旬の食材は食べて美味しいだけではなく、栄養もたっぷり。本コーナーでは魚や野菜、果物など旬食材の魅力をご紹介します。さて、今回のテーマとなる食材は? 文/おと週Web編集部、画像/写真AC 【今月の旬食材は?】いま1年で最…
画像ギャラリー旬の食材は食べて美味しいだけではなく、栄養もたっぷり。本コーナーでは魚や野菜、果物など旬食材の魅力をご紹介します。
さて、今回のテーマとなる食材は?
文/おと週Web編集部、画像/写真AC
■明日には……
正解:あしたば
難易度:★★★★☆
天ぷらは八丈島の人々のソウルフードです
あしたばは日本原産のセリ科の野菜で、旬の時期は2月~5月です。育ちすぎると食味が落ちてしまうため、開きかけの新芽(若芽)を収穫します。
特有のほろ苦さをもつことが特徴ですが、旬の時期に収穫される新芽は甘みが強く美味しいといわれています。
あしたばを漢字で書くと「明日葉」。「今日新芽を摘んでも、明日になると新芽が出てくる」という生命力の強さがその名前の由来となっています。
生産量の9割超を占めているのは東京都の伊豆諸島です。なかでも八丈島は一大生産地で、「八丈草」と呼ばれることもあるほどです。
クセが少ないため、さまざまな料理に活用できますが、なかでもあしたばの葉の天ぷらは絶品です。八丈島では、あしたばの天ぷらは島民のソウルフードともいわれています。
また、八丈島のもうひとつの特産品である「くさや」とあしたばをマヨネーズで和えた、「あしたばとくさやのマヨネーズ和え」も郷土料理のひとつです。
ほかに、おひたしもおすすめです。苦みが気になる場合はマヨネーズと和えると苦みがやわらぎます。
アクが強い野菜なので、生食ではなく加熱して食べましょう。
美味しいあしたばの選び方
葉が鮮やかな緑色をしていて、みずみずしく、葉先までシャキッとしているものを。茎は細めのもののほうが柔らかく美味です。
あしたばの注目栄養素
栄養価の高い健康野菜で、βカロテンをはじめ、ビタミンB群やカリウム、食物繊維などが豊富に含まれています。そのため、「青汁」などの健康飲料や健康茶の材料として使用されています。
江戸時代の貝原益軒による「大和本草」には、八丈島でとれたあしたばが滋養強壮に効果のある薬草として記されています。
注目したいのは、あしたば特有の成分である「カルコン」です。
この成分は、葉や軸を切るとにじみ出てくる黄色くねっとりとした液体で、ポリフェノールの一種です。
抗酸化、抗炎症作用のほかに、内臓脂肪を減少させたり、血栓ができるのを抑える作用が期待できる成分として注目されています。
↑上記にそのほかの「旬食材」をまとめていますので、ぜひご覧ください。