「月島もんじゃ」に行列する理由はどこに?「おとなの週末」ライターが色々と食べ比べてみた

月島もんじゃは、東京ならではの味 今度は月島の人気店『K』に予約をして乗り込んだ。『具さえ同じなら』ってさっき書いたが、具が違ってた!辛子明太子からして『○○からの最高級品』だわ、他メニューの具を見れば、山形牛だ、国産鴨…

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ひとつのジャンルの飲食店がこれほどまでに並ぶ街が他にあったか?そう、もんじゃの街・月島である!週末ともなれば、観光客で溢れ返るその人気の秘密は一体どこに!?

『月島もんじゃストリート』

もんじゃ業界の“スタンダード”を注文

いやまァ〜ビックラこいた!!何にビックラこいたかって、月島もんじゃストリートの人の多さにですよ。

歩行者天国の道路は人で埋めつくされ、連なるもんじゃ焼屋は、どこも予約で満席だわ、連休初日の夜ということを差し引いても、想像のはるかに上を行く祭のような盛り上がり。

それにしても予約もしてない、行列に並ぶのも面倒臭い我々隠密取材班は店に入ることはできるのか?

歩きに歩いて、通りの外れに空席のある『M』をどうにか発見&入店。その店も入店直後にはすぐに満席となり「ああラッキー!」と胸をなでおろしつつ、『明太チーズもんじゃ』にベビースターラーメンをトッピングした、最近のもんじゃ業界ではスタンダードといってもいい品を注文。

月島『M』明太チーズ 1300円

月島『M』明太チーズ 1300円 大混雑の月島で幸運に入店できた店。+ベビースターをトッピング150円

月並みなこと書くけど、やけに旨い辛子明太子、チーズ、ベビースター、そしてダシ汁の計4種の旨みが、もんじゃ全体に満遍なく行き渡り混ざり合い、濃厚ポタージュ以上にドロッとした状態で舌の味蕾に絡みつくんだから、旨くないワケないのだ。

「でも月島以外でも、この味出るよね?」そう思って数日後。自宅近所のもんじゃ居酒屋『N』で、まったく同じメニューを食べてみた。まったく同じように旨い。理由以下同文

自宅近所『N』明太チーズ 1100円

自宅近所『N』明太チーズ 1100円 自宅近所の店。+ベビースター150円

高速サービスエリアで発見したキッチンカーのもんじゃ

その翌日。たまたま寄った高速サービスエリアに『M』なるキッチンカーを発見。今川焼のような金型でもんじゃ食材を焼いた品のようだ。

『もち明太チーズ』を買ってみる。同じようなスタイルでお好み焼き風のモノもあるが、それに比べ中身の粘度は緩めで確かにもんじゃっぽい。そして味ももんじゃ!またまた理由以下同文!

SA『M』もち明太チーズ 400円

SA『M』もち明太チーズ 400円 驚くことに口中では完全にもんじゃ!

ようするに今のもんじゃって、『具やトッピングのそもそも持ってる旨さを、数種ミックスして煮詰めて濃厚化&粘着化してさらにおいしくしちゃう便利なシステム』とも言える。

となると、具さえ同じなら、どの店も味は変わらないんじゃない?つまりは、わざわざ月島で行列する必要ないんじゃない?いやいや、そんなテキトーな憶測だけでは結論は出せない。

月島もんじゃは、東京ならではの味

今度は月島の人気店『K』に予約をして乗り込んだ。『具さえ同じなら』ってさっき書いたが、具が違ってた!辛子明太子からして『○○からの最高級品』だわ、他メニューの具を見れば、山形牛だ、国産鴨だ、江戸前穴子だ……しつこいようだが、それをグツグツに混ぜて喰ったら、そりゃますます旨いっつうの!!行列するっつうの!

月島『K』こぼれや 2035円

月島『K』こぼれや 2035円 予約して入店。海産てんこ盛り。もんじゃってフリースタイルだなァ

そんな店がズラッと並んで祭のように盛り上がってる。さらに東京以外ではなかなか食べられないという側面は、蕎麦や江戸前寿司より格段に高い。

そりゃ東京に観光で来た人は、東京ならではの味として、思い出として、当然寄って食べたくなるよな〜月島でもんじゃ焼き。しょうがないわ、こりゃ。

撮影/谷内啓樹(こぼれや)、カーツさとう、取材/カーツさとう

2023年12月号

※2023年12月号発売時点の情報です。

※写真や情報は当時の内容ですので、最新の情報とは異なる可能性があります。必ず事前にご確認の上ご利用ください。

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