豪華トッピングに心満たされる一杯『Dad’s Ramen 夢にでてきた中華そば』@自由が丘 一杯2000円。額面だけ見れば高いだろう。しかし、丼にはA5ランクの黒毛和牛を使ったローストビーフ2〜3枚に、ほろりと柔らかな岩…
画像ギャラリーがっつり濃いのが食べたい!麺を覆うほどトッピングをのせたい!数多くのラーメンが世にある今、もとめる欲望は尽きることがない。ここに集いし珠玉の4杯は、見れば恍惚を食べれば快感を与えてくれること必至。前のめりでご一読を。
朝からガッツリ!中毒性ある一杯『一条流がんこ 総本家分家 四谷荒木町』@荒木町
朝9時から午後1時まで。営業時間も独特だがラーメンの味もまた……。まずスープをひと口飲んで頭に“?”が浮かんだ。経験したことのない摩訶不思議な味なのだ。2口目。輪郭が見えてきた。分厚い魚介の風味だ。3口目にたどり着く頃には本能の赴くまま没入することになる。
100ラーメン 1200円
この味を作ったのが創業者の一条安雪さん。現在は引退し、弟子の後藤さんに引き継いだ。件のスープに話を戻すとなんとこれ、カエシを一切使用していないという。牛骨や豚骨をベースに大量の煮干しや昆布で旨みと塩味をつけた素材のダシ100%なのだ。
上に乗るのが醤油や生姜で炊いた豚バラ、通称・悪魔肉。スープ共々、中毒性に満ちた一杯にどっぷり浸ろう。
[住所]東京都新宿区舟町4-1 メゾン・ド四谷106
[電話]非公開
[営業時間]9時〜13時最終入店
[休日]不定休
[交通]地下鉄丸ノ内線四谷三丁目駅4番出口から徒歩3分
全部のせでお腹も心も満足の一杯『支那そば たんたん亭』@浜田山
ごくり。ひと目で旨いとわかる、今年創業45年を迎える支那そばの堂々たる佇まい。
熱々のスープは豚ゲンコツと鶏ガラをベースに前日じっくり炊かれ、当日カツオ節や煮干しが合わせられる。やさしく澄んでほんのり魚介を香らせながら、厚い旨みが下支えしている。
緩やかにウエーブした細麺はパツンとしてのど越しよく、相性抜群。
チャーシューミックスワンタンメン 1700円+たまご 100円
そしてその上に鎮座する、厚切りのチャーシュー6枚と肉ワンタン、海老ワンタンが各3個。これがまた!オーブンで焼き上げた焼豚は外がこんがり、脂も甘く、肉々しい。
トゥルントゥルンの食感がたまらないワンタンにはプリプリのエビとジューシーな肉餡がたっぷり。
かなりのボリュームだと思うのだが、箸が止まらず完食必至だ。
[住所]東京都杉並区浜田山3-31-4
[電話]03-3329-4061
[営業時間]11時~20時半 ※完売次第閉店
[休日]無休
[交通]京王井の頭線浜田山駅から徒歩30秒
豪華トッピングに心満たされる一杯『Dad’s Ramen 夢にでてきた中華そば』@自由が丘
一杯2000円。額面だけ見れば高いだろう。しかし、丼にはA5ランクの黒毛和牛を使ったローストビーフ2〜3枚に、ほろりと柔らかな岩中豚の角煮が乗る。まさに贅の極みだ。
このラーメン、実は店主・吉田さんの夢の中で、亡くなったお父さんが食べていたものがベースになっている。
夢にでてきた中華そば 2000円
スープの軸となる煮干しも最高級。九十九里の最高級カタクチとシロクチのイワシだ。その上品な風味を歯切れのいい麺が持ち上げる。そして、黒毛和牛の上品な脂が溶け出せば、終盤には地鶏や貝類が追いかけ、重層的な旨みが支配。気付けば夢見心地で食べ終えていた。
一杯5000円出すから出店してほしいとは、外国のお客様。この一杯への渇望は海をも越える。
[住所]東京都目黒区自由が丘3-7-1
[電話]03-6685-8838
[営業時間]11時〜14時、17時〜20時(水のみ)※材料なくなり次第終了
[休日]土・日・祝ほか不定休
[交通]東急東横線ほか自由が丘駅正面口から徒歩5分
貝好きにはたまらない一杯『CLAM&BONITO 貝節麺raik(ライク)』@方南町
無類の貝好きである私が、自信を持って推すのが、この「貝節潮そば」。以前は複数の貝を組み合わせた動物オフのスープを使っていたが、鶏や豚のダシを合わせるようになった現在も舌にのしかかるようなコハク酸の旨みは健在だ。アサリの旨みがガツンと脳天に響き、一瞬で貝への渇望を満たしてくれる。
途中、バラ海苔や貝のペーストを溶かせば磯感がブースト。貝の旨みはスープの温度が下がるにつれて一層強くなり、余韻もまた長くなっていく。
特製貝節潮そば 1300円
脇を固めるトッピング類も抜かりのないおいしさで、丼全体のクオリティを底上げ。とりわけチャーシュー類の出来映えが素晴らしいため、ぜひとも3種のチャーシューが楽しめる「特製」をオーダーしてほしい。
[住所]東京都杉並区方南2-21-21
[電話]03-5913-9119
[営業時間]11時半~15時、18時~22時 ※日・月・祝は~21時
[休日]無休
[交通]地下鉄丸ノ内線方南町駅2番出口から徒歩1分
撮影/小島昇、取材/菜々山いく子(一条流がんこ)、池田一郎(たんたん亭)、編集部(夢にでてきた中華そば)、松井さおり(raik)
※2024年2月号発売時点の情報です。
※写真や情報は当時の内容ですので、最新の情報とは異なる可能性があります。必ず事前にご確認の上ご利用ください。