだ、つねまつ久蔵商店)、肥田木奈々(ミントリーフ、Bar Misty、トーキョーサワースタンド、酒肴あおもん)
※2023年8月号発売時点の情報です。
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